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貧血の原因は腎臓病?
公開. 更新. 投稿者:血液/貧血. タグ:貧血. 閲覧数:487回
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貧血の種類
貧血といえば、鉄欠乏性貧血を思い浮かべますが、貧血の種類にもいろいろある。
たいがい血液検査をすると、MCVとかMCH、MCHCといった赤血球恒数が検査されている。
MCV、MCH、MCHC(赤血球恒数)|血液の検査|【よくわかる-健診・人間ドックガイド】
赤血球恒数の評価は、貧血があると判断された場合に行われるものです。赤血球数・ヘモグロビン・ヘマトクリットの検査データから、赤血球の平均的な大きさ(MCV)、赤血球1個あたりの平均ヘモグロビン量(MCH)、赤血球中の平均ヘモグロビン濃度(MCHC)を算出。その数値から、どんな種類の貧血が疑われるかを判断します。
貧血というと、血液が薄くなる、というイメージ。
鉄欠乏性貧血とか、出血だとそういう感じ。
MCVが大きいのは、巨赤芽球性貧血とか、赤血球の大きさが大きくなると貧血になる。
貧血
貧血は「単位容積の血液中に含まれるヘモグロビン濃度の減少」と定義されている。
具体的には、血液100mL当たりのヘモグロビン量が、成人男性では13g未満、女性では12g未満、思春期前小児および80歳以上の高齢者では11g未満の場合が、貧血に該当する。
ヘモグロビンは赤血球の細胞質に含まれ、鉄を含有するヘムとポリペプチドのグロビンが結合した蛋白質である。
つまり貧血は、赤血球が減少した状態ということもでき、その原因には赤血球の産生低下や破壊亢進、急性あるいは慢性の出血などが挙げられる。
赤血球は骨髄の造血幹細胞から赤芽球、網状赤血球を経て生成される。
この生成過程では鉄分、ビタミンB12、葉酸といった栄養素や、腎臓で産生されるエリスロポエチンという造血ホルモンが重要な役割を果たす。
しかし、ビタミンB12や葉酸が不足して未成熟な赤芽球(巨赤芽球)が増加すると「巨赤芽球性貧血」が起こり、鉄が不足してヘモグロビン合成が低下すると「鉄欠乏性貧血」が起こる。
また、頻度としてはまれであるが、免疫異常などで赤血球の破壊が亢進すると「溶血性貧血」が生じる。
腎疾患でエリスロポエチンが不足すると「腎性貧血」が起き、造血幹細胞に異常が生じると「再生不良性貧血」や「骨髄異形成症候群」を起こす。
中でも最も頻度が高いのは鉄欠乏性貧血である。
月経や妊娠、授乳で鉄分が失われやすいため女性に多く、女性の10人に1〜2人、40歳代女性に限ると26.3%が鉄欠乏性貧血だといわれる。
実際、日本赤十字社の2001年の献血者調査によると、血液の比重不足で鉄欠乏性貧血の疑いがある人の割合は、男性で1%未満であるのに対し、女性では15.3%であった。
腎臓病で貧血?
腎臓は、酸素不足を完治を関知して赤血球造血を刺激するエリスロポエチンを産生する臓器であり、CKDに合併する貧血の多くはエリスロポエチン不足が原因である。
慢性腎不全になると、ほぼ例外なく貧血になります。
クレアチニンクリアランスが40ml/分以下、あるいは血清クレアチニン1.6mg/dl以上になると貧血が出てくるといわれています。
保存期腎不全では1~4週ごとにエリスロポエチンの皮下投与が行われることが多い。
腎性貧血とは?
腎臓は様々なホルモンを分泌しています。そのひとつに赤血球をつくるはたらきを促進するエリスロポエチンというホルモンがあります。腎臓のはらたきが低下すると腎臓からのエリスロポエチンの分泌が減り、赤血球をつくる能力が低下することで貧血になります。
このようにしておこる貧血を「腎性貧血」といいます。腎性貧血とは?|知ろう。ふせごう。慢性腎臓病(CKD)
腎臓を悪くすると、赤血球が作られなくなり貧血になる。
なので、透析患者に鉄剤が処方されていることがある。
しかし、鉄剤の補給だけでは改善しないので、週1でエリスロポエチンの注射を行う。
クレアチニンクリアランスが40ml/分以下、あるいは血清クレアチニン1.6mg/dl以上になると貧血が出てくるといわれている。
クレアチニンクリアランス10ml/分以下が人工透析を始める一つの目安なので、エリスロポエチンの注射は透析導入以前から行われている。
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↑疑義照会あるあるだね
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