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エパデールが気管支喘息に効く?
公開. 投稿者:喘息/COPD/喫煙.この記事は約2分35秒で読めます.
1,505 ビュー. カテゴリ:n-3系脂肪酸
エパデールが喘息に効く、という話がある。
エパデールの成分名はイコサペント酸エチル。
エイコサペンタエン酸のエチルエステル化合物です。
リノール酸などのn-6系脂肪酸は体内で代謝されて、アラキドン酸になります。
アラキドン酸からは、ロイコトリエンやプロスタグランジンなどの炎症成分が生成します。
n-3系脂肪酸をサプリメントなどで摂取すると、体内でn-6系脂肪酸の比率が高まっている場合にはそれを適正値に戻し、炎症を改善すると考えられています。
そんな適応外処方は見たことはありませんが、青魚でも食っとけ、という程度の話なのだろう。
n-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸のバランス
アレルギー症状を起こす化学伝達物質では、かゆみやくしゃみ・鼻水などの原因となるヒスタミンがよく知られていますが、肥満細胞の細胞膜リン脂質から、血管を膨張させ鼻づまりの原因となるロイコトリエンと呼ばれる物質も放出されています。
植物油に多く含まれるリノール酸は体内でアラキドン酸に代謝され、アラキドン酸からはこのロイコトリエンが作られます。
必須脂肪酸にはn-6系脂肪酸とn-3系脂肪酸がありますが、リノール酸はn-6系脂肪酸。
n-3系脂肪酸には、α-リノレン酸や魚に多く含まれるEPA・DHAがあり、こちらは逆に、アレルギーを抑えることが知られています。
EPAから別の種類のロイコトリエンが作られますが、これはアレルギー症状を起こしません。
細胞膜のリン脂質は、摂取する脂質の影響を受けます。
アレルギーや喘息の子は、うなぎ、さば、いわし、さんまなどからEPA・DHA、しそ油、えごま油などからα-リノレン酸を摂るようにするとよいのだろう。
一般の人でも、n-6系脂肪酸の摂取は足りているのに対し、n-3系脂肪酸は不足気味となっています。両方のバランスのとれた摂取が望まれます。
エパデール
イコサペンタエン酸は血小板膜リン脂質中のイコサペンタエン酸含有量を増加させ血小板膜からのアラキドン酸代謝を競合的に阻害して、トロンボキサンA2 産生を抑制することにより抗血小板作用を発揮する。閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、仏痛及び冷感の改善に適用がある。
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