更新日:2016年1月3日.全記事数:3,190件.

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痰切りがドライマウスに効く?


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ドライマウスの対処法

唾液の主な作用は、口腔内の洗浄、抗菌、消化、pHの緩衝である。
これらの作用が減少すると細菌の 感染が起こりやすくなって炎症が生じ、疼痛、灼熱感、味覚異常、嚥下障害を伴った口腔乾燥症状が発生する。
唾液分泌が減少する原因は、シ ェーグレン症候群や糖尿病、薬の副作用、放射線治療時の障害、加齢、心因性など様々なものが考えられる。
中でも、抗コリン作用を有する精神・神経系薬剤を服用中の患者は、口渇の発現頻度が比較的高い。

シェーグレン症候群による口腔乾燥症に対しては、唾液腺刺激作用があるセビメリン塩酸塩水和物(サリグレン)やピロカルピン塩酸塩(サラジェン)といった内服薬が保険適応となっている。
外用薬で は、口腔内に噴霧して使用する人工唾液として、サリベート(塩化ナトリウム・塩化カリウム・塩化カルシウム等配合剤)がある。
しかし、頻繁に噴霧する必要があることや、使用後に不快な味が残ることから、コンプライアンスが低い傾向がみられる。
一方、薬の副作用や加齢により生じる口腔乾燥の治療に、保険が適用される内服薬はない。
このため、ブロムヘキシン塩酸塩(ビソルボン)のような 薬剤が保険適応外で使用されることがある。

ビソルボンとドライマウス

ブロムヘキシン塩酸塩の作用は、気管支粘膜からの漿液性分泌増加作用、酸性糖蛋自溶解による低分子化作用、線毛運動亢進作用などである。
通常は去痰薬として使用されるが、唾液腺や涙腺においても分泌液の増加がみられるとの報告があり、気管支粘膜以外の部位にも効果があると推測されている。

また、分泌液の粘稠度を下げる作用もあるため、これにより唾液の流動性が高まり、口腔内に唾液が分散して乾燥が改善すると考えられている。
こうした作用機序から、唾液腺の機能が正常に保たれている症例にのみ有効とする報告もある。

投与量は、添付文書に記載されている適応症に対しては1日3錠だが、口腔乾燥症に投与する場合は1日3~12錠との報告がある。
通常は1日3~6錠が多いようである。

L-エチルシステイン塩酸塩(チスタニン)も、唾液の流動性を高め、唾液腺の機能が保たれている患者において口腔乾燥を改善すると考えられている。
このほか、アンブロキソール塩酸塩(ムコソルバン)や唾液腺ホルモン(パロチン)、コリン作動性薬剤、麦門冬湯などの漢方薬が使用されることもある。

これらの薬剤で十分な効果が得られない場合は、無糖キャンディーやガムで唾液の分泌を促したり、潤いを持たせるゼリーを食べるなどの方法を、過剰摂取に注意して併用するよう勧めるとよいだろう。

参考書籍:日経DIクイズベストセレクションBASIC篇

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