2018年4月4日水曜更新.3,267記事.5,316,431文字.

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H2ブロッカーとPPIの併用?

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H2BとPPIの併用

H2ブロッカーとPPIの併用は保険請求上はありえません。
査定されるリスクが高いです。

しかし、処方されるケースはあります。

PPIの投与中にもかかわらず夜間の胃内pHが4・0以下になる時間が1時間以上連続して認められる現象をnocturnal gastric acid breakthrough(NAB)といいます。
日本では胃食道逆流症(GERD)患者の約40%にこの現象が認められる。
また、NABが認められる人は、ほとんどがヘリコバクター・ピロリ陰性だという特徴もある。

PPIは、夜間胃酸分泌抑制作用が弱いことが明らかにされていますが、夜間の胃酸分泌は、ヒスタミンによる刺激が優位であることが分かっています。そこで、PPIに加えて就寝前にH2受容体拮抗薬を併用するとNABの発現を抑制できるとされています。

ただ、H2受容体拮抗薬の眠前追加投与では連続投与にて効果が減弱することが報告されています。
その一方で、PPIに加えてH2受容体拮抗薬を4週以上継続した後にもH2受容体拮抗薬が有効であるとする報告もあり一定の見解は確立されていません。

H2BとPPIの併用2

よくある併用のケースで、消化器科からPPIが継続処方されている患者さんが、整形外科でNSAIDsとH2Bが処方される、みたいなケース。

病院からの処方だったりすると、そのまま見逃す、というか見逃したフリというか、疑義照会まではしないかなあ。

併用禁忌とかじゃない限り、なかなか行動にはうつせないもので。

H2ブロッカーとPPIの併用不可に

平成29年9月25日「支払基金における審査の一般的な取扱い(医科)」に、
「H2ブロッカー(ガスター錠等)とプロトンポンプ・インヒビター(PP I)(オメプラール錠等)との併用投与は、原則として認めない。」と明記された。

H2ブロッカー(ガスター錠等)は、添付文書上の適応が、「胃潰瘍、十二 指腸潰瘍、吻合部潰瘍、上部消化管出血(消化性潰瘍、急性ストレス潰瘍、出 血性胃炎による)、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison 症候群、胃粘膜病変(び らん、出血、発赤、浮腫)の改善」となっている。
プロトンポンプ・インヒビター(オメプラール錠等)は、「胃潰瘍、十二指 腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison 症候群、非びらん性 胃食道逆流症、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の 再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍 の再発抑制」となっている。 胃や十二指腸の潰瘍は、胃酸分泌を抑えることで改善へ向かうものであり、 胃酸の分泌には、ヒスタミンが胃にある壁細胞に刺激を与え、プロトンポンプ から塩酸が出る仕組みとなっている。
H2ブロッカー(ガスター錠等)とプロトンポンプ・インヒビター(オメプラール錠等)は同効の薬剤であり、それぞれが単独使用で所期の効果は期待できる。
PPI抵抗性の難治性逆流性食道炎については、PPIの弱点である夜間の効果減弱すなわち nocturnal gastric acid breakthrough(NAB)に対して、 速効性のあるH2ブロッカー投与が効果的であるとの報告はあるが、その効果は1週間程度で長期投与では効果が減弱するとの報告もあり、併用による効果について一定の見解は得られていない
PPI抵抗性の難治性逆流性食道炎に対しては、まずPPIの倍量あるいは 1 日 2 回投与が強く推奨されている。(胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン 2015) さらに、2015 年 2 月に薬価収載された新しい作用機序を持ったPPI、ボノプラザン(タケキャブ)は胃酸で失活しない、速効性のPPIである。この新規PPIの登場により、今後、PPI抵抗性の難治性逆流性食道炎の治療方針が変更される可能性が高いと思われる。
したがって、H2ブロッカー(ガスター錠等)とプロトンポンプ・インヒビター(オメプラール錠等)の併用投与は、原則認められないと判断した。

これで、PPIとH2Bの併用は必ず疑義照会することになりましたとさ。

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