2017年1月17日更新.記事数:3,207件.4,879,175文字.

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C型肝炎の感染経路は?

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C型肝炎の感染経路

C型ウイルス性肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)によって生じ、血液を通して感染します。
HBVとほぼ同様ですが、精液、唾液などの体液感染はほとんどないものと考えられています。

そのため、輸血、針刺し事故、針治療、覚せい剤の濫用、刺青などが主な感染経路とされています。
一方、感染経路が不明なものも30~40%存在しているのが現状です。

輸血からの感染は1989年から血液製剤がHCV抗体検査でスクリーニングされるようになって激減し、1999年から核酸増幅検査(NAT)が導入されて輸血からの感染はほぼ皆無となりました。

母子感染は非常にまれですが、母親が非常に高いウイルス力価を有している場合には子供への感染も起こるとされ、全体として母子感染の頻度は数%と報告されています。

子供にHCVが移行しても、必ずしも子供はキャリア化せず自然に排除される場合も認められます。

血液

C型肝炎ウイルスは血液によって感染します。
その感染経路は「輸血」と「その他」の2つに分けられます。

輸血後肝炎は約80%が慢性化します。
C型肝炎の患者からつくられた非加熱血液製剤の投与を受けた人の場合も、輸血後肝炎と同じ経路をたどります。

その他のC型肝炎はいろいろなルートからの感染により起こります。
衛生状態のよくなかった時代の医療行為、注射針の使いまわし、治療針を複数に使う鍼灸治療、人工透析、手術、歯科治療、入れ墨、ピアスの穴あけ、覚せい剤の静脈注射の回し打ち、出血を伴う民間療法などです。

そして、頻度は低いものの、母子感染などがあります。
性感染や母子感染も専門家の間ではあるものの、実際はきわめてまれとされています。

C型慢性肝炎→肝硬変→肝細胞がん

肝炎ウイルスによる細胞傷害はほとんどなく、あっても非常に軽度です。

しかし、肝炎ウイルスに感染すると、免疫応答が活性化して、ウイルスの増殖抑制や排除を行います。

その結果、ウイルスに感染した肝細胞が破壊されるのです。

つまり、肝炎の病態は肝炎ウイルス自体によるものではなく、ウイルスに感染した肝細胞を排除しようとする生体の免疫応答の結果なのです。

肝炎ウイルスに対して、適度な免疫応答が生じた場合は、急性肝炎になってウイルスが排除されます。

しかし、免疫応答が過剰だと劇症肝炎になり、免疫応答が不十分であったり、ウイルスが免疫応答から逃れる性質を有している場合は、ウイルス感染が持続して慢性肝炎になるのです。

そして、C型慢性肝炎の多くは、肝硬変、肝細胞がんへと移行していきます。

実際、肝細胞がんの原因の約80%はC型肝炎ウイルス由来であることが知られています。

参考書籍:クレデンシャル2012.2

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