更新日:2016年9月5日.全記事数:3,169件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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パニック障害は究極の不安障害?


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パニック障害はノイローゼ?

パニック障害は「究極の不安障害」と呼ばれています。

不安障害とは、かつで神経症(ノイローゼ)と呼ばれていたものです。

パニック障害に特徴的なのがパニック発作です。

パニック発作は「青天の霹靂」と呼ぶのがふさわしいように、突然起こり、激しい呼吸困難や心臓の動悸、めまい、吐き気などの多彩な身体症状を伴うため、「このまま死んでしまうのではないか」という恐怖を感じて救急車を呼ぶ方も少なくありません。

通常、パニック発作は30分ぐらいで治まりますが、パニック障害の急性期には比較的短期間のうちに連続して発作が起こります。

不安を予期する?

パニック発作の恐怖を体験すると、また発作が起こるのではないかという強い不安感をもつようになり、不安が不安を生じるといった悪循環に陥ります。

これが「予期不安」で、パニック障害の根本的な症状です。

予期不安が高じると、パニック発作が起こっても逃げ場のないところや助けを求められない場所を避けるようになります。

それが「広場恐怖症」です。

外出には家族や親しい人の同伴が必要になり、患者さんによっては恐怖の対象が広がって、家から一歩も出られなくなる人もいます。

治療で自己中心的になる?

パニック障害は究極の不安障害であり、パニック障害の患者さんは、小さい時から周囲の目を気にし過ぎ、周囲に遠慮を続けて、ついに自己を喪失した犠牲者です。

こうした状態が続き、追い込まれたところでパニック発作が発症します。

一方、治療によってパニック発作、予期不安、広場恐怖が治まっていくと、抑うつ状態が生じるとともに性格が変化して自己中心的になります。

しかしそれは、人間性回復のプロセスなのです。

そしてやがて、自己中心傾向と他者配慮のバランスが取れるようになって、心が落ち着いていくのです。

パニック障害は奔豚気病?

奔豚気病は「子豚が腹から走り上がる」という病気である。

臍のあたりから、あるいはみぞおちの少し下方から何かの生き物がぐっと駆け上がってくるような感覚が奔豚気である。

それとともに不安がしだいに強くなってきたり、息苦しくなったり、のぼせたりする。

西洋医学ではこのような病態の概念がなく、抗不安薬を投与するのが一般的となっている。

漢方医学では、この症状は「激しい気逆」によって起こるとされる。

奔豚気病の患者さんたちからは、不思議なことに「子豚が駆け上がってくるようだ」という比喩的な表現を聞かない。

こういうイメージは大陸で生活している中国の人たちの感覚であろうか。

1992年アメリカのWHO(世界保健機関)の国際分類に登録された病名で、ここ10年ぐらいの新しい病気です。それ以前には、この病気がなかったわけではありません。最新の治療が確立されるようになって、新しい概念としてパニック障害という病名が示されるようになりました。以前は心臓神経症と呼ばれるものに含まれていましたが、歴史的にどれくらい古い概念の中に示されていたかというと今から1500年から1800年前にもさかのぼります。当時の中国に、金匱要略(きんきようりゃく)という医学書があります。その書物に、奔豚気病(ほんとんきびょう)という病気についての記載があります。奔豚は豚が下腹部から上に向かって駆け走るという意味で、その書物にはこの病気について、あたかも下腹部で気が突きあがるような痛みを感じ、続いてその気が下腹部から心臓部ないし喉元に上がってくるのを感じ、その発作は死んでしまうのではないかと思うほどの苦しみで、しだいに突き上げてくる気がおさまれば症状も徐々におさまるという記述があります。疾患概念の変遷はありますが、おそらくこのような古い書物に記載があるのは、症状自体はよく見かけるものであったのでしょう。福島県厚生農業協同組合連合会

不安障害の分類は?

従来、精神疾患は原因論から分類されることが一般的であり、心因性あるいはストレスなどへの反応の結果、発症した精神病を神経症と分類していた。

しかし近年は、症状から疾患分類するアメリカ精神医学会(DSMーⅣ)の流れを受けた操作診断による基準から、「神経症」という名称はなくなり、不安障害、身体表現性障害、解離性障害の3つに分類されることがある。

DSMーⅣの分類では、従来、「ヒステリー」「心気症」と診断されていた神経症状は、身体表現障害に組み込まれ、かつて、しばしば用いられた「神経衰弱」は外されてしまうなど、大きく様変わりしている。

今回は、神経症から派生した3分類の中で、最近、薬物療法が見直されている不安障害を中心に解説していく。

DSMーⅣでは不安障害は大きく以下のように分類される。

・パニック障害
・社会恐怖(対人恐怖)
・特定の恐怖症
・全般性不安障害
・強迫性障害
・外傷後ストレス障害
・急性ストレス障害
・特定不能の不安障害

さらに一般診療科で用いられている国際疾病分類(ICDー10)の分類と若干、異なるところが専門家以外から不安障害の病態を理解しづらくさせている。

不安の治療

不安や恐れへの対応は「何」に対して不安や恐れを抱いているのか、尋ねることから始まる。

特に、恐れは理解不足によることが多いので、恐れの対象を聞き出し理解を深めることが大切である。
不安には、不安の元が何かわかれば、それへの対応ができる。

ただし、直接的に「不安の元は何か?」「何を恐れているのか?」と問うことは、患者に圧迫感を与えてしまうので留意が必要である。
頻回に患者を訪れて傾聴する中で、患者が気になっていることに焦点を合わせることにより、不安と恐れから表現しようとしていることを聞きだす。

例えば、患者は治療を受けたいと希望しているので、検査や治療の副作用が不安や恐れの対象となってしまう。
また、患者が病気や治療、薬の害反応について誤った考えをもっていることもわかったりする。

それらを聞き出して、次にそれらに対して不安や恐れを覚えるのは当然だと理解を示す。
決して患者の話すことを「誤っている」と評価したり、「誰でもそうなのです」などと一般化したりしない。

患者固有の訴えや思いであることを患者に確認することがコミュニケーションの基本である。
「拒否」も受け入れる。
患者がそう考えるのには理解できるとしたうえで、適切な根拠のある情報を示す。

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コメント

  1. パニック障害患者です。
    この情報のソースは何ですか?
    よろしくお願いします。

    happy:2013/6/6

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名前:yakuzaic
職業:管理薬剤師
出身大学:ケツメイシと同じ
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