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喘息にもCOPDにも使える吸入剤
公開. 投稿者:喘息/COPD/喫煙.この記事は約2分33秒で読めます.
2,496 ビュー. カテゴリ:吸入剤の適応症
最近、吸入剤が多くて、成分がよくわからなくなっているので、まとめ。
分類 | 医薬品名 | 成分 | デバイス | 適応症 | 息止め |
---|---|---|---|---|---|
β2刺激薬(SABA) | サルタノール | サルブタモール硫酸塩 | インヘラー | 喘息、COPD | 少なくとも3~4秒以上 |
メプチン | プロカテロール塩酸塩水和物 | エアー、キッドエアー、クリックヘラー、スイングヘラー、吸入液 | 喘息、COPD | 数秒間 | |
β2刺激薬(LABA) | オンブレス | インダカテロールマレイン酸塩 | ブリーズヘラー | COPD | 苦しくならない程度 |
オーキシス | ホルモテロールフマル酸塩水和物 | タービュヘイラー | COPD | 不要 | |
セレベント | サルメテロールキシナホ酸塩 | ロタディスク、ディスカス | 喘息、COPD | 少なくとも3~4秒以上 | |
抗コリン薬(LAMA) | シーブリ | グリコピロニウム臭化物 | ブリーズヘラー | COPD | 苦しくならない程度 |
エクリラ | アクリジニウム臭化物 | ジェヌエア | COPD | 3~5秒程度(苦しくならない程度) | |
エンクラッセ | ウメクリジニウム | エリプタ | COPD | 少なくとも3~4秒以上 | |
スピリーバ | チオトロピウム臭化物水和物 | レスピマット、ハンディヘラー | 喘息、COPD(2.5μg) | 苦しくならない程度の間 | |
抗コリン薬(SAMA) | アトロベント | イプラトロピウム臭化物水和物 | エアゾール | COPD | 数秒間 |
抗コリン薬(LAMA)+β2刺激薬(LABA) | アノーロ | ウメクリジニウム/ビランテロール | エリプタ | COPD | 少なくとも3~4秒以上 |
ウルティブロ | グリコピロニウム臭化物/インダカテロールマレイン酸塩 | ブリーズヘラー | COPD | 苦しくならない程度 | |
ビベスピ | グリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物 | エアロスフィア | COPD | 3秒以上 | |
スピオルト | チオトロピウム臭化物水和物/オロダテロール塩酸塩 | レスピマット | COPD | 苦しくならない程度 | |
ステロイド | オルベスコ | シクレソニド | インヘラー | 喘息 | 5~10秒間 |
キュバール | ベクロメタゾンプロピオン酸エステル | エアゾール | 喘息 | ゆっくち5つ数える間 | |
パルミコート | ブデソニド | タービュヘイラー、吸入液 | 喘息 | 不要 | |
アズマネックス | モメタゾンフランカルボン酸エステル | ツイストヘラー | 喘息 | 軽く息を止める | |
フルタイド | フルチカゾンプロピオン酸エステル | ロタディスク、ディスカス、エアゾール | 喘息 | 少なくとも3~4秒以上 | |
アニュイティ | フルチカゾンフランカルボン酸エステル | エリプタ | 喘息 | 少なくとも3~4秒以上 | |
ステロイド+β2刺激薬(LABA) | フルティフォーム | フルチカゾンプロピオン酸エステル/ホルモテロールフマル酸塩水和物 | エアゾール | 喘息 | 3秒以上 |
レルベア | ビランテロールトリフェニル酢酸塩/フルチカゾンフランカルボン酸エステル | エリプタ | 喘息 | 少なくとも3~4秒以上 | |
シムビコート | ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物 | タービュヘイラー | 喘息、COPD | 不要 | |
アドエア | サルメテロールキシナホ酸塩/フルチカゾンプロピオン酸エステル | ディスカス、エアゾール | 喘息、COPD | 3~4秒程度 | |
アテキュラ | インダカテロール酢酸塩/モメタゾンフランカルボン酸エステル | ブリーズヘラー | 喘息 | 苦しくならない程度 | |
ステロイド+β2刺激薬(LABA)+抗コリン薬(LAMA) | テリルジー | フルチカゾンフランカルボン酸エステル/ウメクリジニウム臭化物/ ビランテロールトリフェニル酢酸塩 | エリプタ | COPD | 少なくとも3~4秒以上 |
ビレーズトリ | ブデソニド/グリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物 | エアロスフィア | COPD | 3秒以上 | |
エナジア | インダカテロール酢酸塩/グリコピロニウム臭化物/モメタゾンフランカルボン酸エステル | ブリーズヘラー | 喘息 | 苦しくならない程度 |
喘息とCOPDの違い
COPDと喘息の鑑別は難しい例もありますが、一般的に、喘息は発作性の呼吸困難、喘鳴が特徴で、夜間や早朝に出現しやすいといった日内変動がみられるのに対し、COPDは、咳や痰のほか、歩行や階段昇降時、入浴時などの日常生活の様々な場面で息切れがみられるのが特徴です。
夜の咳は喘息で、昼の咳はCOPDといわれます。
喘息
喘息は気道の慢性炎症性疾患である。
炎症によって気道過敏性の亢進が生じ、喘鳴や息切れ、胸部圧迫感などの症状が「夜間から早朝にかけて」起こるのが特徴です。
夜間の症状に気づいていなかったり、診察室で夜間症状についてきちんと言えない患者さんもいる。
夜間症状は、治療不足で長期管理が不十分であることを示唆しているので、薬剤師が薬を渡す際、「夜は眠れますか。」などとやさしく、わかりやすい言葉で声がけし、患者さんの夜間の状態を上手に聞きだすようにする。
そして、夜間に胸苦しさがあれば医師にきちんと伝えるよう助言する。
COPD
慢性閉塞性肺疾患のことを、英語のChronic Obstructive Pulmonary Diseaseの頭文字からCOPDと呼びます。
COPDはタバコ煙の吸入を主原因とする肺の炎症性疾患であり、進行性に気流閉塞が進み、呼吸困難などの症状が「労作時に」生じることが特徴である。
つまり、初期症状において、動いた後に苦しくなるところが喘息との違いである。
COPDは症状のみならず、肺機能検査が必須である(1秒率が70%未満をCOPDと診断)。
吸入ステロイドの有効性
どちらも炎症性であることは共通しているが、喘息の炎症は好酸球が主体であるため、吸入ステロイド薬が長期管理の中心となるのに対し、COPDの炎症はステロイドが効かない好中球が主体であるため、管理には気管支拡張薬が使われる。
また、禁煙やインフルエンザワクチン接種なども積極的に推奨されている。
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