更新日:2015年10月22日.全記事数:3,169件.

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メルビンとメトグルコの違いは?


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メルビンとメトグルコ

メルビンは1日750mgまでしか投与できませんでしたが、メトグルコでは、1日2250mgまでの投与が可能になりました。
国内臨床試験に基づき、メルビンでは「禁忌」に設定されていた「軽度の腎機能障害」「軽度~中等度の肝機能障害」「高齢者」がメトグルコでは「慎重投与」になります。

メルビンの新薬

なんとも不思議なことですが、販売されている糖尿病の治療薬「メルビン」と同じ成分で「メトグルコ」という薬が新薬として発売されます。

同じ成分の薬なのに、なぜ新薬なのか?
ちなみにメルビンはジェネリックも販売されています。

メルビンとメトグルコの違いは、1日最高用量です。
どちらも規格は250mgですが、メルビンは1日最高750mgまでとなっていましたが、メトグルコは1日最高2250mgまで使える、となっています。

メルビンは海外では糖尿病の第一選択薬になっていますが、日本では乳酸アシドーシスの副作用のイメージと、この添付文書上の用量のしばりがネックになっていて、使いにくいという状況です。

じゃあ、今までのメルビンの添付文書を変えて、1日最高用量を引き上げればいいじゃないか、と思うのが普通ですが、なぜだか「メトグルコ」という新薬を発売してしまうのです。
適応を拡大するためには、臨床試験のデータなどが必要で、メーカーにとってはそれだけ費用のかかる作業です。

お金をかけるためには、それだけのメリットが無ければしません。
しかし、メルビンは安い薬ですし、ジェネリックもあります。

新薬として発売すれば、高い薬価を付けられます。
高用量ではメトグルコを使う、というしばりが付けられるので、市場を独占できます。

でも、そこを無視してメルビンのジェネリックを高用量で処方したら査定されるのでしょうかね。

メトグルコ

ビグアナイド系経口糖尿病薬。

ビクアナイド剤は、1970年代後半にフェンホルミン(日本では未発売)による重篤な乳酸アシドーシスが問題となり、世界的に使用量が減少した。

日本で中心的に使用されてきたビグアナイド剤であるメトホルミンも、乳酸アシドーシスに対する懸念などから、最高投与量が1日750mgまでとされるなど、使用が制限された状態が続いていた。

1990年代になって、世界的にビグアナイド剤が見直され、メトホルミンを使った大規模臨床試験が欧米で実施された。

その結果、メトホルミンは、これまで広く使用されてきた経口糖尿病薬であるスルホニルウレア剤(SU剤)と比較しても、体重増加が認められず、インスリン抵抗性を改善する効果があるなど、メリットがあることが明らかになった。

メトホルミン服用者での乳酸アシドーシスの発生頻度は、フェンフォルミンに比べて低いことも明らかになった。

ビグアナイド薬の特徴

ビグアナイド類はフェンホルミンで乳酸アシドーシスの副作用により死者が出たことから1970年代以後使用されなくなっていたが、最近になってメトホルミンのインスリン抵抗性改善作用が注目され復権を果たした。
ビグアナイド類にはインスリン分泌促進作用はなく、肝臓からの糖放出抑制、末梢での糖取り込みの促進、消化管からの糖吸収抑制により血糖を降下させる。

最近、メトホルミンの主要細胞内標的分子がAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)であることが明らかになり、AMPKをリン酸化することで糖・脂質代謝に多様な降下をもたらし、インスリン抵抗性を改善することが明らかになった。
欧米では、肥満のある場合の第一選択薬として用いられており、SU類と同等の血糖改善があるとされているが、食事内容、肥満度、使用できる用量などが異なる日本人での効果は確立していない。

ビグアナイド類の副作用で最も注意すべきものは乳酸アシドーシスで、メトホルミンによる発生頻度は9.6~16.2人/10万人であるが、発生すると致命率は50%に及ぶ。
服用中の患者でも下痢や嘔吐などで脱水をきたす危険があるときは服用を中止する。

肝・腎機能、心肺機能に障害のある患者、アルコール多飲者、高齢者では禁忌である。
また、ヨード造影剤を用いる時には一時的に中止する。

ビグアナイドの作用機序

AMPキナーゼ活性化による肝臓糖新生の低下

ビグアナイドの利点

・豊富な処方経験
・体重増加なし
・低血糖なし
・心血管イベント減少の可能性(UKPDS研究)

ビグアナイドの欠点

・消化管症状(下痢、腹部痙攣)
・乳酸アシドーシスのリスク(まれ)
・ビタミンBl2欠乏
・複数の禁忌項目(CKD、アシドーシス既往、低酸素血症、脱水など)

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