更新日:2015年10月22日.全記事数:3,124件.

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前立腺を摘出すればPSAはゼロになる?


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PSAと前立腺

前立腺を全摘すれば、PSAはゼロになると思いがち。

PSAは「前立腺特異抗原、prostate-specific antigen」の略語で、前立腺の上皮細胞から分泌されるタンパクです。多くは精液中に分泌され、精液のゲル化に関係しています。日本泌尿器科学会-The Japanese Urological Association (JUA) こんな症状があったら – PSAが高いと言われた – 一般のみなさま向けサイト

PSAとは前立腺特異抗原、前立腺の上皮細胞から分泌される蛋白。

なのになぜか前立腺を摘出した患者でもPSAが上がった話を聞いたり、カソデックスが処方されていたりする。

Q2.PSAは、前立腺だけでつくられるタンパク質と伺いましたが、手術で前立腺を全摘した場合は、PSA値は0になるのではないですか?また経過観察で0.4~0.2以下がOKなのはどうしてですか?

A 極めて論理的なご質問です。理論上はその通りです。解剖学的には男性尿道粘膜の一部、直腸粘膜の一部にPSA産生能がある事が知られています。通常これらから分泌されるPSAは測定限界以下とされており、血液検査で検出される事は無いと理解されていますが、詳しい事は判っていません。 実際には、術後の患者さんでもPSAが 0.1程度で 5年6年と横這いの患者さんは少なからず居られます。ずっと横這いのPSAを再発と定義すべきではないと考えられています。ところがPSAが 0.4を超えるとその後は上昇と一途であるという複数のデータや、場合によっては 0.2で分けても同様にその後は上昇の一途であるとのデータが示された事が、再発の定義の一つの根拠です。また再発後の治療の面から考えますと、再発後の治療の一つに放射線療法があります。術後PSAの上昇を待たないで放射線を実施した場合と、PSAの上昇を待ってから放射線治療をした場合の比較試験は実施されており、術後PSAの上昇を伴わない(術後のPSAが 0.4以下の)状況での放射線治療にはメリットが無い事も判っています。前立腺がん-診断から治療まで

尿道粘膜、直腸粘膜からもPSAが産生されるという。

それなら摘出後にPSAが上昇しても心配する必要はないのか。

手術でがんを含む前立腺を取っても、周囲の組織に目に見えない微小ながんが残るなどして再発するとみられる。PSA値が上昇しても、画像診断などでがんの再発や転移が確認されるまでは8年ほどかかるという。九州大学医学部泌尿器科|トピックス|早期前立腺がん 摘出後2割再発

前立腺を摘出しても前立腺の周囲の組織に癌細胞が残っている可能性があると。
前立腺が無いのに前立腺癌。
画像で確認できるようになるまでには時間がかかるので、摘出後も抗癌剤の使用を続ける必要があるということらしい。

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