更新日:2017年1月22日.全記事数:3,169件.

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各非定型抗精神病薬のドパミン受容体への結合の強さ


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D2受容体に対する親和性の強さ

D2受容体に対する親和性の強さによって、内因性のドパミンと比較して強い場合には固い結合(tight binding)、弱い場合には緩い結合(loose binding)と呼ばれます。

また、D2受容体に対する結合性の強さによって、1日1回投与でも24時間以上D2受容体の阻害が持続する(sustained or continuous blockade)ものと、24時間以内にD2受容体の占拠率がすみやかに低下する(transient blockade)ものに分類されます。

これらの分類によれば、リスペリドンはsustained-tight、オランザピンはsustained-loose、クエチアピンはtransient-loose、ペロスピロンはtransient-looseです。

D2受容体からすみやかに解離するtransient blockadeのクエチアピン、ペロスピロンは高プロラクチン血症の発現頻度が少なく、loose bindingのオランザピン、クエチアピン、ペロスピロンでEPSが少ない一方、sustained-tightであるリスペリドンは非定型抗精神病薬の中ではEPSや高プロラクチン血症の発現頻度が高いです。

アリピプラゾールはドパミンD2受容体部分作動薬あるいはDSSとして知られています。

ドパミンが過剰な状態では、シナプス後のD2受容体には機能的な拮抗薬(アンタゴニスト)として働いて、ドパミン神経伝達が低下した状態では、機能的に本来のアゴニスト作用が現れ、本薬物の内因活性レベルまで上昇させるので、ドパミン機能を調節(安定化)すると考えられています。

また従来のD2受容体アンタゴニストでみられるEPS、高プロラクチン血症、体重増加、QT延長、過沈静などの副作用がきわめて生じにくいです。

非定型抗精神病薬の各受容体に対する作用の強さ

リスペリドン(リスパダール)
D2受容体 ++
D4受容体 ++
5-HT1A受容体 ±
5-HT2A受容体 ++
M受容体 -
α1受容体 ++
H1受容体 ++

ペロスピロン(ルーラン)
D2受容体 ++
D4受容体 ++
5-HT1A受容体 +
5-HT2A受容体 ++
M受容体 -
α1受容体 ++
H1受容体 ++

オランザピン(ジプレキサ)
D2受容体 +
D4受容体 ±
5-HT1A受容体 -
5-HT2A受容体 ++
M受容体 ++
α1受容体 ±
H1受容体 ++

クエチアピン(セロクエル)
D2受容体 +
D4受容体 -
5-HT1A受容体 ±
5-HT2A受容体 +
M受容体 +
α1受容体 ++
H1受容体 ++

アリピプラゾール(エビリファイ)
D2受容体 ++
D4受容体 +
5-HT1A受容体 ++
5-HT2A受容体 ++
M受容体 -
α1受容体 +
H1受容体 +

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