更新日:2016年11月20日.全記事数:3,169件.

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ランサップ400と800の違いは?


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ランサップ400と800の違い

ランサップにはランサップ400ランサップ800の2つの規格が存在する。

ランサップ400の成分は、
1シート(1日分)中
タケプロンカプセル30 2カプセル
アモリンカプセル250 6カプセル
クラリス錠200 2錠

ランサップ800の成分は、
1シート(1日分)中
タケプロンカプセル30 2カプセル
アモリンカプセル250 6カプセル
クラリス錠200 4錠

違いはクラリスの量です。
1日量が400mgと800mg。
じゃあ、400mgより800mgのほうが効きそうだ、と思いつつ、臨床成績の表を見てみると、

胃潰瘍における除菌率
ランサップ400:87.5%
ランサップ800:89.2%
十二指腸潰瘍における除菌率
ランサップ400:91.1%
ランサップ800:83.7%

大した差は無い。
というか、十二指腸潰瘍においては800のほうが除菌率低かったりする。

ランサップ400で失敗したらランサップ800を使う、なんてことしないだろうし。二次除菌にはランピオン使うだろうから。
ランサップ400のほうが薬価安いし、800の存在意義がよくわかりませんが。

喫煙者にはランサップ800?

国内臨床試験ではランサップ400とランサップ800で除菌率に有意差はなかった。
しかし喫煙者の場合、ランソプラゾール、アモキシシリン、クラリスロマイシンの3剤を用いた一次除菌において、クラリスロマイシン400mgによる除菌率が800mgに比べ低下したというデータがある。

ヘリコバクター・ピロリ除菌薬まとめ

NSAIDs服用歴のないH.pylori陽性潰瘍では、まず抗菌薬2剤(アモキシシリン・クラリスロマイシン)とPPIの3剤併用による除菌治療を行う。

PPI自体にも静菌作用があるが、主に強酸によって抗菌薬の作用が低下するのを防ぐために併用する。

服薬コンプライアンスが悪い場合、除菌が不完全になるばかりでなく耐性菌出現につながるおそれがあるため、3剤の1日服用分を1シートにまとめた組み合わせ製剤(ランサップ400・同800)が発売されている。

クラリスロマイシンの用量400mgと800mgでは、除菌率に差はみられないため、低用量の400mgを選択する場合が多い。

一次除菌の除菌率は約80~90%である。

除菌不成功の原因はクラリスロマイシン耐性であることが多いため、不成功例に対してはクラリスロマイシンをメトロニダゾールに替えた3剤併用療法(二次除菌治療)を行う。

一次除菌不成功例を対象に、PPI+アモキシシリン+メトロニダゾールを1週間投与するH.pylori二次除菌治療が2007年8月から保険適用となった。

除菌に成功すると胃粘膜の炎症が改善し、良好な潰瘍治療が得られるため、従来の薬物療法でみられたような再発は少なく、消化性潰瘍症からの離脱が可能となる。

・H.pylori二次除菌治療に関するメタアナリシスでは、最も効果的なのはビスマス製剤を用いた4剤併用療法とラニチジンビスマス3剤併用療法とされているが、わが国ではビスマス製剤のほとんどとラニチジンビスマスが使用できない。
このため、このレジメンはわが国では保険では実施できない。

・ピロリ菌を除菌する薬は、1週間毎日飲み続けなければ十分な効果が得られない可能性があるので、1日2回きちんと時間通り、3つの薬を確実に服用するように指導する。

・抗菌薬を大量に服用するので、除菌治療の際に乳酸菌製剤を補充すると、下痢などの副作用が低減するので、勧めてもよい。

・除菌薬による重篤な副作用(出血性腸炎など)について周知し、それが出現したらただちに服薬を中止するように指導する。

・二次除菌に用いるメトロニダゾール服用中は禁酒を守らせる。

胃潰瘍の60~80%、十二指腸潰瘍の90~95%がヘリコバクター・ピロリの除菌により胃潰瘍、十二指腸潰瘍の再発が大幅に減少することから、除菌は消化性潰瘍に対する標準的な治療となってきた。

また、2010年6月より胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃も除菌療法の保険適用となった。

現在、クラリスロマイシン耐性菌が増えており、ランソプラゾール(LPZ)60mg、アモキシシリン(AMPC)1500mg、クラリスロマイシン(CAM)400mg、または800mgを用いた除菌率は80%程度である。

現在PPIについてはオメプラゾール(オメプラール、オメプラゾン)、ランソプラゾール(タケプロン)、ラベプラゾール(パリエット)が承認されている。

さらに、除菌不成功例に対してCAMをメトロニダゾール250mg(フラジール、アスゾール)に変えた3剤併用療法(PPI+AMPC+メトロニダゾール)が保険適用されている。

感染の診断検査は保険適用上、胃・十二指腸潰瘍の確定診断のついた患者に限定されており、診断方法は制限はあるが同時に2つまで認められる。

内視鏡検査を施行する場合は迅速ウレアーゼ試験が、内視鏡検査を施行しない場合は尿素呼気試験が勧められる。

胃潰瘍を治療中の患者に対しても感染診断検査は適用できるが、PPIには静菌作用があるため投与の中止後2週間以上をあけてから検査をする。

ヘリコバクター・ピロリ除菌治療に際しては、逆に消化器症状が出現することをあらかじめ説明しておく。

参考書籍:調剤と情報2010.5、日経DI2015.4

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