更新日:2015年10月22日.全記事数:3,137件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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保湿剤一覧


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保湿剤

①皮膚の表面に油脂性の被膜を人工的につくり、水分の蒸散を防ぐ働きの保湿剤

白色ワセリン、プロペトやさらに純度の高いサンホワイトは、冬場などの乾燥がひどい皮膚やアトピー性皮膚炎のドライスキンに使用する。

べとつくのを嫌がられることがあるが、油脂膜をしっかりつくるため効果が長く持続する。

顔に塗るときはサンホワイトがよい。

アトピー性皮膚炎の炎症部位をステロイド外用薬で治した後、維持療法として使うのにも適している。

②水分と結合して保湿効果を発揮する働きの保湿剤

ヘパリン類似物質であるヒルドイドや、ヒアルロン酸を含有した市販のクリームなどは、水との親和性が高く、強力に結びついて水分子を放さない性質を利用している。

軽い乾燥肌の子どもの全身または露出部に塗るのに適している。

アトピー性皮膚炎の炎症部位や、乳児湿疹のある顔などに塗ると、かえって刺激や痒みを生じることがあるので注意が必要である。

あくまで、炎症のない乾燥のみの症状に使用すること。

ヒルドイドは血行促進作用もあるので、寒い季節の手足や耳に塗れば、しもやけの予防にもなる。

③天然保湿因子としての働きの保湿剤

尿素入り軟膏であるパスタロン、ケラチナミン、ウレパールなどは、角層の柔軟化作用と保湿作用を併せ持つので、手足や肘・膝の角質が厚くなり、ガサガサした皮疹を柔らかくしっとりとさせるのに適している。

アトピー性皮膚炎で掻き壊した部位のような、細かい傷のついた皮膚では、尿素による刺激が生じ、「ピリピリする」と嫌がることがあるので注意が必要である。

これは尿素による角質融解作用のためにバリア機能を低下させることがあるためで、アトピー性皮膚炎には用いにくい。

目や口の周り、外陰部など粘膜に近い部位にも刺激感が生じ、適さない。

④バリア機能を強化し、さらに保湿効果を発揮する働きの保湿剤

角層細胞間脂質である、セラミド、コレステロール、脂肪酸などを含む市販の保湿ケア製品が中心となる。

とくにセラミドは、実際の角層細胞間脂質の半分を構成している成分であり、最も保湿効果・バリア機能補強効果が高い。

植物から抽出した天然セラミドと合成セラミドがあり、セラミド成分を3%以上の高濃度に含有する製品が優れた効果を発揮するが、保険適用がないため高価である。

⑤その他の保湿剤

ビタミンEを含有するユベラ軟膏、ビタミンAを含有するザーネ軟膏、アズレンを含むアズノール軟膏、亜鉛華軟膏などが保湿剤として使われることもある。

ユベラやザーネは角化性の病変に使われ、アトピー性皮膚炎には向かない点は尿素軟膏と同様である。

アズノールは粘膜にも刺激が少なく嘗めてもいいので、唇の乾燥性病変に頻繁に塗るのに適している。

亜鉛華軟膏は単独よりも、アズノール軟膏と1:1で混合して保湿剤としてよく使われる。

アトピー性皮膚炎の保湿剤としても、少々の炎症がある部位でも刺激が少なく、またステロイド外用薬を塗った上からの重層法としてもよく使われる。

ただし、べとつき感や下着が汚れるなどの苦情も多く、使用感は決していいとはいえない。

保湿剤使用のタイミング

保湿剤の塗布は入浴後がよい。
肌になじみやすい。

入浴後は、角層が水和状態(しっとりした状態)で、保湿剤が角層になじみやすい。
入浴後は皮膚が滑らかで延びがよい。

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