2015年10月26日月曜更新.3,289記事.5,378,270文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

記事

胃ろうは付けないほうがいい?

スポンサーリンク


高齢者の人工栄養法の主な考え方
・人工栄養法を導入しない選択肢も示す
・本人の益にならないと判断できるときは導入しない
・人生の完結に有益なときの導入は妥当
・導入後の中止・減量もありうる
・家族の都合で本人の生の長さを決めない

胃ろうは誰のため?

延命治療のひとつとして、人工呼吸器とともに議論の俎上に上がっている「胃ろう」があります。
自力でものを食べる、飲み下す(嚥下する)ことが困難な患者の腹部に1cm未満の穴=ろう孔を開けて、そこに胃ろうカテーテルという器具を挿入して直接、栄養剤を注入する方法を指します。

この胃ろうを病院の都合で行っているケースもあるという。
高度な治療を必要としない高齢の患者を入院させておくことは病院経営を圧迫するので、なるべく早く退院してもらうために胃ろうにして老人施設や在宅に戻している現実があります。
なかには嚥下能力がまだあるのに胃ろうになっていた患者さんもいるという。

しかし、老人施設などで介護を断られる胃ろう患者のケースも多い。
老人施設から「胃ろうをしたら、この施設では看護師が少なく、トラブルがあっては困るので、受け入れられなくなります」といわれる。

欧米では認知症などを発症した高齢者に胃ろうを行うことについて否定的です。
フランスやオランダ、スウェーデンでは進行した認知症患者に胃ろうの造設は、通常行わないという。米アルツハイマー協会など欧米の専門家団体も「患者に利益をもたらす医学的証拠はない」と否定的な見解。
これに対し、日本では、「口から食べられなくなったら胃ろうは当たり前」という空気がある。
しかも、いったん造設するとやめにくいという。

延命手段をあえて控えることになり、神経質になっている医師も多いためだ。
老衰と病気は違う。
死ぬことは悪いことではないのに、医療ではそれを許してくれない。

胃ろうで食べる機能が改善する?

 口から食べることが難しくなったお年寄りの認知症患者で、おなかにチューブを通して栄養分を入れる胃ろうをすると2割は食べる機能が改善することが厚生労働省の研究班の調査で分かった。早期の認知症の人では3割だった。こうした調査は過去に例がなく、調査の責任者、国際医療福祉大病院の鈴木裕教授(外科)は「患者や家族の判断材料の一つになれば」と話す。
 鈴木さんが理事長を務める「NPO法人PEGドクターズネットワーク」が調査を実施した。全国53カ所の中核病院で、2006年1月~08年12月に胃ろうにした認知症患者計1353人(平均年齢81.9歳)が対象。一時的なものも含め体の状態や食べる機能の変化を調べた。
 調査が可能だった1027人の半数が2年4カ月以上生存していた。食べる機能については、回答があった961人の18%で改善していた。asahi.com(朝日新聞社):胃ろう、2割が食べる機能改善 認知症のお年寄り調査 – アピタル(医療・健康)

胃ろうにしたら、どんどん口から食べる機能は衰えていくものだと思っていましたが、そうとは限らないようだ。
食事が摂れなくなったことで、意欲減退していたものが、胃ろうから栄養摂取できるようになって、意欲、食欲が回復したということ、なのでしょうか。

一時的なものも含んでいるようなので、どのくらいメリットがあるものなのかはわかりませんが。
胃ろうに対する批判も増えてきているので、悪いことばかりでは無いというアピールなのでしょうか。

点滴よりも胃ろうのほうがいい?

従来、経口摂取が困難な患者に対しては、中心静脈栄養(TPN)などの経静脈栄養を行うのが一般的でした。

しかし、経静脈栄養下での長期間の絶食は腸管粘膜バリアーを破綻させ、腸内細菌やその毒素が腸管外に漏出して全身に移行し、敗血症や多臓器不全の原因になることがあるため、消化管機能が正常な場合は、経腸栄養法を行うケースが増えています。

延命治療を拒否できるのか?

みんな口をそろえて言う。
死ぬときはポックリ死にたい、って。
そうは言っても、人間はなかなか死なない。

チューブにつながれて、人工呼吸器つけて、胃ろうになって、いわゆるスパゲッティー症候群、そんな状態になってまで生きたくはない。
生にしがみつきたくない、と。

元気だから言えるのかも知れませんが。

じゃあ、そのような状態にならなければ生きられなくなったら、延命治療を拒否することはできるのだろうか?

「尊厳死宣言書」みたいなものを書いておけば、自分の意思は周囲に伝えることができる。

しかし、それに従うかどうかは医師の判断による。
医師は治療を行う義務がある、と考える。

救急車を呼んで病院に運ばれれば、適切な処置をせざるを得ない。

じゃあ、例えば家族に「救急車は呼ばないで」と伝えておいたとしても、呼ばない家族はほとんどいないと思うし。
自宅で苦しんでいる高齢者をそのままにして放置したら、高齢者虐待防止法とかで罪になりそうだし。

現在の日本で尊厳死は難しい。
法制化の動きがあるようなので、自分が高齢になるまでには延命治療拒否できるかな。

スポンサーリンク

コメントを書く

カテゴリ

プロフィール

IMG_0670
名前:yakuzaic
職業:管理薬剤師
出身大学:ケツメイシと同じ
勤務地:さくらんぼ県
好きな言葉:三流の自覚持って社会人失格の自覚持ってプロの仕事しましょう
follow us in feedly

最新の記事

人気の記事

最近のコメント

検索

スポンサーリンク

リンク

にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ

タグ

治療薬一覧 検査値 調剤関連資料