更新日:2017年1月21日.全記事数:3,094件

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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パキシルを急に止めてはいけない?


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パキシルの中止後発現症状

SSRIのなかでもパロ キセチン(パキシル) は他の抗うつ薬と比較して中止後発現症状が多く報告されている。
中止後発現症状を未然に防ぐ最大の対策は、時間をかけた漸減 (徐々に減らしていくこと)です。

製薬会社は2010年9月より、最小用量を10mg錠から5mg錠へと変更した。
抗うつ薬は精神科に限らず、その他の科でも広く処方されている。
すべての科の医師がこの5mg錠が発売された意義を理解し、中止後発現症状が出ないよう上手に抗うつ薬を処方してもらいたい。

新しい抗うつ薬であるSSRI、SNRIは、ともに高い選択性を特徴にもちます。
副作用の発現を抑えた点で評価は高いのですが、この選択性が生んだ問題もあります。
それは、抗うつ薬を中止するときに起きます。

従来の抗うつ薬でも、服用を急に中止したときに何らかの症状が起こることはありますが、多くの神経伝達物質に関連した部位に影響を及ぼしているため、薬物を中止しても全体にホメオスターシス(恒常性)を保ちながら薬物の影響がなくなっていくので、際立って自覚されることは少ないのです。
これに対し、選択性の高いSSRI、SNRIは限られた一部の神経伝達物質だけが変化するため、服用を中止するとホメオスターシスが急激に崩れることで、 症状が派手に出現します。
その症状・症候を「中止後発現症状」といいます。

症状として、めまい、悪心、ふらつき、頭痛、筋肉痛、腹痛、下痢、鼻汁、運動失調、振戦、異常感覚、かすみ目、複視などが出現します。
ことにSSRIはその症状が著明であることから近年注目されるように なりました。
書物によっては「離脱症候群」と記されているものもありますが、この表記は正しいとはいえません。
なぜなら定義に照らし合わせると、「離脱症状」とは「依存性物質に対し身体および精神依存が形成された状態から、その依存性物質を中止ないし減量する際に出現する症状」だからです。
現在の依存性物質とされるもののなかにセロトニンやノルアドレナリンは含まれていないので、現時点では中止後発現症状とするべきです。
この症状は4週間以上の継続投与後、急に減量ないし中止すると、多くはその後2日以内に発現します (5日目以後に発現することは非常に稀といわれています)。
これは身体、特に脳内のセロトニン系のそれまでの恒常性が変化することによって起こると推定されています。 現在のところ、中止後発現症状が発現するメカニズムは複雑で、明快に解明できてはいません。

パキシルを止めたら耳鳴りがする?

パキシルなどのSSRIは急に服薬を中止すると、離脱症状が起きます。
特に多いのが耳鳴りで、一日中シャンシャンという音とともに耳が圧迫されるような感じらしいです。

パキシルCR 6.25mg錠?

パキシルCRは離脱が生じにくいタイプの剤型だが、減量の際に片手落ちであることに気付く。なぜなら、パキシルCRの6.25mg錠が発売されていないからである。(CR錠は半分だけ処方することはできない)パキシルCR 6.25mg錠|kyupinの日記 気が向けば更新 (精神科医のブログ)

そのうちパキシルCR6.25mg錠も発売されるんですね。

パキシルCR錠の承認条件に
「既承認のパキシル錠(速放錠)が有する全ての規格に対応するよう、本徐放錠の低含量製剤を可及的速やかに開発すること。」
と書かれているのだから、パキシルCR6.25mgを発売しなければ承認取り消しですね。

パキシルCRの添付文書には、
「減量又は中止する際にはパロキセチン5mg含有速放性製剤の使用も考慮すること。」
と書かれている。

パキシル錠10mg ≒ パキシルCR12.5mg
パキシル錠20mg ≒ パキシルCR 25mg
に相当。

現状では、パキシルCR12.5mgを半分に割ることもできないし、パキシルCR12.5mgからパキシル錠5mgに減量という形が良いのかな。

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