更新日:2017年1月5日.全記事数:3,135件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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マクロライドとエルゴタミンは併用禁忌?


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頭痛薬と抗生物質の飲み合わせ

抗生物質と飲み合わせの悪い頭痛薬は?
と聞かれたら、

まずニューキノロンとNSAIDsの相互作用が思い浮かぶかな。

マクロライドとエルゴタミン製剤の相互作用はあまり気づかない。
片頭痛の処方だとトリプタンが主流になっているので、エルゴタミン製剤の相互作用にピンとこない。

ジヒデルゴット、クリアミンの添付文書の併用禁忌をみてみる。

HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル,ロピナビル・リトナビル,ネルフィナビル,ホスアンプレナビル,インジナビル,アタザナビル,サキナビル,ダルナビル),エファビレンツ,デラビルジン,コビシスタット,マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン,ジョサマイシン,クラリスロマイシン,ミデカマイシン,ロキシスロマイシン),アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール,ミコナゾール,フルコナゾール,ホスフルコナゾール,ボリコナゾール),テラプレビル,5-HT1B/1D受容体作動薬(スマトリプタン,ゾルミトリプタン,エレトリプタン,リザトリプタン,ナラトリプタン),麦角アルカロイド(ジヒドロエルゴタミン,エルゴメトリン,メチルエルゴメトリン)を投与中の患者

トリプタン、麦角アルカロイドは気づくだろう。
HIVの薬やテラビックが出たら慎重に添付文書読むし気づくだろう。
アゾール系も相互作用多いし。

クラリス、エリスロマイシンあたりが、軽い風邪でも処方されるので、初回アンケートの併用薬に「頭痛薬」とか書かれてもピンとこないでスルーしそう。

クラリスとクリアミン

クラリスとクリアミンAの併用は禁忌です。

クラリスロマイシンとエルゴタミンの併用で重篤な麦角アルカロイド中毒が生じた事例が種種報告されています。
クリアミンを飲んでいる患者にクラリスが処方されることはありそう。
クラリスのCYP3A4に対する阻害作用により、エルゴタミンの代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。

CYP3A4を阻害する薬といえば、イトリゾール。
もちろんクリアミンとも併用禁忌。
クラリスはCYP3A4を阻害するとともに、CYP3A4で代謝もされるので、イトリゾールとも併用注意。禁忌ではないけど。

エルゴタミンの麦角中毒は怖いから併用禁忌レベルなのかな。

ジスロマックとクリアミン

クラリス以外のマクロライドの併用禁忌をみてみる。

エリスロシン、ジョサマイシン、ルリッドもエルゴタミンと併用禁忌。

ジスロマックはエルゴタミンと併用禁忌にはなっていない。
併用注意。

(2)他のマクロライド系薬剤において、下記薬剤による相互作用が報告されている。
なお、アジスロマイシンのチトクロームP450による代謝は確認されていない。

2)エルゴタミン含有製剤[四肢の虚血をおこすことがある。]

リカマイシンとかアセチルスピラマイシンにも相互作用の記載は無い。

個別に確認する必要アリです。

子宮収縮薬

子宮収縮薬は、エルゴメトリン、プロスタグランジン製剤、オキシトシンの3種類に分類することができる。

その使用目的は主に、①陣痛誘発・促進、②弛緩出血・子宮復古不全の治療である。

エルゴメトリン

エルゴメトリンは児娩出後の弛緩出血・子宮復古不全の治療で使用される。
静注が可能であるため、分娩時に静脈ラインが確保できていない場合には迅速に薬剤を投与できるという利点がある。
また、産後の子宮復古不全に対して内服薬として使用できる唯一の薬物である。
・エルゴメトリンは、かつては弛緩出血予防のため児娩出後ルーチンに静注されることが多かったが、冠動脈の攣縮による狭心症・心筋梗塞が報告されるようになり使用頻度は減少している。
特に高齢妊娠が増加している現在の状況では慎重に投与すべきである。

プロスタグランジン製剤

プロスタグランジン製剤には、膣剤、内服、点滴静注と3種類の投与経路がある。
膣剤であるゲメプロストはプロスタグランジンE1誘導体であり、妊娠中期(12週以降22週未満)の中絶のときのみに使用される。
子宮破裂防止のためにも、投与前に内子宮口まで十分に頸管拡張を行うことが肝要である。
本剤の使用は母体保護法指定医のみに限られている。
3時間ごとに1錠、1日最大5錠まで使用可能であるが、調節性に乏しいため慎重に投与する。
内服薬であるジノプロストンはプロスタグランジンE2誘導体であり、子宮頸部の軟化作用と子宮体部の収縮誘発作用を有する。
頸管熟化を目的として陣痛誘発の前処置として使用されることが多いが、本剤の投与のみで有効陣痛が認められることもあり、使用中の分娩監視モニターは必須である。
1時間ごとに1錠、1日最大6錠まで内服可能である。
点滴静注で使用されるプロスタグランジンF2α製剤は、頸管熟化の悪い症例や、妊娠週数が若くオキシトシン感受性の低い症例に対して、陣痛誘発・促進の第二選択として使用する。
子宮収縮パターンは、周期が不規則で緩やかな収縮から開始し、それが徐々に増強していく。
・ジノプロストンの内服薬は喘息の既往があれば慎重投与であり原則使用しない。
・プロスタグランジンF2α製剤の副作用として腸管蠕動口唇による悪心、嘔吐、下痢、循環器系に対しては血圧の変動、動悸、顔面紅潮、また眼圧の上昇や気管支平滑筋収縮作用があるため、緑内障、気管支喘息の妊婦には禁忌である。
・欧米では頸管熟化のため、プロスタグランジンE2ゲル製剤の膣内または頸管内投与が行われているが、わが国では許可されていない。
・プロスタグランジンE1誘導体である消化性潰瘍治療薬ミソプロストロール(サイトテック)の膣内投与の有効性が最近欧米で報告されているが、わが国では許可されていない。

オキシトシン

オキシトシンは下垂体後葉ホルモンであり、生理活性として乳汁射出作用と子宮収縮作用が知られている。
陣痛の誘発・促進および分娩後の弛緩出血に対して第一選択として使用される頻度が高い。
陣痛誘発の際には頸管軟化作用がないため、Bishop score8点以上が望ましく、頸管熟化が悪い症例に対してはプロスタグランジン製剤の投与や機械的な頸管拡張を行う。
オキシトシンによる子宮収縮パターンは、投与開始早期から比較的内圧が高く周期が規則的であり、次第に間隔が短縮していくことが多い。
分娩後の弛緩出血に対しても、副作用の点から最も使いやすい薬剤である。
点滴静注を原則とするが、帝王切開の際には子宮筋に直接投与することもできる。
・陣痛誘発・促進の際のオキシトシンとプロスタグランジン製剤との同時併用は過強陣痛のリスクがあり禁忌である。
子宮筋のオキシトシン感受性は同じ妊娠週数でも個人差が大きいため、添付文書を遵守して低用量から開始して漸増していく。
・オキシトシンは、同じく下垂体後葉ホルモンであるバソプレシンと構造が似ており、特徴的な副作用として抗利尿作用による水中毒(低ナトリウム血症)がある。
ただし、通常の使用量で問題となることはほとんどない。

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