更新日:2017年1月31日.全記事数:3,079件

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乾癬治療のピラミッド計画?


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乾癬とは?

尋常性乾癬は、慢性の炎症性皮膚疾患で、表皮細胞の異常な増殖と角化異常が特徴である。
皮疹は被髪頭部や四肢の伸側、腰臀部など刺激を受けやすい部位に好発する。
紫外線照射が効果を示すように、顔面に現れることは少ない。

かゆみを伴うケースは約半数に見られる。
多くは中年期以降に発症し、わが国では男女比が2:1である。
乾癬には尋常性乾癬の他に、乾癬性紅皮症、関節症性乾癬、汎発性膿疱性乾癬、滴状乾癬などがあるが、尋常性乾癬が90%を占める。

乾癬の好発部位

乾癬では境界がはっきりして、少し盛り上がった赤い皮疹が出来ますがこれを紅色局面といいます。

この紅色局面は頭や膝、肘などこすれやすい部分にできやすくこれらの部位を好発部位といいますが、皮疹が出ていない部分でも傷つけたり、掻いたり、こすったりするとその部分に乾癬の皮疹ができ、これはケブネル現象と呼ばれ乾癬を悪化させる原因になります。

この表面には白くてかさかさに乾燥した厚い垢(鱗屑–りんせつと言います。)が付着します。この鱗屑を無理にめくると点状の出血が見られます。これをアウスピッツ現象と呼び乾癬に特徴的な症状です。

病気の勢いが強くなると好発部位以外の全身に赤い斑点がたくさん出てきて、やがてこれらが合体し地図状になります。

かゆみは個人差がありますが、皮疹が悪くなるときにかゆみも強くなる傾向があります。

そして、ここで掻いてしまうとケブネル現象をおこしてさらに乾癬の皮疹は拡がってしまいますので注意が必要です。乾癬の概略

乾癬のピラミッド計画とは?

診療現場で多く行われている治療には、ステロイドや活性型ビタミンD3の外用、PUVA療法などの光線療法、シクロスポリンやレチノイド、メトトレキサート(保険適応外)の内服がある。
また、近年では生物学的製剤の有用性も期待されており、これらの治療法を整理したものがピラミッド計画である。
ピラミッドは5段からなり、下からシーケンシャル療法(ビタミンD3外用藥と外用ステロイドの併用)、光線(紫外線)療法、レチノイド、シクロスポリン/メトトレキサート、生物学的製剤の順に重なっている。
ピラミッドの底辺の長さが適応の広さと相関しており、例えばシーケンシャル療法は最も広い適応を持ち、上に位置する他の治療法との併用が可能である。
ただし、このピラミッド計画はすべての患者がたどる治療の道筋を示したものでは無い。

尋常性乾癬 – QLife家庭の医学

図の中でシクロスポリンの段がレチノイドと光線療法の段に食い込んでいるのは、紫外線療法の潜在的な発がんリスクを考慮したもので、光線療法とシクロスポリンを同時に併用しないことを表している。
つまり、ピラミッド計画では、シーケンシャル療法の土台の上に、レチノイドを頂点とする山と、シクロスポリンを経て生物学的製剤に至る山の2つが乗っている。
同一の山に属する治療法の組み合わせが推奨されており、異なる山にある治療法の併用は適さない。

シーケンシャル療法

シークエンシャル治療は長期連用には適さないが短期使用により著しい効果が期待できる薬剤を先ず使用し、次に短期使用ではあまり効果が期待できないが、長期使用でも副作用等の恐れのないものを組み合わせて使用することにより、各薬剤の持つ治療効果を最大限に生かすとともに、副作用を回避し長期にわたる乾癬の症状のコントロールを目指す治療方法です。外用剤に限定して考えると、ビタミンD3軟膏でも濃度の異なるものを組み合わせて使うことやステロイド外用剤と組み合わせての使用が考えられます。外用療法「新しい治療概念 – 乾癬のビタミンD治療について」 関西乾癬サポートシステム

活性型ビタミンD3外用薬はステロイドに比べて、寛解後に皮疹が再燃するまでの期間は長く、長期連用による患部の皮膚萎縮や毛細血管拡張などの副作用がない。
ただし、効果の発現までに時間がかかり、皮膚刺激が多く出る点も指摘されている。
外用ステロイドとビタミンD3外用薬は互いの欠点を補う形で尋常性乾癬への効果をもたらすため、よく処方される組み合わせである。

参考:日経DI2015.1

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