更新日:2016年6月5日.全記事数:3,117件.

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ミノアレが膵臓の石を溶かす?


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膵石

膵石は、膵臓で産生された膵液が通る「膵管」という管の中にできる結石である。
慢性膵炎の代表的な合併症の一つで、慢性膵炎患者の40〜50%にみられる。

膵石の主成分は炭酸カルシウムである。
膵液がうっ滞して蛋白質が析出し、カルシウムがその周囲に沈着して膵石が形成されると考えられている。

以前は、慢性膵炎が進行した末期像で膵石がみられるとされてきたが、近年は画像診断技術の進歩により、病期が早い段階で膵石が見つかるケースが増えてきた。

膵石は、膵管内の膵液の流れをせき止めて膵管内圧を上昇させるため、強い腹痛や背部痛の原因となるだけでなく、炎症を惹起して慢性膵炎の病態を悪化させることがある。
このため、膵石による腹痛が長引いたり、急性増悪を繰り返す場合は、膵石を取り除く治療が必要となる。

膵石の治療

膵石の治療としては、現在、「体外式衝撃波結石粉砕法(ESWL)」や内視鏡治療が広く行われている。
ESWLは、体の外から膵石に衝撃波を当てて膵石を細かく砕く治療法である。

侵襲度が低く、繰り返し施行できるというメリットがある。
膵石の完全消失率は、ESWL単独では53.3〜81.8%、内視鏡治療とESWLの併用では76〜100%と高い。

一方で、ESWLや内視鏡治療で膵石除去が困難なケースなどでは、外科手術や薬物療法が考慮される。

薬物療法では、てんかんの小発作治療薬であるトリメタジオン(ミノアレ)が適応外で使われる。

トリメタジオンは、肝臓の薬物代謝酵素チトクロームP(CYP)450によって脱メチル化され、ジメタジオンとなる。
ジメタジオンは有機弱酸であり、膵液中に排泄されると、膵石を構成する炭酸カルシウムを溶解する働きがある。

トリメタジオンによる薬物療法は、効果の発現までに長時間を要する。このため、患者には、長期間にわたってしっかりと服用するよう、服薬指導することが必要である。

参考書籍:日経DI2012.10

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