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悪玉と善玉のバランス
公開. 投稿者:脂質異常症.この記事は約2分12秒で読めます.
1,886 ビュー. カテゴリ:悪玉と善玉のバランスが大事ってどういうこと?
LH比
コレステロールの検査値をみるとき、悪玉コレステロールLDLに主に着目しますが、善玉コレステロールHDL、総コレステロールにも着目します。
このとき、悪玉コレステロールLDLと善玉コレステロールHDLは別々に考えるのでなく、両方のバランスが重要とされ、LH比はその目安として注目されています。
LH比=LDL(悪玉)÷HDL(善玉)
LH比が2.0を超えると血管内のコレステロールの蓄積が増えて動脈硬化が疑われ、2.5を超えると血栓ができている可能性があり、心筋梗塞のリスクも高いことが指摘されています。
LH比が1.5以下では、血管内がきれいで健康な状態です。
スタチンなど脂質異常症治療薬を服用している患者の検査値は基準値におさまっていることが多いですが、理想の綺麗な血管を目指すために、LH比の話をしてみるのもいいかも知れません。
悪玉と善玉以外のコレステロール
血液中にはLDL-CとHDL-C以外にもコレステロールが流れているので、LDL-CとHDL-Cを足しただけではTCにはならないのです。
TCは低ければ低いほど良いと思っている方が多いようですが単純にそうとはいえません。
コレステロールは身体になくてはならないものです。
コレステロールの働きは様々で、身体に必要な次のような成分の原料になります。
・胆汁酸
・細胞膜
・各種ホルモン
・脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)
コレステロールは、食事からも摂取されますが、多くは肝臓で作られます。
そして、肝臓から血液中に入り、全身の細胞に届けられるのです。
コレステロールは単独では血液中に存在しない
コレステロールは水に溶けないので、コレステロールのままでは血液中に存在することができません。
そのために蛋白質と脂質とコレステロールのかたまりを作ります。
このかたまりはリポ蛋白と呼ばれ、含まれているタンパク質、脂質、コレステロールの割合によって、いくつかの種類に分けられます(カイロミクロン、VLDL、LDL、HDL)。
LDLやHDLというのはこのリポ蛋白の種類の1つで、コレステロールそのものではありません。
LDLに含まれるコレステロールがLDL-C、HDLに含まれるコレステロールがHDL-Cです。
これらは、コレステロールを多く含んでいるので、身体の中の脂質の指標としてまずはLDL-CとHDL-Cに着目するのです。
LDLとHDL
コレステロールの運び屋が「LDL」と「HDL」です。
LDLが増えすぎるとコレステロールが血管壁に付着して固まりをつくるので、血液の流れが悪くなり、血栓ができやすくなって、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞などの動脈硬化性疾患のリスクが増すことになります。
そのため、LDLコレステロールは「悪玉」と呼ばれています。
HDLは、血管壁に付着したコレステロールをほぐし剥がれやすくして、動脈内から運びだしてくれます。
これによって動脈硬化のリスクが抑えられるため、HDLコレステロールは「善玉」と呼ばれています。
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