2024年4月17日更新.2,754記事.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたいなと。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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喘息にもCOPDにも使える吸入剤

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吸入剤の適応症

最近、吸入剤が多くて、成分がよくわからなくなっているので、まとめ。

分類医薬品名成分デバイス適応症息止め
β2刺激薬(SABA)サルタノールサルブタモール硫酸塩インヘラー喘息、COPD少なくとも3~4秒以上
メプチンプロカテロール塩酸塩水和物エアー、キッドエアー、クリックヘラー、スイングヘラー、吸入液喘息、COPD数秒間
β2刺激薬(LABA)オンブレスインダカテロールマレイン酸塩ブリーズヘラーCOPD苦しくならない程度
オーキシスホルモテロールフマル酸塩水和物タービュヘイラーCOPD不要
セレベントサルメテロールキシナホ酸塩ロタディスク、ディスカス喘息、COPD少なくとも3~4秒以上
抗コリン薬(LAMA)シーブリグリコピロニウム臭化物ブリーズヘラーCOPD苦しくならない程度
エクリラアクリジニウム臭化物ジェヌエアCOPD3~5秒程度(苦しくならない程度)
エンクラッセウメクリジニウムエリプタCOPD少なくとも3~4秒以上
スピリーバチオトロピウム臭化物水和物レスピマット、ハンディヘラー喘息、COPD(2.5μg)苦しくならない程度の間
抗コリン薬(SAMA)アトロベントイプラトロピウム臭化物水和物エアゾールCOPD数秒間
抗コリン薬(LAMA)+β2刺激薬(LABA)アノーロウメクリジニウム/ビランテロールエリプタCOPD少なくとも3~4秒以上
ウルティブログリコピロニウム臭化物/インダカテロールマレイン酸塩ブリーズヘラーCOPD苦しくならない程度
ビベスピグリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物エアロスフィアCOPD3秒以上
スピオルトチオトロピウム臭化物水和物/オロダテロール塩酸塩レスピマットCOPD苦しくならない程度
ステロイドオルベスコシクレソニドインヘラー喘息5~10秒間
キュバールベクロメタゾンプロピオン酸エステルエアゾール喘息ゆっくち5つ数える間
パルミコートブデソニドタービュヘイラー、吸入液喘息不要
アズマネックスモメタゾンフランカルボン酸エステルツイストヘラー喘息軽く息を止める
フルタイドフルチカゾンプロピオン酸エステルロタディスク、ディスカス、エアゾール喘息少なくとも3~4秒以上
アニュイティフルチカゾンフランカルボン酸エステルエリプタ喘息少なくとも3~4秒以上
ステロイド+β2刺激薬(LABA)フルティフォームフルチカゾンプロピオン酸エステル/ホルモテロールフマル酸塩水和物エアゾール喘息3秒以上
レルベアビランテロールトリフェニル酢酸塩/フルチカゾンフランカルボン酸エステルエリプタ喘息少なくとも3~4秒以上
シムビコートブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物タービュヘイラー喘息、COPD不要
アドエアサルメテロールキシナホ酸塩/フルチカゾンプロピオン酸エステルディスカス、エアゾール喘息、COPD3~4秒程度
アテキュラインダカテロール酢酸塩/モメタゾンフランカルボン酸エステルブリーズヘラー喘息苦しくならない程度
ステロイド+β2刺激薬(LABA)+抗コリン薬(LAMA)テリルジーフルチカゾンフランカルボン酸エステル/ウメクリジニウム臭化物/
ビランテロールトリフェニル酢酸塩
エリプタCOPD少なくとも3~4秒以上
ビレーズトリブデソニド/グリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物エアロスフィアCOPD3秒以上
エナジアインダカテロール酢酸塩/グリコピロニウム臭化物/モメタゾンフランカルボン酸エステルブリーズヘラー喘息苦しくならない程度

喘息とCOPDの違い

COPDと喘息の鑑別は難しい例もありますが、一般的に、喘息は発作性の呼吸困難、喘鳴が特徴で、夜間や早朝に出現しやすいといった日内変動がみられるのに対し、COPDは、咳や痰のほか、歩行や階段昇降時、入浴時などの日常生活の様々な場面で息切れがみられるのが特徴です。

夜の咳は喘息で、昼の咳はCOPDといわれます。

喘息

喘息は気道の慢性炎症性疾患である。

炎症によって気道過敏性の亢進が生じ、喘鳴や息切れ、胸部圧迫感などの症状が「夜間から早朝にかけて」起こるのが特徴です。

夜間の症状に気づいていなかったり、診察室で夜間症状についてきちんと言えない患者さんもいる。

夜間症状は、治療不足で長期管理が不十分であることを示唆しているので、薬剤師が薬を渡す際、「夜は眠れますか。」などとやさしく、わかりやすい言葉で声がけし、患者さんの夜間の状態を上手に聞きだすようにする。

そして、夜間に胸苦しさがあれば医師にきちんと伝えるよう助言する。

COPD

慢性閉塞性肺疾患のことを、英語のChronic Obstructive Pulmonary Diseaseの頭文字からCOPDと呼びます。

COPDはタバコ煙の吸入を主原因とする肺の炎症性疾患であり、進行性に気流閉塞が進み、呼吸困難などの症状が「労作時に」生じることが特徴である。

つまり、初期症状において、動いた後に苦しくなるところが喘息との違いである。

COPDは症状のみならず、肺機能検査が必須である(1秒率が70%未満をCOPDと診断)。

吸入ステロイドの有効性

どちらも炎症性であることは共通しているが、喘息の炎症は好酸球が主体であるため、吸入ステロイド薬が長期管理の中心となるのに対し、COPDの炎症はステロイドが効かない好中球が主体であるため、管理には気管支拡張薬が使われる。

また、禁煙やインフルエンザワクチン接種なども積極的に推奨されている。

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薬剤師

勉強ってつまらないなぁ。楽しみながら勉強できるクイズ形式の勉強法とかがあればなぁ。

先生

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本の紹介

yakuzaic
yakuzaic/著
2023年09月14日発売

プロフィール

yakuzaic
名前:yakuzaic
職業:薬剤師
出身大学:ケツメイシと同じ
生息地:雪国
座右の銘:習うより慣れろ。学ぶより真似ろ。
SNS:X(旧ツイッター)
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