更新日:2017年1月22日.全記事数:3,079件

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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NSAIDsで急性腎不全?


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高齢者や脱水・発熱患者は要注意

NSAIDsは、血管拡張作用のあるプロスタグランジン(PG)の合成を阻害して輸入細動脈を収縮させる。
その結果、腎血流が減少し、糸球体濾過量(GFR)も低下することにより腎前性腎不全が引き起こされると考えられる。
腎血流量の減少が著しく、虚血状態が重篤だと、尿細管壊死が起こり一過性の透析療法が必要となる。
特に、慢性的な腎障害があったり、循環血流量が不足している病態ではPG合成が亢進しており、NSAIDsのPG合成阻害の影響を受けやすい。
従って、高齢、もともと腎機能が低下している、脱水、発熱などの状態にある患者では、NSAIDsによる急性腎不全が起こりやすいといえる。

ARBで急性腎不全

アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤やARBなど降圧剤の使用でも輸出細動脈が拡張し糸球体内圧が低下するため、GFRの低下が起こり得る。
この薬理作用は長期的には腎不全の抑制につながることから、これらの薬剤は軽度の腎機能障害患者に多用されているのが実情だ。
だが、高齢者などでは、アンジオテンシンⅡの産生が亢進していることが多く、薬剤でその作用が抑制されると、腎前性腎不全を来す恐れがあるので注意が必要になる。

急性腎不全

急性腎不全とは糸球体濾過量(GFR)が急速に低下し、体液の恒常性が保てなくなり、高窒素血症や代謝性アシドーシスをきたし、尿毒症症状を呈する病態である。

乏尿(1日400mL以下の尿量)を伴う場合と非乏尿性の場合がある。

慢性腎不全(CFR)とは異なり、ARFは一般に可逆性であり、適切な治療および全身管理によって回復が期待できる。

入院患者の5%、集中治療室の患者の約30%に合併するといわれており、多臓器不全の1つとして出現することも多い。

近年、ARFの診断基準をより明確に定義し、早期の腎障害を検出し、早期治療・予後の改善を目的として、急性腎障害(AKI)という用語が推奨されている。

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コメント

  1. eGFR
    GFRは、糸球体が1分間にどれだけの血液を濾過し、尿をつくれるかを示す。
    腎不全では糸球体濾過能が低下しているため、GFRを測定することでその進行度を知ることができる。
    GFRは直接測定することがきないので、血清クレアチニン値(Cr)、年齢(Age)、性別から式を用いて推算GFRを算出する。

    薬剤師:2012/6/10

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