更新日:2016年12月21日.全記事数:3,128件.

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ラジレスが最強の降圧剤?


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レニン阻害薬

1898年、腎臓で昇圧に関与する物質がつくられていることがわかり、その物質には腎臓(renal)にちなんでレーン(renin)と名づけられました。
約50年後、レニンは、453個のアミノ酸から構成されるアンジオテンシノーゲンのペプチド結合を分解して、アミノ酸10個のアンジオテンシンⅠを生成するタンパク質分解酵素であることがわかりました。
アンジオテンシンⅠは、アンジオテンシン変換酵素(ACE)によりアンジオテンシンⅡに変換され、アンジオテンシンⅡが受容体に結合することで昇圧作用を示します。
RAA系においては、レニンの活性が上昇すると、それが引き金となって、アンジオテンシンⅡやアルドステロンという血圧を上昇させる作用のあるホルモンが多く産生されます。
RAA系に作用する薬としては、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やアンジオテンシンⅡ受容体桔抗薬(AⅡ桔抗薬)がすでにあり、広く使用されていました。

しかし、ACE阻害薬はキマーゼなどの非ACE経路由来のアンジオテンンシンⅡ産生は阻害できません。
また、AⅡ桔抗薬もアンジオテンシンⅡ受容体のサブタイプ1であるAT1受容体への作用を選択的に阻害しますが、RAA系を完全には抑制できません。
レニン阻害薬は血圧を調整するRAA系の最上流に位置するレニンの活性を阻害して、アンジオテンンⅠ以降のすべてのアンジオテンシンペプチドの産生を抑制し、RAA系全体を抑えることが期待できます。
そのため、高血圧の治療薬の最適な標的であると考えられます。

レニン阻害薬は、RAA系のもっとも上流で酵素阻害してアンジオテンシンⅠの生成を抑制し、降圧効果を示しますので、ACE阻害薬のようにブラジキニンの分解を阻害しないため、空咳の副作用はないものと考えられます。

レニン阻害薬

新規のレニン-アンジオテンシン-アルドステロン抑制系薬剤であり、心不全の標準治療に追加することの有効性をめぐって臨床試験が行われた。
左室収縮能の低下した慢性心不全入院患者において、標準治療にレニン阻害薬アリスキレンを追加しても、退院後6ヶ月及び12か月までの心血管死、心不全による再入院の複合エンドポイントは抑制されなかった。(ASTRONAUT)

参考書籍:薬効力 ―72の分子標的と薬の作用―

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