更新日:2015年10月22日.全記事数:3,128件.

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カリフォルニアロケット燃料でうつ病が治る?


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カリフォルニアロケット燃料

米国の高名な臨床精神薬理学者、スティーブン・ストール氏が提唱した、大胆かつ合理的な抗うつ薬併用療法。

セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)のベンラファキシン(エフェクサー)と、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)であるミルタザピン(リフレックス、レメロン)との併用が、精神状態をつかさどる3種類のモノアミンを活性化する推進剤(ロケット燃料)として働くという例えである。

ミルタザピン

ミルタザピンは、NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)に分類される抗うつ薬であり、既存薬と異なりモノアミン再取り込み阻害作用を有さない。

ミルタザピンはアドレナリンα2受容体遮断作用によりノルアドレナリン神経とセロトニン神経の活動を高め、ノルアドレナリンおよびセロトニンの放出を促進し、両神経の神経伝達を高めることで抗うつ効果を発揮するとされている。

臨床的には効果発現が早く、うつ病に随伴する不眠や不安などの改善効果に優れると評価されている。

また、抗ヒスタミン作用が比較的強いため、主な副作用として傾眠、倦怠感、体重増加などが報告されているが、5-HT2A、5-HT2C、5-HT3拮抗作用を有するため、悪心・嘔気、性機能障害などが少ないという特徴がある。

NaSSAの選択

現在、うつ病治療で主に使用されているのは、SSRI(選択的セロトニン取り込み阻害薬)と、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)です。

ミルタザピン(リフレックス、レメロン)という薬はSSRIでもSNRIでもなく、NaSSA(ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬)と呼ばれる新しいカテゴリーの抗うつ薬です。

SSRIより効果発現が早く、吐き気や食欲不振などの副作用も少ない。

しかし同じような四環系抗うつ薬のテトラミドを睡眠薬として使うこともあるように、眠気の副作用が強いらしいです。

そのため、寝る前の服用となっています。

各受容体の特徴

α2受容体:
・ノルアドレナリン神経上に発現しているシナプス前受容体
・α2受容体がノルアドレナリンを認識すると、ブレーキがかかってノルアドレナリンの過剰放出が抑制されます。

α2ヘテロ受容体:
・セロトニン神経上に発現しているシナプス前受容体
・セロトニン神経に隣接したノルアドレナリン神経から遊離されたノルアドレナリンをα2ヘテロ受容体が認識すると、ブレーキがかかってセロトニンの過剰放出が抑制される。

α1受容体:
・ノルアドレナリン受容体
・セロトニン神経上にも発現しており、ノルアドレナリンを認識することでセロトニンの神経発火を促進し、セロトニンの遊離を増加させる。
・α1受容体が遮断されることにより、めまい、血圧低下などの循環器系症状が生じる。

5-HT1受容体:
・セロトニン受容体の一種
・セロトニンの結合により抗不安作用、抗うつ作用などが発現

5-HT2A受容体:
・セロトニン受容体の一種
・セロトニンの結合により性機能異常などが発現

5-HT2C受容体:
・セロトニン受容体の一種
・セロトニン受容体の結合により不安症状などが発現

5-HT3受容体:
・セロトニン受容体の一種
・セロトニンの結合により消化器症状、悪心などが発現

H1受容体:
・ヒスタミン受容体の一種
・H1受容体が遮断されることで眠気、食欲増進、体重増加などが発現

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