更新日:2016年8月7日.全記事数:3,169件.

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かゆみ止めは痒い時だけ飲めば良い?


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蕁麻疹と抗ヒスタミン薬

蕁麻疹では皮膚に膨疹と呼ばれる一過性の浮腫が生じ、強いかゆみを伴います。
この膨疹の成立には真皮に存在するマスト細胞から遊離されるヒスタミンがおもな役割を果たしています。

食物アレルギーなどに代表されるアレルギー性蕁麻疹では、抗原に対する特異的IgEが産生されており、このIgEがマスト細胞に固着します。
この状態を感作といい、抗原となる食物を摂取すると皮膚のマスト細胞上のIgEと抗原が反応します。
この反応によりマスト細胞がヒスタミンなどの生理活性物質を刺激してかゆみを生じます。

このヒスタミンの作用はH1受容体を介して引き起こされますので、H1受容体拮抗薬、いわゆる抗ヒスタミン薬が治療に使用されます。
このように突発的な蕁麻疹に対しては即効性が必要ですので、Tmaxの短い抗ヒスタミン薬であるオロパタジン塩酸塩(アレロック)やベポタスチンベシル酸塩(タリオン)を使用します。

一方、慢性蕁麻疹では抗原が明らかでなく、マスト細胞の活性化は昼夜を問わず起こり、膨疹、かゆみが生じます。
こうした症状には連日、規則的に抗ヒスタミン薬を服用し、ヒスタミンの作用を抑制する必要があります。
1剤にて抑制効果が不十分な場合には増量、他剤への変更あるいは2剤以上の併用を行います。
症状が鎮静化してきたら、症状にあわせて減量投与します。

アトピー性皮膚炎と抗ヒスタミン薬

アトピー性皮膚炎などの慢性皮膚炎で生じるかゆみは、マスト細胞から遊離されるヒスタミンのほかにプロテアーゼや神経ペプチド、サイトカインなどが複雑に関与して起こると考えられます。
このためかゆみの抑制には皮膚炎を改善することが第一で、抗ヒスタミン薬は補助的にかゆみを抑制します。

これまでステロイド外用剤による治療に加えて抗ヒスタミン薬を使用すると有意にかゆみが抑制されることが証明されています。
また、一旦改善した皮膚炎症状に対して抗ヒスタミン薬を継続的に内服すると、皮膚炎の再発を有意に抑制できることも証明されています。

このような観点から、アトピー性皮膚炎のように慢性に続くかゆみに対しては、抗ヒスタミン薬を継続的に内服することが良いと考えられます。
また、この場合にもかゆみの程度に応じて増量、変更、併用を行います。

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