更新日:2016年12月21日.全記事数:3,169件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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自宅で花粉症の減感作療法?


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シダトレンスギ花粉舌下液とは?

シダトレンがそろそろ販売されるようなので、使い方について予習。

「スギ花粉飛散時期は新たに投与を開始しないこと。」
となっており、シーズン前の冬くらいに処方が増えるのかな。

用法用量を見てみる。

1. 増量期(1~2週目)通常、成人及び12歳以上の小児には、増量期として投与開始後2週間、以下の用量を1日1回、舌下に滴下し、2分間保持した後、飲み込む。 その後5分間は、うがい・飲食を控える。

【1週目増量期 シダトレンスギ花粉舌下液200JAU/mLボトル】
1日目 0.2mL
2日目 0.2mL
3日目 0.4mL
4日目 0.4mL
5日目 0.6mL
6日目 0.8mL
7日目 1mL

【2週目増量期 シダトレンスギ花粉舌下液2,000JAU/mLボトル】
1日目 0.2mL
2日目 0.2mL
3日目 0.4mL
4日目 0.4mL
5日目 0.6mL
6日目 0.8mL
7日目 1mL

2. 維持期(3週目以降)増量期終了後、維持期として、シダトレンスギ花粉舌下液2,000JAU/mLパックの全量(1mL)を1日1回、舌下に滴下し、2分間保持した後、飲み込む。その後5分間は、うがい・飲食を控える。

ボトルとパックがある。
15日目以降は1回1パック使ってもらえばいいけど、増量期の使用量を間違えないように
いつまで使うのか明確に記載はされていませんが、治療期間はけっこう長くて2~3年必要らしい。根気が必要。花粉シーズン以外も通院しなきゃならない。

増量期には、目薬みたいなボトルに、ポンプ付きのディスペンサーを装着して使用する。
目薬1滴0.05mLって言われているから、「1回4滴」みたいにして使うのかなあと想像していましたが。
目薬みたいなボトルのままだと、押す圧力の違いで出る量に違いが出ちゃうんだろうな。

ボトル容器1プッシュの量は、1週目のボトルも2週目もボトルも、1プッシュ0.2mL。
なので、
1日目 0.2mL=1プッシュ
2日目 0.2mL=1プッシュ
3日目 0.4mL=2プッシュ
4日目 0.4mL=2プッシュ
5日目 0.6mL=3プッシュ
6日目 0.8mL=4プッシュ
7日目 1mL=5プッシュ
8日目 0.2mL=1プッシュ
9日目 0.2mL=1プッシュ
10日目 0.4mL=2プッシュ
11日目 0.4mL=2プッシュ
12日目 0.6mL=3プッシュ
13日目 0.8mL=4プッシュ
14日目 1mL=5プッシュ

恐らく初回処方時に1週目のボトルと2週目のボトルを一緒に渡して使ってもらう形が多いのかと思いますが、その場合、7日目のプッシュ回数(5プッシュ)から8日目のプッシュ回数(1プッシュ)に切り替えるのを間違えないように注意が必要。間違えて6プッシュとかしそう。

あと、ボトル1本に10mL入っているようですが、1週間の使用量は合計3.6mLなので半分以上残ってしまう。
8日目になっても1週目のボトルを使い続けてしまったり、「もったいないから」と言って全部使い切ろうとしないように指導することが必要。

しかし実際問題、1週目のボトルでは1本分(10mL)使わないと維持期の2,000JAUにならないので使えませんが、2週目のボトルに入っている液体は3週目以降に使うパックと同じ濃度ですので、余っている分で6日分くらい使えそう。
薬局では「捨ててください」と指導しますが、医者はどう言うのだろうか。

シダトレンの処方せんを受け付けたら?

シダトレンの処方には「シダトレン適正使用eラーニング」を受講する必要がある。
処方箋を受け付けた場合、薬局は、シダトレン受講修了医師番号を確認する必要がある。

患者には「患者携帯カード」も配布されるようですが、そこに「シダトレン受講修了医師番号」は記載されていないようなので、シダトレン登録医師確認窓口(コールセンター、確認用サイト)で確認する必要がある。
注意点として、例えば総合病院でシダトレンが処方され、その後継続して処方される場合に、担当医とは別の医師から「前回Do」として処方される可能性は否めない。
担当医以外の医師の場合、シダトレン受講修了医師ではない可能性も高いので、その場合調剤はできないということになる。

ちなみに処方せんの書き方は、

(問6)シダトレンスギ花粉舌下液200JAU/mLボトル(10mL 1瓶)及び2,000JAU/mLボトル(10mL 1瓶)の請求方法はどのようにすればよいか。

(答)本製剤は、増量期の投与にあたって1週間分を1瓶として処方されるものであるため、1瓶あたりの額を用いて薬剤料の点数を算定するとともに、用法等を以下に示す例を参考に記載すること。
なお、調剤レセプトの場合は内服用滴剤として請求すること。
例)シダトレンスギ花粉舌下液200JAU/mLボトル(10mL 1瓶) 1瓶 1日1回7日分42×1
シダトレンスギ花粉舌下液2,000JAU/mLボトル(10mL 1瓶)1瓶 1日1回7日分101×1
疑義解釈資料の送付について(その10)

舌下内滴らしい。
ラキソベロン以外に内滴の入力なんてあまりしないので要注意。
「舌下液」なんだから外用じゃね?とか思うのですが、厚生労働省に従って内滴で請求しましょう。どっちにしろ10点だし。

花粉症が注射1本で治る?

花粉症を治すといって思い当たるのは減感作療法ですが、ステロイドの注射を花粉症に使うケースもあるようです。

花粉症くらいでステロイドの注射を打つの?って思いましたが、学会では推奨していないようです。

「1年に1本くらいならいいんじゃないの?」
「注射1本で治っちゃったら、医者や薬屋が困るから普及していないのかな?」

問題は副作用ですが、作用が持続するということは副作用も持続します。ステロイドには色々な副作用があります。
浮腫、満月様顔貌、体重増加、腎臓、肝臓障害、糖尿病、鬱状態、生理不順、緑内障、胃潰瘍。注射した部分が凹んでしまうこともあるようです。

よく効く薬は副作用も多いのです。

自宅で花粉症の減感作療法?

鳥居薬品は17日、スギ花粉症を対象にした減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬となる「シダトレンスギ花粉舌下液」の承認を取得したと発表した。日本初の舌下投薬タイプの減感作療法薬で、既存の皮下注による療法に比べ、自宅での服薬が可能で、注射による痛みがなく治療できるのが特長。
霧吹きのようなもので、舌下にプッシュして投薬する。鳥居薬品花粉症の減感作療法薬「シダトレン」が承認 – ココヤク News –

自宅で減感作療法がされる時代がきましたか。

これは院外処方されるのだろうか。

されるのだろうな。

アナフィラキシーのリスクとか怖いけれど。

「(スギ花粉)舌下免疫療法講習会」に参加してきました。 – 本棚(小児医療・アレルギー・アトピー他)
心配な副作用であるアナフィラキシーの報告はほとんどありません(ゼロではありませんが)。

花粉症のひどい人だと、「やってみたい」という人は多そうだけど、春先だけの花粉症患者が2~3年続けないといけないとなると、コンプライアンス的に難しそう。途中で離脱してもそれなりの効果は見られればいいけど。
ただ、これで花粉症が根治できるのであれば、毎年高い抗アレルギー薬を飲まなくても済むようになるわけで、薬価も気になるところ。

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