2018年10月16日更新.3,348記事.5,695,001文字.

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抗コリン薬は喘息に効く?

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抗コリン吸入薬と喘息

抗コリン薬は喘息の治療においては吸入β2刺激薬に比べて気管支拡張作用も弱く、効果の発現も遅いので第一選択薬としては用いられません。

しかし、COPDの気道収縮は主に迷走神経から遊離されるアセチルコチンにより生じているので、COPD患者では抗コリン薬が最も優れた気管支拡張効果を示します。

スピリーバの喘息適応

スピリーバに「気管支喘息(重症持続型の患者に限る)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解」の効能・効果が2014年1月に追加されました。
これでスピリーバ=COPDとはいかなくなる。

どのくらい需要があるものなのかわかりませんが、吸入ステロイドの増量や、LABAの追加でも対応できない、切り札的な使い方になるのだろう。

中等症喘息患者へのチオトロピウム追加投与はLABAと同様に喘息症状を改善するようだ。

 長期管理薬として吸入ステロイド薬(ICS)を使用している中等症の喘息患者に、ソフトミスト定量吸入器(SMI)により長時間作用性抗コリン薬(LAMA)チオトロピウムを追加投与した際の喘息症状の改善効果は、代替フロンガスが基剤の定量噴霧式吸入器(HFA-MDI)により長時間作用性β2刺激薬(LABA)サルメテロールを追加投与した場合と同等である可能性が示された。中等症喘息患者へのチオトロピウム追加投与はLABAと同様に喘息症状を改善:日経メディカル オンライン

抗コリン吸入薬としてはアトロベントやテルシガンには気管支喘息の適応がありますが、喘息にこれらの抗コリン薬が処方されることはあまり無い。

喘息とLAMA

2015年「喘息予防・管理ガイドライン」が改訂された。
治療に関する大きな変更点は、治療ステップの3と4に、長時間作用性抗コリン薬(LAMA)が追加されたことです。
ガイドラインでは、喘息の症状に応じて4段階の治療ステップを設けており、ステップ2では、低~中用量の吸入ステロイドに加え、長時間作用性β2刺激薬(LABA)、ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)、テオフィリン徐放製剤のうち1剤の併用を基本治療としています。
それでも症状が残る場合はステップ3に進み、LAMAが選択肢に加わります。
主に吸入ステロイドとLABAの配合剤が使われていますが、それだけではコントロールが不十分または不良の場合に、LAMAの追加が可能です。

このほか、症状増悪時に使う短時間作用性β2刺激薬(SABA)で振戦や動悸、手足のつりなどの副作用が生じる患者に、吸入ステロイド・LABA配合剤にLAMAを上乗せし、SABAの使用頻度を下げる方法もあるでしょう。

参考書籍:日経DI2015.10

抗コリン薬は喘息に禁忌?

ペリアクチンの禁忌に、

気管支喘息の急性発作時の患者[抗コリン作用により,喀痰の粘稠化・去痰困難を起こすことがあり,喘息を悪化させるおそれがある。

という記載がある。
抗コリン作用が、喀痰の粘稠化・去痰困難を起こし、喘息を悪化させる。

アトロベントやテルシガンなどの抗コリン吸入薬は気管支喘息に用いられますが、発作時に使ってはいけないのだろうか。
ブスコパンやチアトンなどの抗コリン薬は気管支喘息に禁忌とはなっていない。

ペリアクチンと同じ第一世代抗ヒスタミン薬のタベジールの添付文書をみると、

クレマスチンは、ヒスタミンによるモルモット回腸の収縮を抑制し(in vitro)、ヒスタミンによる喘息誘発(モルモット)及び低血圧(ネコ)を抑制する。この作用は、いずれもクロルフェニラミンより強い。

と、喘息誘発を抑制するようだ。

しかし第一世代と第二世代の中間的存在のゼスランに関しては、気管支喘息に適応をもつ。

抗ヒスタミン薬の気管支喘息に対する影響は一筋縄ではいかないようだ。

喘息持ちの患者にペリアクチンが処方されることはよくみられる。
発作を起こしていなければ良いのか?
しかし、いつ発作を起こすかわからないので、喘息患者にはペリアクチンを処方すべきではないとも考えられる。

抗コリン作用により、粘液の排出が困難になる可能性はあるので、注意が必要。

LAMA

迷走神経終末から放出されるアセチルコリンは気道平滑筋に対して収縮作用を有する。
これに拮抗することにより、気管支拡張する。

コリン作動性神経(迷走神経)から遊離されるアセチルコリンが気道平滑筋のムスカリン受容体(M3)に作用すると気道平滑筋が収縮する。
抗コリン薬はアセチルコリンのM3受容体刺激を阻害することで気管支拡張作用を示す。
抗コリン薬は喘息の治療においては吸入β2刺激薬に比べて気管支拡張作用も弱く、効果の発現も遅いので第一選択薬としては用いられない。

COPDの第一選択薬に位置づけられている。
COPD合併の高齢者の喘息にも適している。
COPDの気道収縮は主に迷走神経から遊離されるアセチルコリンにより生じるので、COPD患者では抗コリン薬が最も優れた気管支拡張効果を示す。

副作用には、口内乾燥、眼圧上昇、心悸亢進、排尿困難などがある。
前立腺肥大症や緑内障の患者には禁忌である。


抗コリン薬

酸分泌抑制効果は不十分で、口渇などの副作用があるため、いわゆる鎮痙薬として腹痛に対して用い、潰瘍治療薬として用いられることはほとんどない。
アセチルコリンがアセチルコリン受容体に結合するのを阻害し、副交感神経を抑制する。抗コリン薬は様々な病気に使われます。

ブスコパンやチアトンは、主に鎮痙剤として腹痛の症状を抑えるために処方されます。
チアトンは抗コリン薬の中でも、選択的ムスカリン受容体拮抗薬に分類され、胃に対する選択性が高いです。

・当初抗コリン薬は、胃酸分泌抑制薬としても使用されたが、近年、他のより効果的な胃酸分泌抑制薬の登場により、主に鎮痙薬として使用されている。
・アセチルコリンのムスカリン作用を抑制する。
・抗コリン薬は緑内障、麻痺製イレウス、重篤な心疾患、尿閉には禁忌である。

平滑筋収縮を持続的に抑制する薬剤を総称して鎮痙薬といい、鎮痙薬は抗コリン薬とほぼ同義である。

選択的ムスカリン受容体拮抗薬であるチキジウム(チアトン)は、副作用としての排尿障害が少ない。

・副作用発現時には、薬剤の中止、減量が基本であるが、拮抗薬としてコリンエステラーゼ阻害薬(ネオスチグミン)を用いる。
・感染性腸炎では、抗コリン薬の投与は菌の排出を遅延させる可能性があり注意が必要である。
・小児では、使用される鎮痙薬は限られており、プロパンテリンやブチルスコポラミンが使用される。
・相互作用:三級アミン合成抗コリン薬、四級アンモニウム塩合成抗コリン薬は三環系抗うつ薬、フェノチアジン系薬、MAO阻害薬、抗ヒスタミン薬で作用が増強。またジゴキシンの作用を増強させる。

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