更新日:2016年12月21日.全記事数:3,169件.

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緑内障の目薬の併用効果は?


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緑内障治療薬の併用

たくさんの治療薬の存在から手術加療に移行する前に薬物治療主体の時期が長くなり、併用する場合も増えています。
特に大学病院では重症例が多く、点眼の種類は複雑です。
治療目的から、選択基準は眼圧下降が第一となります。
その点プロスタグランジンF2α製剤にβ受容体遮断薬か炭酸脱水酵素阻害薬の追加が選択されます。
4剤目以降はそんなに眼圧下降に寄与しませんが、人により効果的な場合もあり追加されることがあります。

緑内障点眼薬

眼球の形や硬さは眼球内の水(房水)の量で決まります。

房水は眼球の中で作られる一方、常に眼球の外に流出しています。

この働きのバランスが崩れると、眼球内の房水の量が増え、眼圧が上がります。

眼圧を下げるためには房水の量をコントロールすることが必要です。

緑内障に使用される点眼薬には以下の2つのタイプがあります。

①房水が作られるのを抑える薬(β遮断薬、炭酸脱水酵素阻害薬)
②房水の流出をよくする薬(プロスタグランジン製剤、副交感神経刺激薬、α1遮断薬)

緑内障点眼薬の併用

1種類の点眼薬で治療を開始し効果がない場合は、他の点眼薬に変えて眼圧の下がり具合をみます。
患者さんによっては薬理作用の違う2種類の点眼薬を組み合わせて使うことによって眼圧が下がり、安定した値を維持することもあります。

第一選択薬としてはプロスタグランジン製剤やβ遮断薬が一般的です。
第一選択薬のうち、プロスタグランジン製剤は最も眼圧下降効果の高い点眼薬です。
全身的な副作用もほとんどありません。

β遮断薬の眼圧下降効果はプロスタグランジン製剤と比較すると若干弱く、全身性の副作用(喘息の誘発、心血管や心臓への影響)が懸念されるので緑内障患者の多くを占める高齢者への利用に注意が必要です。
プロスタグランジン製剤で治療を開始し、効果が不十分ならβ遮断薬に切り替え、さらに両剤を併用します。

さらに第3の選択薬として炭酸脱水酵素阻害薬かα1遮断薬に変更、または追加することが多いようです。
炭酸脱水酵素阻害薬は房水産生作用薬として、α1遮断薬は房水流出作用薬として適切な眼圧下降効果が得られる症例があります。

副交感神経刺激薬のピロカルピンや交感神経刺激薬のジピベフリン(アドレナリンのプロドラッグ)も単剤あるいは併用で眼圧が下がる症例があります。
しかし、ピロカルピンは長期間使用すると白内障の手術をしにくくなることがあり、副作用として近視化、暗黒感があります。
しかし、ピロカルピンは他剤と比べてユニークな薬理作用があり、急性症例(閉塞隅角緑内障)には非常に有効とされています。
ジピベフリンも長期に使うと濾胞性結膜炎になり、交感神経遮断薬との併用注意や薬剤耐性、薬剤アレルギーがあり、最近はあまり使用されません。

第一選択で使ってはいけない緑内障治療薬

アゾルガやコソプトなどの配合剤は、第一選択薬として使ってはいけない。
「他の緑内障治療薬が効果不十分な場合」と効能効果に記載されている。

配合剤以外にも、デタントール、グラナテック、トルソプト、エイゾプト、アイファガンは第一選択として使えない。
プロスタグランジン製剤やβ遮断薬を使うのが一般的。

緑内障治療薬の眼圧下降効果

緑内障治療に用いられる点眼薬の眼圧下降効果を比較した海外報告によると、開放性隅角緑内障や高眼圧症患者において最も眼圧下降効果が期待できる緑内障治療薬はプロスタグランジン関連薬(ビマトプロスト0.03%、ラタノプロスト0.005%、トラボプロスト0.004%)とβ遮断薬のチモロール0.5%である。
次に、α2作動薬のブリモニジン0.2%とβ1遮断薬のベタキソロール0.5%、炭酸脱水酵素阻害薬のブリンゾラミド1%やドルゾラミド2%は単剤では眼圧下降効果は他剤と比べると劣る。

日本ではブリモニジン0.1%とプラセボを比較した国内第Ⅱ相試験においてブリモニジンの眼圧下降効果は確認されているが、国内第Ⅲ層試験でのチモロール0.5%による眼圧下降効果に対するブリモニジン0.1%の非劣性は確認できなかった。
そのため、日本での適応は、これまでの治療薬が不十分な場合に用いるセカンドラインの位置づけとなった。

参考書籍:調剤と情報2012.11

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