更新日:2015年11月2日.全記事数:3,169件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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血圧はどこまで下げればいい?


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血圧130は問題ない?

高血圧の診断基準として上が140、下が90とシンプルに記憶している。
投薬時に「上が130だった」と聞いて、「問題ないですね」とおざなりに対応する薬剤師。私もですが。

血圧の数字をみる場合、高血圧の診断基準としての値と、降圧目標としての値は違う。

2014年現在のガイドラインでは、高血圧の診断基準としてはこうなる。

 収縮期血圧 拡張期血圧
至適血圧< 120かつ< 80
正常血圧120-129かつ80-84
正常高値血圧130-139または85-89
I 度高血圧140-159または90-99
II 度高血圧160-179または100-109
III 度高血圧≧180または≧ 110
(孤立性)収縮期高血圧≧140かつ< 90

高血圧と診断された人の降圧目標としてはこうなる。
 診察室血圧家庭血圧
若年、中年、前期高齢者140/90mmHg未満135/85mmHg未満
後期高齢者150/90mmHg未満145/86mmHg未満
糖尿病患者130/80mmHg未満125/75mmHg未満
CKD患者(蛋白尿陽性)130/80mmHg未満125/75mmHg未満
脳血管障害患者、冠動脈疾患患者140/90mmHg未満135/85mmHg未満

糖尿病のある人の目標としては、家庭血圧で125/75ということなので、厳しい印象。

130で問題ない、という印象付けをしてしまうと、合併症を持っていてもその数値で満足してしまう。

逆に後期高齢者では140オーバーしていても問題ないので、低すぎる場合はめまい、ふらつきなどの副作用への注意を啓蒙する必要がある。

個々の患者の降圧目標値に合わせた情報提供を心掛けたい。

正常な血圧とは?

正常血圧は収縮期血圧が130mmHg未満、拡張期血圧が85mmHg未満となっています。
高血圧は、血圧が 140/90mmHg以上です。
この数字はガイドラインが改定されれば変わってきます。
この数字以下になれば降圧治療としてはOKということでしょう。
しかし、「どのくらい血圧を下げたら危険」などという基準はないので、数字で示すことはできません。
めまいやふらつきなどの症状が出てきたら、転倒などのリスクも出てくるので、それ以上下げないという判断は出来そうです。

正常血圧でも油断禁物?

 健康ではないけれど「病気」と診断されるほどでもない、ちょっとだけ高い血圧や血糖値でも、油断できない。「ちょい悪」が両方重なると、脳卒中や心筋梗塞(こうそく)などを起こす危険度(リスク)が2倍に高まることが分かった。国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)と同市医師会などが調べた。
 1989年に30~79歳の吹田市住民から無作為に選んだ男女5321人を2005年末まで追跡調査した。その結果、循環器病と総称される脳卒中と心筋梗塞を起こした人は364人いた。
 血圧は、日本高血圧学会のガイドラインに従って(1)健康な「至適」(収縮期120/拡張期80未満)(2)至適よりやや高い「正常」(130/85未満)(3)正常より病的な状態に近い「正常高値」(140/90未満)(4)治療が必要な「高血圧」(それ以上)に分類。(2)(3)が「ちょい悪」に当たる。
 血糖値、血圧ともに健康な人がこれらの循環器病にかかる危険度を1としたとき、空腹時の血糖値が少し高い(100~125mg/dl)人は、血圧が「ちょい悪」に相当する「正常」血圧でも危険度が2倍になった。血糖値が正常値100mg/dl未満の人でも、血圧が(3)の「正常高値」なら危険度が1.8倍になった。
 糖尿病の人は血圧にかかわらず4~5倍と高かった。また、循環器病の9.4%は「ちょい悪」血糖・血圧を健康化すれば防ぎ得ることも分かった。
 データを解析した国立循環器病研究センターの小久保喜弘・予防健診部医長によると、成人の1割が血糖と血圧両方の「ちょい悪」を兼ねていると推計される。「病気未満の血糖・血圧には自覚症状はありません。健診などで指摘されたら『まだ大丈夫』と思わず、ぜひ生活習慣を見直して下さい」と呼びかける。asahi.com(朝日新聞社):血圧・血糖が両方「ちょい悪」だと…循環器系リスク2倍 – アピタル(医療・健康)

自覚症状がないとなかなか動きませんね。

運動療法、食事療法を始めろと言われても。

食事は奥さんがカギを握っていますが、色々注文付けると夫婦間にヒビが入ります。

運動にしても、朝から晩まで仕事で拘束されてるのに、毎日ジョギングできる人は特殊な人たちだと思います。

血圧は低ければ低いほど良い?

高血圧の治療では「The lower, the better」という話を聞く。

The 比較級 the 比較級 で「~なほど~だ」という意味。
低いほど良い。
厳格な降圧治療が世界共通の常識なようです。
降圧剤の併用は欧米では主流。
でも、高齢者の急激な降圧には気をつけましょう。

薬を飲んでも血圧が下がらないのはなぜ?

高血圧の患者さんで、薬を飲んでもなかなか血圧が下がらないという人がいます。
高血圧治療中の患者さんの約2/3が血圧コントロール不十分らしいので、降圧目標値まで血圧を下げるのは難しいことなのでしょう。

降圧剤でめまい?

立ち上がると血圧が急に低くなり、立ちくらみや目まいなどが表れやすい薬です。

特に、服用を始めたときに起こりやすいことが知られています。

服用中はゆっくりと立ち上がるようにし、危険を伴う作業を行う際には特に注意してください。

薬の服用で急に血圧が低下すると、ふらつき、目まいなど低血圧の症状が表れることがあります。

そのような症状が表れた場合は、無理をせずに横になって安静にし、治まってから医療機関に連絡するか受診するようにしてください。

また、薬の服用中は高い所での作業や車の運転など、危険を伴う機械の操作には十分に注意してください。

一般に、血圧が低い場合でもその症状が表れなければ中止せずに服用を続けますが、家庭で測定した最高血圧が90~100mmHg以下に低下した場合や、症状が続くような場合は医師や薬剤師に必ずご相談ください。

配合剤を第一選択で使っちゃダメ?

エカード、コディオ、ミコンビ、プレミネント、エックスフォージ、レザルタス、ユニシアなどの降圧剤の配合剤。

これらの添付文書には、

「本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。」

と書かれています。

急激な血圧低下は、めまいやふらつきを引き起こしたり、脳梗塞の患者さんでは血流が減少し、再梗塞を起こす可能性もあるので、危険です。

初めは単剤でいきましょう。

合剤を第一選択で使ってはダメ

ARBとヒドロクロロチアジドの合剤あるいはARBとCa拮抗薬の合剤は、切れ味の良い、強力で長時間作用を有する降圧薬である。

また単剤より効果発現が早くなる。

高血圧学会はⅡ度以上の高血圧で場合によって最初から2剤の併用も推奨しているので、理論的にはⅡ度以上高血圧では合剤を最初から使用することも可能であるが、保険診療上、注意を要する。。

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