更新日:2017年1月21日.全記事数:3,169件.

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サルファ剤とSU剤の併用で低血糖?


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サルファ剤とSU剤を併用しちゃダメ?

サルファ剤と聞くと、古いイメージがありますが、現在でもST合剤のバクタ、アザルフィジンやサラゾピリンもサルファ剤の仲間です。

これらの添付文書には、SU剤との併用注意が記載されています。
バクタの添付文書にはSU剤との併用注意として「これらの薬剤の血糖降下作用を増強し,低血糖症状があらわれることがある。」との記載があります。
機序としては、「本剤がこれらの薬剤の肝臓での代謝を抑制するとともに,血漿蛋白に結合したこれらの薬剤と置換し,遊離させるためと考えられている。」となっています。
肝臓での代謝抑制と、血漿蛋白結合阻害というよくある相互作用の機序です。

しかし、そもそも血糖降下薬の誕生の歴史は、サルファ剤から始まっている。

さてみなさんはSU薬が抗菌剤の副作用から生まれたことをご存じでしょうか? 1942年頃のことです。感染症治療薬として開発されたサルファ剤は第二次世界大戦中、腸チフスの兵士に使用されましたが、重篤な副作用を起こしました。モンペリエ大学のMarcel Janbon(マルセル・ジャンボン)はこの副作用が重度の低血糖昏睡であることに気づいたのです。第11回 スルホニル尿素(SU)薬(1) 糖尿病治療薬の特徴と服薬指導のポイント 糖尿病情報スクランブル 糖尿病リソースガイド

そのため、サルファ剤自体で低血糖を起こすことがあるので、SU剤などの血糖降下薬を使えば、低血糖のリスクは相加相乗されるとも考えられる。
バクタの重大な副作用にも「低血糖発作(頻度不明)」と一応記載されている。

サルファ剤で低血糖?

合成抗菌剤サルファ薬の新規誘導体が臨床評価されていた際に、従来のサルファ薬にはみられない、失神、痩箪、昏睡という特異的な副作用の出現が観察されました。

これらの副作用は低血糖の際に生じる症状に一致することから、この誘導体の血糖低下作用が発見されました。

この発見に基づいてトルブタミドなどのスルホニルウレア系の経口血糖降下薬が開発されてきました。
本薬の登場により、血糖値測定の診断法の開発とあいまって、従来のインスリン治療対象以外の初期糖尿病患者も対象として薬物治療の範囲が拡大されることになり、糖尿病治療薬の概念の革新がなされました。

参考書籍:薬効力 ―72の分子標的と薬の作用―

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