2015年11月21日土曜更新.3,289記事.5,378,270文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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宿便は出したほうが良い?

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宿便はいらないもの?

宿便とは、便秘などに伴い腸管内に長時間滞留している糞便(滞留便)のことです。

人間の小腸には多数のひだがあり、その表面には絨毛という突起があり、その結果、表面積が大きくなり栄養分を効率的に吸収します。

絨毛は細胞増殖が活発で、新しい細胞は絨毛の頂上に向かって順次移動し脱落していきます。

そのため、通常は便が腸管壁にこびりつくことはありません。

宿便(しゅくべん、Fecal impaction)とは、便秘により腸内に長く滞留している糞便のことである。滞留便(たいりゅうべん)とも呼ばれる。必要な場合には治療として浣腸などが行われる。

健康・ダイエット関係でよく用いられる「宿便」は、一般的な定義とは異なり、数週間程度以上の長期にわたり腸壁にこびり付いている便のことを指し、断食や腸内洗浄によってはじめて排泄されるとされる。この手の言説では、こうして腸壁が清掃されるため断食に健康増進の効果があるとされるほか、断食しなくても宿便排泄に効果があるとされる健康食品の宣伝が行われることが多く、疑似科学の域を出ない。宿便 – Wikipedia

この宿便を「腸壁にこびりついた便」というイメージで、出してしまったほうがいいと健康食品を売りつける会社が多いようです。

断食をすると宿便が出る、と言って無理なダイエットをする方もいるのではないでしょうか?

しかし、実際は腸壁に便がこびりつくようなことはなく、便のほとんどは腸内細菌なので、断食で出てくる便は栄養のとれなくなった腸内細菌が出てくるだけのようです。

便秘の人はとにかく腸をキレイスッキリ何も無い状態にしたいようですが、人間の体には人間の細胞以上の数の腸内細菌が棲んでいます。

そして大切な役割を担っています。

便秘でもない人が宿便を出そうとするのは、自ら腸内環境を破壊する行為です。

便秘は危険?

1998年に21歳の女性が便秘で死亡しました。
腸内に大量の便(6.7Kg)が貯まったことによりイレウス(腸閉塞)を起こしたことが死因でした。

この女性は便秘になっても病院には行かず、市販の下剤ですませていたそうです。
病院にかかっていれば、この女性は助かったのでしょうか?

市販の下剤でも医療用の下剤でも大きな差はありません。
たかが便秘、と患者さんの言うままに下剤だけを処方する医者は多いと思います。

でも病院にかかっていれば、死ぬほどの便秘は防げたと思います。
この女性は便秘の診察を受けるのが死ぬほど恥ずかしかったのかも知れない。

便秘の人は大腸癌になりやすい?

便通が2~3日に1回と便秘がちでも、大腸がんになる危険度は特に高まらないとの調査を、厚生労働省研究班が発表しました。

便秘で大腸がんになる、という心配は無いのですね。

しかし、大腸がんで便秘になる、という心配はあります。

大腸癌の症状に「便秘」があるので、早期発見のためにも便秘がちの人は注意したほうがいいでしょう。

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