更新日:2015年11月17日.全記事数:3,091件

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混合診療はなぜ悪い?


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混合診療

混合診療とは日本の医療における保険診療に保険外診療(自由診療)を併用することを言います。

混合診療を禁止する明文化された規定(法律)は存在しません。

混合診療は認められるべきか、そして、そもそも混合診療の禁止に法的な根拠があるのかについては議論があります。

東京地裁は、2007年11月7日、混合診療における保険給付を求める訴訟の判決のなかで「健康保険法などを検討しても、保険外の治療が併用されると保険診療について給付を受けられなくなるという根拠は見いだせない」とし、国による現状の法解釈と運用は誤りであるとの判断しました。

しかし、控訴審の東京高裁は、2009年9月29日に、混合診療の禁止を適法として原告患者側の請求を退ける判決を言い渡しました。

混合診療は違法?

asahi.com(朝日新聞社):混合診療禁止は「適法」 最高裁が初判断 – アピタル(医療・健康)

 健康保険が使える保険診療と適用外の自由診療を併用する「混合診療」を原則として禁じている国の政策が適法かが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第三小法廷(大谷剛彦裁判長)は25日、「適法」との判断を示した。そのうえで、保険診療分については保険が使える権利の確認を求めた患者の上告を棄却。患者の敗訴が確定した。
 最高裁が混合診療の適法性について判断を示したのは初めて。結論は裁判官5人全員一致の意見だった。ただ、大谷裁判長ら3人が「補足意見」を、寺田逸郎裁判官が異なる理由を示す「意見」を述べ、それぞれ制度や運用のあり方に問題提起をした。
 訴えていたのは、神奈川県藤沢市に住む腎臓がん患者の清郷(きよさと)伸人さん(64)。保険適用の「インターフェロン療法」と併せて適用外の「活性化自己リンパ球移入療法」を受けたところ、すべての治療について自己負担を求められたため、「混合診療を禁じる法律的な根拠はないから、インターフェロン分は保険が使える」として提訴した。
 健康保険法に混合診療を禁じる規定はないが、国は法解釈で禁止してきた。その一方で、1984年の同法改正以降、特定の高度先進医療に限って例外的に混合診療を認めている。
 第三小法廷は、禁止が「法律から直ちに導かれるとは言えない」と指摘しつつ、法改正の経緯などを踏まえて「医療の安全性・有効性の確保や、財源面での制約から、保険が給付される範囲を合理的に制限するのはやむを得ない」と述べ、国の解釈は妥当と結論づけた。
 個別意見のうち、弁護士出身の田原睦夫裁判官は「現行法は文言上、他の解釈の余地がある。対象者が広範囲に及ぶ場合、明快な規定が一層求められる」と注文を付けた。裁判官出身の寺田裁判官は「給付を認める基準や運用の合理性に疑問がある」との意見を述べた。

混合診療禁止は適法。

混合診療は違法。

言い回しの違いだけじゃないのかな。

とりあえずはまだ、混合診療は禁止、という解釈が続くようで。

混合診療解禁

混合診療を解禁して保険外の医療も認めれば、保険診療分が縮小されて、医療費は少なくなると思っていました。
高度な先進医療は保険外、風邪みたいな軽い病気も保険外にしていけば、国が負担する医療費は削減できるでしょう。

保険適応にならない医療については、アメリカのように民間の保険会社に入って給付を受けるシステムにすれば、国の負担は減ります。
保険が効かないことで、今までのように安易に医療機関を受診することがなくなり、セルフメディケーションの考えが一層普及するでしょう。
めでたしめでたし。

確かに国の負担は減ります。
しかし、利益重視の民間保険会社が牛耳るアメリカの医療制度は悲惨さはマイケル・ムーアのドキュメンタリー映画「シッコ」でも描かれています。
米国内で破産した人のおよそ半数が、医療費の高騰が原因で破産しており、病気のために自己破産に陥った人々の大半は中産階級で医療保険加入者であるとのこと。

決して貧しい人たちではありません。
アメリカの医療費は日本の約5倍です。
オバマ大統領はそこから抜け出そうとしています。
日本はアメリカと同じ道を歩むのでしょうか。

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