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タミフルをインフルエンザ予防に使っていいか?
公開. 投稿者:風邪/インフルエンザ.この記事は約3分38秒で読めます.
1,513 ビュー. カテゴリ:インフルエンザ予防にタミフル
タミフルの効能効果には、
「A型又はB型インフルエンザウイルス感染症及びその予防」
と書かれている。
インフルエンザの予防にも使える。
リレンザも同様。
最近イナビルにも、
「A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療及びその予防」
予防適応が加わった。
予防に使う場合、タミフルカプセルは、
1. 治療に用いる場合 通常、成人及び体重37.5kg以上の小児にはオセルタミビルとして1回75mgを1日2回、5日間経口投与する。
2. 予防に用いる場合
(1) 成人 通常、オセルタミビルとして1回75mgを1日1回、7~10日間経口投与する。
(2) 体重37.5kg以上の小児 通常、オセルタミビルとして1回75mgを1日1回、10日間経口投与する。
通常1日2回5日間のところ、1日1回10日間。
用法が違うわね。
もし、このようなタミフルの用法の処方せんを受け取ったら要注意。
タミフルの添付文書に、
保険適用(給付上)の注意
本剤は「A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の発症後の治療」の目的で使用した場合にのみ保険給付されます。
と書かれています。
予防目的で投与された場合には、全額自費。
そんな大枚はたいてインフルエンザの予防する人いるのかね。
うっかり、保険効かせて請求しちゃったら査定されるかな。
予防効果はいつまで続く?
タミフルやリレンザをインフルエンザ予防目的で投与した場合、予防効果は、
「インフルエンザウイルス感染症に対する予防効果は、本剤を連続して服用している期間のみ持続する。」
となっている。
タミフルなら7~10日間、リレンザなら10日間。
イナビルの場合、予防目的では2日間使いますが、
「本剤の服用開始から10日以降のインフルエンザウイルス感染症に対する予防効果は確認されていない。」
やっぱり10日間。
抗インフルエンザウイルス薬
・インフルエンザウイルスの増殖を防ぐことにより重症化を防ぐ。
・できるだけ早い段階での使用を推奨する。
・吸入剤は使用方法に戸惑う患者もいるので、詳しく指導する。
・タミフルドライシロップは独特な味があるため、小児への飲ませ方のアドバイスを行う。
・異常行動の報道などもあるので、副作用によるものや脳症の可能性も含め、適切な情報提供を行い、服薬に不安を生じさせないよう指導する。
・家族への感染予防方法、手洗い、うがいの励行など確認する。
・学校の出席停止期間など聞かれた場合確認する。
ノイラミニダーゼ阻害薬
ノイラミニダーゼ阻害薬は細胞膜表面にあるノイラミニダーゼ(NA)を阻害する抗ウイルス薬の総称である。
体内でのインフルエンザウイルスの増殖過程において、感染細胞表面からのインフルエンザウイルスの放出に必要なノイラミニダーゼを抑制することでインフルエンザウイルスを細胞内に閉じ込める。
インフルエンザウイルスの増殖には、ウイルス表面にあるヘマグルチニンとノイラミニダーゼと呼ばれる突起状の糖蛋白が関係しています。
ヘマグルチニンは、ウイルスが細胞内に侵入するときに働きます。
ノイラミニダーゼは、ウイルスが細胞外に放出されるときに働きます。
リレンザやタミフルはノイラミニダーゼに結合して、その働きを阻害することによって、ウイルスの増殖を抑えます。
しかし、ノイラミニダーゼを持たないC型インフルエンザには無効である。
M2蛋白阻害薬(アマンタジンなど)はA型インフルエンザのみ有効である。
これに対しザナミビル(商品名:リレンザ)、オセルタミビル(商品名:タミフル)などはA型/B型インフルエンザの双方に有効である。
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