更新日:2015年11月25日.全記事数:3,171件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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抗酸化物質で寿命が縮む?


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抗酸化ビタミンは体に悪い?

ビタミンと聞けば体に良いイメージで洗脳させられていますが、必ずしもそうとは限らない。

抗酸化ビタミンのサプリメントによって総死亡率は下がらず、ベータ・カロテンとビタミンEのサプリメントでは総死亡率がかえって高くなるという臨床試験の総合評価の論文が、米国医師会雑誌に9月18日公表された。

活性酸素は、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を酸化させて動脈硬化を起こし、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めると考えられている。また、活性酸素が、細胞の遺伝子を傷つけることで、がんの発症リスクを高めると考えられている。

活性酸素の働きを抑えるベータ・カロテン、ビタミンA・C・E、セレニウム(ミネラルの一種)などは、「抗酸化微量栄養素」とよばれる。これらの栄養素を、食物を通して食べるだけではなく、サプリメント(抗酸化サプリメント)として多量に投与することで、心筋梗塞・脳梗塞・がんの予防などを通して、健康を改善する可能性が考えられてきた。抗酸化サプリをのみ続けると、かえって寿命を縮める可能性 – やさしい医学リポート – アピタル(医療・健康)

大した副作用が無いので、漫然と飲み続ける可能性があるので注意。
万人に効果のある栄養素なんてものは無いんだろうね。

抗酸化物質で長生き?

抗酸化物質では、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどがよく知られています。

ビタミンCは細胞膜外で、ビタミンEは細胞膜内で活性酸素を消去します。

また、ビタミンEは脂質の過酸化を阻止する働きをしていますが、その過程でビタミンEラジカルという物質に変性してしまいます。

ビタミンCはそれを元のビタミンEに再生する作用があります。

すなわち、ビタミンCとビタミンEの相乗的な働きが、細胞膜の内外で起こる脂質過酸化反応の悪循環を断ち切るための重要な役割を果たしているのです。

また尿酸やビリルビンも細胞膜外にあり、活性酸素を消去する作用がありますが、ビタミンCは尿酸やビリルビンをはるかに上回る、強力な消去能を持っていることも確認されています。

さらに、ビタミンCやビタミンEの濃度が高まると、動物の寿命が延長されることも報告されており、それにも抗酸化作用が寄与している可能性が推察されます。

参考書籍:武田薬報2012 466号

酸素が動脈硬化の原因?

活性酸素による酸化反応は、過酸化とひと言で表現されることもあります。

そのため、活性酸素によって酸化された物質は、過酸化物質と呼ばれます。

例えば、コレステロールや中性脂肪といった脂質が酸化されると過酸化脂質となり、それが動脈硬化の原因となります。

コレステロール、特にLDLコレステロールは悪玉コレステロールとも呼ばれ悪者扱いされていますが、LDLは肝臓で合成されたコレステロールを細胞膜の膜成成分、ホルモンの原料、エネルギーとして使われるために、体の隅々に届けるという重要な役割をしています。

しかし、増えすぎて運んだ先の組織から受け取りを拒否されると、余ったLDLコレステロールは血管の一番内側の内皮細胞の隙間から内膜に入り込みます。

そこでは血中よりも酸化されやすく、活性酸素によって「酸化LDL」に変化します。

すると生体にとって異物と認識され、白血球の一種であるマクロファージに取り込まれ処理されます。

酸化LDLを溜め込むとマクロファージは膨れ上がり(泡沫化)、泡沫化したマクロファージが血管内皮に蓄積してこぶ(プラーク:粥腫とも呼ぶ)を形成していきます。

さらにプラークが増大していくと内皮細胞が傷害され、血管壁の肥厚や平滑筋細胞の増殖が促され、血管の内腔を狭めていきます。

さらに進行し、内皮細胞が破れてしまうと、そこを修復しようと今度は血小板や赤血球が集まって血の塊(血栓)を作り、プラークはより大きくなって血管を閉塞します。

これが心臓の冠状動脈に起こると心筋梗塞、脳動脈に起こると脳梗塞となります。

つまり、本当の悪玉はこの酸化LDLであり、酸化ストレスあるいは活性酸素が、動脈硬化の基本的な病因と考えられています。

参考書籍:武田薬報2012 466号

抗酸化物質、脳守る作用も

玄米などに含まれる抗酸化物質フェルラ酸には、アルツハイマー病の原因とされる有害タンパク質「アミロイドベータ」が脳にたまるのを抑える作用もあるという動物実験結果を、森隆(もり・たかし)・埼玉医大 准教授らが発表した。
 アミロイドベータが脳に蓄積しやすく、成長に伴い記憶力が低下する遺伝子操作マウスに、体重1キロ当たり30ミリグラムという大量のフェルラ酸を毎日半年間飲ませたところ、記憶力など認知機能の低下が抑えられたという。
 解剖の結果、フェルラ酸を飲んだマウスは、脳へのアミロイドベータ蓄積が少なかった。またフェルラ酸は、アミロイドベータをつくる酵素の働きを阻害することが分かった。抗酸化物質、脳守る作用も 医療新世紀 – 47NEWS(よんななニュース)

体重1キロ当たり30ミリグラム。

体重60キロなら1800ミリグラムか。

米ぬかと認知症 便秘対策は食べる米ぬか「カーナの約束」
100g中のフェルラ酸含有量は発芽米で22mg(米ぬかの1/11)、白米で4mg(米ぬかの1/62)。

けっこうな量を食べないといけない。

サプリメントで摂取するか。

【3月14日 Relaxnews】1日数粒のベリー摂取が精神機能低下など、加齢に伴う疾患の予防に役立つとする研究が、米専門誌「Journal of Agricultural and Food Chemistry(農業・食品化学ジャーナル)」に掲載された。

 研究は前週、米国化学会(American Chemical Society)が発表した。イチゴやブルーベリー、ブラックベリーなどのベリー類の摂取が鮮明な記憶の維持に役立つとともに、ベリーに含まれる抗酸化物質が、有害なフリーラジカルから細胞を保護するのに役立ち、精神機能低下を予防すると論文は結論づけている。

 また、研究チームは、ベリーが動物やヒトの認知機能に及ぼす影響を調べた論文群を再検討した結果、ベリーには、ニューロン(神経細胞)の情報伝達方法に変化を及ぼす作用があることを突き止めた。これが結果的に脳の保護に役立っていた。

 このニューロンの変化は、運動制御や認知機能を向上させるだけでなく、ニューロンを損傷させる脳内の炎症を予防する効果もあった。

 過去の研究では、ベリー類が脳内の毒性物質を清掃しリサイクルする「ハウスキーパー(世話係)」として活動し、記憶障害を予防する効果があることも分かっている。1日数粒のベリー、脳機能の改善効果 米研究 国際ニュース AFPBB News

ストロベリー、ブルーベリー、ラズベリー、クランベリー、ブラックベリー、とかか。

ジュースでもいいのかな。
クランベリージュースとか、膀胱炎予防にも良いし、一石二鳥かも。

ブルーベリーと認知症

以前「天才をつくる!ガリレオ脳研」という番組で、

認知症に効果が見られた食べ物は次の中でどれ?
(1)パイナップル(2)ブルーベリー(3)マンゴー

という問題がありました。

正解は(2)ブルーベリー

ポリフェノール中に含まれるアントシアニンに抗酸化作用があるため、らしい。

アメリカの研究で、ブルーベリージュースを飲んで記憶力が良くなったとか。

アメリカ人にとってブルーベリーって身近な食品なんでしょうね。

ブルーベリージュースなんて飲まねえ。

稀にブルーベリージャムを使うくらいです。

ビタミンCで癌予防?

ニトロソアミンという発がん物質の生成抑制作用があります。

ニトロソアミンはアミンと亜硝酸が反応してできるものですが、どちらも単独では害はありません。

しかしニトロソアミンになると発がん性を示します。

アミンは魚や魚卵、肉などに多く含まれ、亜硝酸はハムやソーセージの添加物に発色剤として含まれます。

そのためハムなどには、抗酸化剤としてニトロソアミンの生成抑制を目的にビタミンCが添加されているのです。

ニトロソアミンはタバコの煙などからも検出されますので、毎日のビタミンC摂取はがん予防のためにも重要です。

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