更新日:2016年12月31日.全記事数:3,169件.

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テグレトールが三叉神経痛に効く?


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テグレトールと三叉神経痛

テグレトールは抗てんかん剤として知られる薬ですが、ほかにも躁病、躁うつ病の躁状態、統合失調症の興奮状態、三叉神経痛に対する適応を持ちます。

テグレトールが疼痛発作を抑制する機序の詳細は明らかではありませんが、抗痙攣作用が延髄に働きかけて鎮痛効果を表すと考えられています。

三叉神経痛に対するテグレトールの用量は、1日200~400mgから始めて通常1日600mgまで、症状により1日800mgまでとされています。

これに対し、てんかんや躁病などに投与する場合は、1日1200mgが上限とされています。

テグレトールの用法

1. 精神運動発作、てんかん性格及びてんかんに伴う精神障害、てんかんの痙攣発作:強直間代発作(全般痙攣発作、大発作)の場合
カルバマゼピンとして通常、成人には最初1日量200~400mgを1~2回に分割経口投与し、至適効果が得られるまで(通常1日600mg)徐々に増量する。症状により1日1,200mgまで増量することができる。小児に対しては、年齢、症状に応じて、通常1日100~600mgを分割経口投与する。
2. 躁病、躁うつ病の躁状態、統合失調症の興奮状態の場合
カルバマゼピンとして通常、成人には最初1日量200~400mgを1~2回に分割経口投与し、至適効果が得られるまで(通常1日600mg)徐々に増量する。症状により1日1,200mgまで増量することができる。
3. 三叉神経痛の場合
カルバマゼピンとして通常、成人には最初1日量200~400mgからはじめ、通常1日600mgまでを分割経口投与するが、症状により1日800mgまで増量することができる。
小児に対しては、年齢、症状に応じて適宜減量する。

三叉神経痛には、テグレトールのほかフェニトインやバルプロ酸ナトリウムなどの抗てんかん薬が主に用いられる。
効果がみられない場合には、外科手術、神経ブロック、定位放射線治療などが選択される。
現在はMRIの高性能化が進んでいるので、これらの手技は以前よりも正確かつ安全に行われるようになっている。

三叉神経痛の特徴

三叉神経痛は、顔面や口腔内の感覚をつかさどる三叉神経が何らかの要因で圧迫を受けたり炎症を起こすことで、激しい痛みが生じる疾患で、俗に顔面神経痛と呼ばれる。
三叉神経痛には、近接する血管が神経に触れることなどが原因となる突発性のものと、腫瘍などが神経を圧迫して起きる持続性のものがあり、一般に三叉神経痛という場合には、前者の突発性三叉神経痛を指すことが多い。
50~60歳代によく見られ、女性にやや多い傾向がある。

三叉神経痛における痛みは、⑴数秒から1分程度の一過性である、⑵顔の片側に生じることがほとんどである、⑶激痛の引き金となる個所(トリガーポイント)がある、などの特徴がある。
初めは虫歯程度の痛みでも、後に我慢できないほどの激痛となり、「電気が走る」「火箸でえぐられる」などの言葉で表現されるようになる。かき氷を食べた時に頭痛がするのも、のどの奥にある三叉神経が刺激を受けるからである。
歯磨きや洗面、ひげそり、咀嚼などの日常動作をきっかけに痛みが生じるため、QOLは著しく低下する。

三叉神経は、生命維持機能を有する脳幹から、眼神経、上顎神経、下顎神経の三つに枝分かれしているが、枝分かれをして間もない部分には神経保護組織の無いところがある。
そこに動脈硬化による延長蛇行などで変形した上小脳動脈が触れるようになると、三叉神経痛を引き起こす。
三叉神経痛は虫歯と間違われることが少なくなく、必要のない抜歯が行われるような例もある。
また、群発性頭痛や顎関節痛などとの鑑別診断にも注意を要するといわれている。

参考書籍:日経DIクイズ

抗てんかん薬が痛みに効く?

抗けいれん薬は、安静時に発作的に繰り返されるような痛みで、「電気が走るような痛み」「鋭い痛み」「刺すような痛み」などが「突然くる」と表現される神経障害性疼痛にしばしば有効です。

特定の体位や体動によって誘発される痛みに対しては、同じような性質の痛みであっても効果は低いようです。

抗けいれん薬には数種類あり、作用機序が異なるものもあります。

鎮痛効果と副作用を評価して、作用機序の異なる抗けいれん薬に変更すること、あるいは作用機序の異なる抗けいれん薬の複数併用により除痛率が向上することもあります。

痛覚神経を損傷すると、痛覚線維末梢の自由終末にある痛覚受容器(侵害受容器)を介さずに、損傷部位で自発的に発火し(異所性興奮)、発作痛を生じることがあります。

抗けいれん薬は、Na+チャネル遮断、Ca2+チャネル遮断、Cl-チャネル開口促進、γ-アミノ酪酸(GABA)系の活性化、グルタミン酸などの興奮性アミノ酸の放出抑制などにより、痛覚神経の異所性興奮の発生および伝達を抑制します。

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