更新日:2015年10月22日.全記事数:3,124件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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間質性肺炎にセルベックス?


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間質性肺炎とヒートショックプロテイン

イレッサ(ゲフィチニブ)などの間質性肺炎の予防目的で、まれにセルベックス(テプレノン)が処方されることがある。

イレッサは胃内pHにより吸収が変動するため、胃内pHを変動させない胃薬として処方されることも多いが、セルベックスが間質性肺炎を抑制するといった効果が一部で報告されており、その目的で投与する医師もいる。

最近我々は、イレッサが細胞内の熱ショックタンパク質(HSP)70を減らすことを発見しました。また我々はマウスを用いて、イレッサ依存に肺線維化を起こす系を確立し、このモデルにおいてもイレッサ依存に肺のHSP70量が減少すること、及びHSP70過剰発現マウス(イレッサによるHSP70減少が起こらないマウス)では、ゲフィチニブによる肺線維化も起こらないことを見出しました。さらにHSP70の産生を増やす薬(セルベックス)を投与したマウス でも、イレッサ依存の肺線維化が抑制されることを見出した。以上の結果は、イレッサはHSP70を減らすことにより肺線維症を起こすこと、及びこの副作用 にセルベックスのようなHSP70を増やす薬が有効であることを示唆しています。慶應義塾大学薬学部分析科学教室 水島徹研究室

熱ショックタンパク質とは何か?

熱ショックタンパク質とは、細胞が熱等のストレス条件下にさらされた際に発現が上昇して細胞を保護するタンパク質の一群であり、分子シャペロンとして機能する。ストレスタンパク質とも呼ばれる。熱ショックタンパク質 – Wikipedia

熱から細胞を守るタンパク質。

イレッサがその熱ショックタンパク質を減らすと、間質性肺炎になりやすくなる。
セルベックスは熱ショックタンパク質を増やすので、イレッサの副作用予防に効果的というわけだ。

セルベックスが熱ショックタンパク質を増やすなんて初めて聞いた。
セルベックスの添付文書の薬効薬理には確かに、

熱ショック蛋白(HSP)誘導による細胞保護作用
モルモットにおいて、胃粘膜細胞内のHSP60、70、90を誘導し、細胞保護作用を示すことが確認されている。

と書かれている。
セルベックスによる胃粘膜保護作用はHSP誘導によるものだったのか。
それだけじゃないけど。

イレッサとセルベックスの併用には、そんな作用も期待されていることを覚えとこう。

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コメント

  1. イレッサの副作用予防に(間質性肺炎)タケプロン(セルベックス)が効く?という話ですが、実際胃薬として処方してもらって、どの位の容量で有効なんでしょうか?単に胃薬と同じ量を飲んでいれば、論理的には予防になるかも知れませんか?おそらく主治医に相談してもエビデンスのない治療は一笑されてしまいます。

    suzuki:2016/5/31

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