2019年3月21日更新.3,396記事.5,979,523文字.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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インスリン注射は食前に使わなきゃダメ?

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インスリンを使うタイミング

インスリンは血糖値を下げるホルモンです。
インスリン注射を空腹時に打つと低血糖になる恐れがあります。
そのため、食前に打つことが原則ですが、持続して効果のあるインスリン注射の場合は食前でも食後でも使用可能です。

各インスリン製剤の使用タイミングは、以下のとおり。

アピドラ注:1日3回毎食直前
ノボラピッド30ミックス注:1日2回朝食直前と夕食直前 or 1日1回朝食直前
ノボラピッド50ミックス注:1日2回朝食直前と夕食直前 or 1日1回朝食直前
ノボラピッド70ミックス注:1日3回毎食直前
ノボラピッド注:1日3回毎食直前
ヒューマログミックス50注:1日2回朝食直前と夕食直前 or 1日1回朝食直前
ヒューマログミックス25注:1日2回朝食直前と夕食直前 or 1日1回朝食直前
ヒューマログ注:1日3回毎食直前
ヒューマログN注:1日1回朝食直前
ノボリンR注:1日3回毎食前

ランタス注:1日1回(朝食前又は就寝前)
ランタスXR注:1日1回
レベミル注:1日1回(朝食前又は就寝前) or 1日2回(朝食前及び夕食前、又は朝食前及び就寝前)
トレシーバ注:1日1回
ライゾデグ配合注:1日1回(食直前) or 1日2回(朝食直前と夕食直前)

インスリンを食前に打ち忘れたら

速効型インスリン製剤(レギュラーインスリン)はヒトインスリンからなり、高濃度では6量体を形成し、皮下注射されると組織間液で希釈されることで単量体となって、皮下の毛細血管から吸収され全身に到達する。
この6量体から単量体になるまでに時間がかかるため、速効型インスリン製剤は基本的に食事開始の約30分前に投与しなければならない。
しかし、注射後に食事が十分にとれなかったり、注射を忘れ食後に投与した場合、インスリンの効果が強く表れ、低血糖が生じる危険があった。

その後2000年代になって、インスリンリスプロ(ヒューマログ)、インスリンアスパルト(ノボラピッド)、インスリングルリジン(アピドラ)といった超速効型インスリン製剤が登場した。
これらはヒトインスリンの構成アミノ酸を一部変更したインスリンアナログと呼ばれるもので、同じ生理作用を持ちながらより短時間で単量体になり速やかに吸収される特徴を持つ。

そのため作用発現時間が10~20分と短く、用法は食直前となっている。
なお添付文書上、ノボラピッドは「食直前」としか記載されていないが、ヒューマログとアピドラは「食直前(15分以内)と書かれている。
超速効型インスリンは発現時間だけでなく持続時間も短いため、食事開始直後であれば効果が期待できるとともに、低血糖の恐れも低いとされている。
特にアピドラは発現時間が短いことから、海外で食直後投与の臨床試験が実施された。

1型糖尿病患者を対象に、持効型溶解のインスリングラルギン(ランタス)を併用し、①アピドラを食直前(食事開始0~15分前)、②アピドラを食直後(食事終了直後または食事開始後20分のいずれか早い時点)、③持効型インスリンを食前(食事開始30~45分前)に1日4回頻回注射法で12週間投与し、グリコヘモグロビン値の変化量や有害事象、重篤な低血糖の出現などを比較した検討では、3群間に注目すべき差は認めなかった。
これらの結果から、米国ではアピドラの食直後投与の用法が承認されている。
ただし、日本では食直後投与の用法が承認されたインスリン製剤はなく、アピドラも承認審査で、食直後投与の方が血糖値コントロールがやや劣ることが指摘された経緯がある。
食後投与はあくまで食直前投与を忘れた際の対応であることに留意したい。

なお、食事開始から20分以上経過後にアピドラを投与したデータはない。

ランタス1日2回?

レベミルの用法は、

通常、成人では、初期は1日1回4~20単位を皮下注射する。注射時刻は夕食前又は就寝前のいずれでもよいが、毎日一定とする。他のインスリン製剤との併用において、投与回数を1日2回にする場合は朝食前及び夕食前、又は朝食前及び就寝前に投与する。投与量は患者の症状及び検査所見に応じて適宜増減する。なお、他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、通常1日4~80単位である。但し、必要により上記用量を超えて使用することがある。

1日1回でも1日2回でもいい。

しかし、ランタスの用法は、

通常、成人では、初期は1日1回4~20単位を皮下注射するが、ときに他のインスリン製剤を併用することがある。注射時刻は朝食前又は就寝前のいずれでもよいが、毎日一定とする。投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて増減する。なお、その他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、通常1日4~80単位である。
ただし、必要により上記用量を超えて使用することがある。

1日1回と決まっている。

しかし、オリジナルな処方を好む医師は、1日2回で処方してきたりする。
そのほうが効果が安定する人もいるらしい。

しかし、添付文書と用法が違うので、いちおう疑義照会が必要です。

ランタスとレベミルの用法の違いで、「朝食前又は就寝前のいずれでもよいが、毎日一定とする」と「夕食前又は就寝前のいずれでもよいが、毎日一定とする」という部分も気になる。
持効型なので、毎日一定であれば問題ないわけで、朝食前だろうが、夕食前だろうが、食後だろうが別にいい。微妙な文言が入っていると疑義照会すべきかどうか迷う。
基本的に持効型なので、大きな山はありませんが、就寝前の投与というのは夜間低血糖が気になります。

トレシーバ1日2回という処方は今のところ見たことは無い。

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30日分以上の処方が可能な薬は?

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薬剤師

大型連休をはさむため、普段より長めの日数で処方を希望する患者。下記のうち、30日分を超える処方が可能な薬はどれか。
A. デパス(一般名:エチゾラム)
B. レスタス(一般名:フルトプラゼパム)
C. マイスリー(一般名:ゾルピデム)
D. アモバン(一般名:ゾピクロン)
E. ソラナックス(一般名:アルプラゾラム)

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