更新日:2017年6月11日.全記事数:3,117件.

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腫瘍崩壊症候群の予防にフェブリク?


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腫瘍崩壊症候群の予防

化学療法を行っている患者にフェブリクザイロリックなどの高尿酸血症治療薬が処方されているのをみかける。

2016年5月、フェブリクの新しい適応症に「がん化学療法に伴う高尿酸血症」というのが加わりました。
用法は、「通常、成人にはフェブキソスタットとして60mgを1日1回経口投与する。」と、「痛風、高尿酸血症」に対する用量の最大用量。
処方日数的には、

(1) 本剤は、がん化学療法開始1~2日前から投与を開始すること。
(2) 臨床症状及び血中尿酸値をモニタリングしながら、化学療法開始5日目まで投与すること。なお、患者の状態に応じて、投与期間を適宜延長すること。

7日程度でしょうか。
通常の高尿酸血症の用量内でもあるので、あえて新しい適応を取らなくてもよさそうなものですが、ジェネリック対策ということでしょうか。

腫瘍崩壊症候群というのは、抗がん剤や放射線照射の作用によって腫瘍が崩壊すると、内部に蓄積されていた核酸、リン酸、カリウムなどが血中に流れ出し、重度の電解質異常を引き起こすなどして、死に至るケースもある合併症。

予防法としては、

1) 水分を多く摂る:水を飲む、点滴で水分を補給することが大切です。水分を多く摂ると、尿が薄められ、尿酸が結晶化しにくくなります。電解質のバランスが崩れることも予防します。
2) 核酸から尿酸を作ることを抑制するアロプリノールという薬を治療前から予防的に服用します。
3) 体をアルカリ性にするためにクエン酸塩、重曹(炭酸水素ナトリウム)を服用します。アルカリ性にすると尿酸の水(尿)への溶解度が増し、尿酸が結晶化しにくくなります。同時に、血液が酸性になることを防ぎます。
4) 尿酸を分解するラスブリカーゼという薬を使います。2010年に販売を開始した薬です。この薬は尿酸を分解することで血液中の尿酸を減少させます。重篤副作用疾患別対応マニュアル 腫瘍崩壊症候群

十分な水分補給、尿アルカリ化薬、尿酸生成阻害薬の服用。
尿酸排泄促進薬、ユリノーム(ベンズブロマロン)じゃダメなのかな。
ラスブリカーゼ。なんだろう。

ラスブリカーゼは、尿酸を更に酸化してアラントインを生成する尿酸酸化酵素(ウリカーゼ)として作用します。尿酸は水に溶けにくいために尿細管に沈着してトラブルを起こしますが、このアラントインは水溶性であるため、尿からどんどん排泄され、体外に出て行きますので効果的に血清中の尿酸値を低下させることができます。
ほとんどのほ乳類はこのウリカーゼを体内に有していますが、人間は有していませんので、遺伝子組み換え技術を用いて、ラスブリカーゼは開発されました。がん化学療法に伴う腫瘍崩壊症候群と高尿酸血症治療薬 ラスブリカーゼ(遺伝子組換え)(2)

商品名ラスリテック。
尿酸をアラントインにして水に溶かして排泄させる。
内服薬でできたらいいな。

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