更新日:2016年12月21日.全記事数:3,130件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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レグパラで骨折予防?


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レグパラは何の薬?

レグパラは何の薬ですか?」と聞かれたら、「透析患者の副甲状腺機能亢進症を改善する薬です」と言う。
これでは意味がわからない。

レグパラの薬効分類は、カルシウム受容体作動薬
副甲状腺細胞表面のカルシウム受容体に直接作用することで、血清カルシウム値を上昇させずに副甲状腺ホルモンの分泌を抑制する働きがあります。

腎臓の働きが低下するとビタミンDの活性化障害が起きて、カルシウムが吸収できなくなり、低カルシウム血症となります。
低カルシウム血症は副甲状腺ホルモンを刺激します。副甲状腺ホルモンは骨に作用してカルシウムを動員して血液中のカルシウム濃度を維持しようとします。
このため、骨がもろくなり、骨折を招きやすく、骨痛、関節痛がでてきます。

レグパラの効能効果は、「維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症」と「副甲状腺がん等による高カルシウム血症」です。

低カルシウム血症から高カルシウム血症になるメカニズムと、高カルシウム血症で骨折になりやすくなるという部分が理解されにくいところです。

◆シナカルセト治療で骨折の危険性は減少

以下の結果が得られました。

臨床的な骨折は、プラセボにランダムに分けられた患者では1,935人中255人(13.2%)、シナカルセトにランダムに分けられた患者では1,948人中238人(12.2%)であった。
ベースラインの特性や複数回の骨折で調整すると、相対ハザードは0.83(95%信頼区間0.72-0.98)であった。

透析治療を受けている患者が、シナカルセトを服用すると骨折の危険性が減少したという結果でした。透析患者の骨折予防にシナカルセト – MEDLEYニュース

有意な差なのかどうかよくわかりませんが、骨折予防に有効なようです。

「レグパラは骨折を予防する薬です」と言えばわかりやすい。
しかしそれだけではない。
副甲状腺ホルモンには骨からのカルシウム流出(骨吸収)を促進する作用があるため、これが過剰産生・分泌されることで、骨痛や関節痛を伴う「線維性骨炎」や、動脈硬化などの心血管系障害の原因にもなる「異所性石灰化」(骨以外に石灰化が起こる病態)を引き起こす。
透析患者の死因の上位を占める心血管障害の原因となる動脈硬化を防ぐための薬でもある。

レグパラでリン低下?

リオナなどの高リン血症治療薬を飲んでいて、効かなかった患者にレグパラが処方されることがあった。
レグパラが高リン血症治療薬の代わりになるのか?

透析患者の場合,尿によるリンの排泄ができなくなるので,高リン血症になりやすい。
高リン血症は二次性副甲状腺機能亢進症を誘発し,PTHが上昇しやすくなります。

PTHは破骨細胞を活性化するので,骨が溶けてくる。
そのため,骨の成分である「カルシウム」と「リン」が血液中に溶けだします。

レグパラがカルシウムだけでなく,リンを低下する働きがあるのは、PTH分泌を抑制することで破骨細胞の働きを抑制し,骨からのカルシウムとリンの溶けだしを低下させるためです.

レグパラと吐き気

レグパラの副作用に吐き気というのがある。
これで中止になるケースも多い。

(5%以上)
悪心・嘔吐 (25.1%)、胃不快感 (17.1%)、食欲不振、腹部膨満

かなり高い割合。
必発と考えていいかも。

もっとも一般的に見られる副作用が吐気や嘔吐です。これは、この薬剤を服用した後に起きうる副作用ですが、これまでの治験の経過では、この吐気や嘔吐というのは全体の10人に1人~2人程度に現われていました。この吐気に関しては通常の制吐剤を用いれば通常は抑制が可能です。副作用の特徴としては投与量が増量すると、それだけ発現する可能性が高くなってまいります。しかし、投与を続けますと、こうした吐心・嘔吐は次第に消失して、ほとんどの患者様でこの薬剤の投与が可能でした。シナカルセト塩酸塩使用上の注意

嘔吐ってのはしんどい副作用なので、続ければ軽減されるとわかっていてもノンコンプライアンスに陥りがち。%e3%83%ac%e3%82%b0%e3%83%91%e3%83%a9%e3%81%ae%e4%bd%9c%e7%94%a8%e6%a9%9f%e5%ba%8f-page-1

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