更新日:2017年1月9日.全記事数:3,117件.

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クラリスは風邪に効く?


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COPDとクラリスロマイシン

ある程度進行したCOPDでは、肺機能が低下して予備能が乏しいため、かぜなどの呼吸器感染症を合併すると容易に増悪し、呼吸不全に陥りやすくなる(急性増悪)。
しかも、一度急性増悪を起こした患者はその後も増悪を繰り返し、予後は極めて不良である。
このため、重症の患者や免疫能の低下した高齢の患者などでは、急性増悪の予防対策が必要となる。

急性増悪の予防に、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種が推奨されているほか、近年では、エリスロマイシンやクラリスロマイシンなどの14員環マクロライド系抗菌薬の少量長期投与(適応外処方)が試みられている。

COPDの急性増悪の予防にクラリスなどの14員環系マクロライドが使われることがあります。
COPDは風邪をこじらせると、呼吸機能が急速に低下して、最悪の場合、呼吸困難に陥る恐れがあります。
14員環系マクロライドには、かぜのウイルスが気道に感染するのを防ぐ作用があるといいます。

急性増悪例の多くにウイルス・細菌の気道感染が関与しており、特にライノウイルス、RSウイルスなどのかぜウイルスの検出頻度が高い。
それらウイルスは、気道上皮細胞表面の細胞接着分子ICAM1を感染受容体として接着し細胞内へ侵入するとともに、喀痰の主成分ムチンの分泌を促し、急性増悪を招くと考えられている。

クラリスで風邪予防

最近のin vitroの研究により、14員環マクロライド系抗菌薬には、ヒト気道上皮細胞における細胞内ライノウイルス量や気道上皮細胞表面の細胞接着分子ICAM1合成量の低下作用、ムチンの合成抑制作用、抗菌ペプチド・デフェンシンの合成・放出促進作用があることが分かってきた。

クラリスロマイシンについては他に、肺組織への高い移行性や、種々の炎症関連分子機能の阻害作用、喫煙による肺胞破壊の抑制作用などが認められている。
実際、COPD患者にエリスロマイシンやクラリスロマイシンを少量長期に服用させるとかぜを引いたり、COPDの急性増悪を起こす患者数や入院患者数が有意に減少することが報告されている。

また、日本呼吸器学会による「COPD(慢性閉塞性肺疾患)の診断と治療のためのガイドライン第3版」には、COPDの安定期におけるマクロライド系抗菌薬長期投与のCOPD増悪頻度抑制について記載されている。

参考書籍:日経DIクイズ

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