更新日:2017年1月1日.全記事数:3,191件.

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アトピー患者は汗をかかない方がいい?


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アトピー患者は汗をかかないほうがいい?

アトピー性皮膚炎患者にとって、汗は痒みを増強したり、皮疹を悪化させることがあるため、増悪因子とされてきました。
「汗をかかないように」という患者指導も一般的に行われてきました。

しかし最近になって、患者の一部には、発汗の機会を持ち、かいた汗を洗い流すことで皮疹が著名に改善するケースが存在することが明らかになりました。
かいた汗による皮膚への刺激と、発汗のメリットは別々に考えるべきであると考えられるようになっています。

汗の機能といえば、まずは体温調節が思い浮かびますが、実は保湿や感染防御(抗菌ペプチドやIgAを含む)などの機能もあります。
汗と皮脂が混じり合うことで皮脂膜が形成され、これが皮膚のバリア機能に重要な役割を果たしています。

アトピー性皮膚炎患者では、健常者に比べて発汗機能が弱まっており、発汗量が少なく、汗をかくまでの時間が長くかかっていることが分かってきました。
加えて、汗の中の抗菌ペプチドが少ないなど、汗の質も低下していました。
汗をかかない生活をしていると、さらに発汗機能が低下する恐れもあります。

汗は主にエクリン汗腺で生成され、汗管を通過する間に、塩化ナトリウムや重炭酸イオンなどが再吸収されて汗孔から分泌されます。
この仕組みにより、通常、汗のpHは低めに抑えられています。
ただし、大量に発汗するときは汗管での再吸収があまり行われず、塩分が多くpHの高い汗が分泌されます。

この汗を放置して水分が蒸発すると、皮膚を刺激しやすくなります。
そのため、たくさん汗をかいたときは洗い流すように指導します。汗を洗い流すといっても、必ずしもシャワー浴が必要というわけではありません。腕や肘なら水道水で洗い流したり、濡れたタオルを当てて患部の汗を拭き取るだけでも十分です。

アトピーは冬に悪化する?

アトピー性皮膚炎患者ではドライスキンが冬に増悪することが知られています。

この原因としては多くの要因がありますが、衣類残留洗濯洗剤も要因の1つであり、注意が必要です。

酵素無添加の洗濯洗剤を使用した場合、アトピー性皮膚炎患者の約60%で冬季のドライスキンおよびかゆみが改善したことが報告されています。

洗濯のすすぎの方法によっては衣服に残留する界面活性剤による皮膚刺激によりアトピー性皮膚炎のドライスキンの増悪が考えられています。

洗濯時にすすぎの回数を増やすことや、温水ですすぐ、洗剤の使用量を減らすことでアトピーが改善するかもしれません。

参考書籍;日経DI2014.10

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