更新日:2017年1月17日.全記事数:3,091件

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C型肝炎患者にリウマトレックスは禁忌?


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肝炎ウイルスキャリアと抗リウマチ薬

C型肝炎やB型肝炎の患者にリウマトレックスは禁忌となっている。
それは禁忌に「慢性肝疾患のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。]」とあるからである。

B型肝炎やC型肝炎のキャリアの方にMTXは投与できますか?

B型肝炎やC型肝炎となっている患者さんは、本剤の投与禁忌(慢性肝疾患)に該当しますので投与できません。B型肝炎やC型肝炎のキャリアの方も、肝炎ウィルスが活性化し、1~2年後に劇症肝炎や肝不全に至った例(死亡例)が報告されており、キャリアの方も投与に適格ではありません。例外的に肝炎ウィルスの抑制剤であるラミブジン投与下で治療することがあります。市原リウマチ研究所ーIchihara Rheumatology Instituteー

では、肝炎真っただ中の患者ではなく、症状のないキャリアの患者にも投与すべきではないのか。

B型又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者に対する本剤の投与により、重篤な肝炎や肝障害の発現が報告されており、死亡例が認められている。また本剤投与終了後にB型肝炎ウイルスが活性化することによる肝炎等の発現も報告されている。本剤投与に先立って、肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。B型肝炎ウイルスキャリアの患者及び既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者に対し本剤を投与する場合、投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型又はC型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。

投与は厳しい。

アクテムラなどの生物学的製剤についても、

抗リウマチ生物製剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において、B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されている。本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。B型肝炎ウイルスキャリアの患者及び既往感染者に本剤を投与する場合は、最新のB型肝炎治療ガイドラインを参考に肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。

プレドニンなどの副腎皮質ホルモン製剤についても、

副腎皮質ホルモン剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において,B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど,B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。異常が認められた場合には,本剤の減量を考慮し,抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。なお,投与開始前にHBs抗原陰性の患者において,B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。

プログラフも同じような感じ。
リウマトレックスでは死亡例が報告されているのに対し、他では1ランク低めの記載なのかも知れないが、いずれにせよ注意を要する。

じゃあ、日本にも数多く存在する肝炎ウイルスキャリアにまず何を投与すべきなのか。
免疫抑制剤ではなく免疫調節薬に分類されるような薬、リマチルやアザルフィジンには、肝炎ウイルスを増殖させるような働きはないので、比較的安心して使える。
でも、ステロイド使わずにリウマチの治療も難しいだろうから、気を付けながら使うことにはなるのだろう。

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