更新日:2015年10月22日.全記事数:3,117件.

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トラムセットは抜歯後の痛みにも使える?


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トラムセットは癌以外の痛みにも使える?

トラムセット:非癌性疼痛に使える経口オピオイド配合剤:日経メディカル オンライン

 2011年4月22日、疼痛治療薬のトラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン配合製剤(商品名トラムセット配合錠)が製造承認を取得した。適応は、「非オピオイド鎮痛薬で治療困難な非癌性慢性疼痛、抜歯後疼痛」である。用法・用量は、非癌性慢性疼痛では1回1錠、1日4回(投与間隔として4時間以上)、抜歯後疼痛では1回2錠。いずれの場合も、1回2錠、1日8錠を超えないこととし、空腹時の投与を避けることとされている。

トラマールの適応は「軽度から中等度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛」。

癌以外には使えません。

でも、このトラマールとアセトアミノフェンの配合剤は、癌以外の痛み、抜歯後の疼痛なんかにも使えるという。

ふーん。

そのうちトラマールの適応にも、抜歯後疼痛とか増えるのだろうか。

トラマドールは麻薬じゃないので、うちみたいな麻薬小売業者の届け出をしていない薬局なんかでも使える点では、良いですね。

でも、本当に抜歯後疼痛ごときに使って良いものだろうか。

頭痛なんかにも使えんのか?

トラムセットとNSAIDsは併用できるか?

NSAIDしゃ、シクロオキシゲナーゼ(COX)によりアラキドン酸から合成されるプロスタグランジン(PG)の生成を抑制することで炎症を抑制する。

一方、トラムセット配合錠は中枢に作用して鎮痛効果を発揮する。

このように、NSAIDsとトラムセット配合錠は作用機序が異なるので、抗炎症作用と鎮痛作用が必要とされる場合は、併用が可能である。

勿論、それぞれの薬剤の副作用発現に注意する必要がある。

通常、非がん性慢性疼痛、抜歯後の疼痛においてNSAIDsの効果がみられない場合、あるいはNSAIDsの副作用が懸念される場合は、トラムセット配合錠への切り替えが望ましい。

参考書籍:日経DI2012.5

関節リウマチの痛みに麻薬?

麻薬というと、癌の痛みに用いるケースしか見たことはありませんが、癌以外の痛みにも用いることがあるようです。

リン酸コデインや塩酸モルヒネの適応症には「疼痛時における鎮痛」等と書かれているので、癌には限りません。

関節リウマチなどに使われることもあります。

トラマドールの特徴は?

弱オピオイド。

WHO方式3段階除痛ラダーにおいて、第2段階のコデインの代替薬として位置付けられ、軽度から中等度の疼痛に有効。

トリプルアクション(オピオイド作動性による上行伝導路の抑制、ノルアドレナリン・セロトニンの再取り込み阻害による下行抑制路の活性化)により鎮痛効果を示し、神経障害性疼痛にも効果を示す可能性がある。

モルヒネとの効力比(モルヒネ:トラマドール=1:5)が明らかであり、「トラマールカプセル」からモルヒネに切り替える際には定時投与量の1/5量の経口モルヒネが初回投与量の目安となる。

また、本剤の1日の定時投与量が300mgで鎮痛効果が不十分となった場合、モルヒネなどの強オピオイド鎮痛剤への変更を考慮する。

肝臓チトクロムP450のCYP2D6およびCYP3A4で代謝され、代謝産物はμ受容体に作用しトラマドール塩酸塩より高い鎮痛効果をもつ。

合成のコデイン類似薬のトラマドールの鎮痛作用は、中等度のμ受容体作動薬作用と、三環系抗うつ薬類似のノルアドレナリン・セロトニン再取り込み抑制に由来する下行性疼痛抑制系賦活作用による。

トラマドールの速放経口製剤(1日4~6回投与、レスキュー・ドーズとして1日量の1/8から1/4を投与)が発売され、1日1回の徐放経口製剤も開発中で、緩和医療でのコデインに代わる弱オピオイドとしての利用が期待される。

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