更新日:2017年1月11日.全記事数:3,169件.

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ケミカルピーリングでニキビは治る?


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ニキビとケミカルピーリング

面皰の治療には、欧米ではレチノイド外用薬が頻用されてきたが、本邦では刺激性、催奇形性の問題から、最近まで承認が得られず、ざ瘡治療の重要なツールを持ち得なかった。

そのため、ざ瘡患者の医療機関の受診率は11.4%と極めて低く、医療機関での治療の患者満足度も60%程度と低かった。

その状況下で、面皰治療法として導入されたのが、ケミカルピーリング(CP)である。

CPは美容医療であるいはエステの世界で、しみ、しわに対する効果を期待され行われてきた施術であるが、皮膚表面の角層を薄く剥がす作用があるため、毛包漏斗部の角化を改善する効果も有し、面皰治療効果が期待された。

本邦でもいくつかの臨床試験からその有効性が確認され、日本皮膚科学会編ケミカルピーリングガイドラインにおいても、ざ瘡に高い適応があることが記載されている。

しかし一方では、これまで美容目的でケミカルピーリングを行ってきた、皮膚科診療経験に乏しい医師のざ瘡治療への参入のきっかけともなり、ざ瘡治療の混乱が生じる可能性も生じてきた。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングの方法:通常は角層までの剥離作用を有する30%グリコール酸を用いて、2週間おきに5回または6回のケミカルピーリングを行います。
角栓を除去する作用があり、非炎症性の皮疹すなわち面皰に有効です。

トリクロル酢酸(TCA)

フェノールによるCPの代用として使用されアメリカで広まりました。

30~60%の濃度で使用されますが、TCA塗布後皮膚は白くなり、壊死・変性を起こし、創傷治癒過程を通じて、結合組織の再構築を促すと考えられています。

30%程度でも色素沈着を起こすことおよび臨床的に一時しわが浅くなっても、再び深くなる可能性もあり、しわの治療など顔全体に使用するには問題があります。

したがって、瘢痕・腫瘤などの限られた部位に使用されています。

グリコール酸

皮膚角層のみの剥離を目的とするCP、すなわちsuperficial peeling の代表的な薬剤です。

グリコール酸は使用するにあたってはpHが2.75以下であることが必要で、アメリカで市販されているものはpH2.5以下となっています。

グリコール酸によるCPは紅斑を起こし始めるときを終わりにするため、これを見逃すと副作用発現の恐れがあります。

サリチル酸

エタノールに溶解したCPは3分間の塗布でも半数に激痛、発赤、塗布後の楽屑、色素沈着などが生じると報告されています。

ただし、顔以外ではこれらの副作用の発現は少ないです。

一方、水溶性基剤のマクロゴール基剤ではサリチル酸CPは安全で効果的であると報告されています。

いずれも至適濃度は30%とされており、低濃度では効果は一般的と考えられています。

尋常性ざ瘡治療ガイドライン

ざ瘡(炎症性皮疹)にケミカルピーリングは有効か?
推奨度C1ないしC2
ざ瘡(炎症性皮疹)に対して、標準治療が無効あるいは実施できない場合にグリコール酸あるいはサリチル酸マクロゴールによるケミカルピーリングを選択肢の一つとして推奨する。但し、保険適応外であることに配慮する必要がある。

ざ瘡(瘢痕)にケミカルピーリングは有効か?
推奨度 C2
ざ瘡(瘢痕)に対して、トリクロロ酢酸や高濃度グリコール酸を用いたケミカルピーリングを行ってもよいが、推奨はしない。また、施術にあたっては保険適応外であることに配慮する必要がある。

ケミカルピーリングは危険?

皮膚科領域では1882年にサリチル酸やフェノールなどを用いた処方によりCPを行った報告があります。

従来CPはアメリカで行われている真皮網状層以下の組織を含めた皮膚に対して損傷させることにより「しわ」や「しみ」を除く方法ですが、日本人には色素沈着などの副作用が大きく普及しませんでした。

しかし、フルーツ酸といわれるα-hydroxyacidによる表皮および真皮乳頭層までの損傷によるCPは日本人でも副作用がほとんどなく、安全に使用できる方法であることからざ瘡・しわ・しみおよび角化異常症などの治療やこれまで不可能とされてきた皮膚の若返り「rejuvenation」を目的として美容外科領域で種々の薬剤によるCPが急速に普及しました。

この「rejuvenation」は皮膚角層剥離(毛嚢角層まで)のみで得られることがわかり、この数年ブームとなっています。

そのため、十分なインフォームドコンセントがなく行われ、問題となる場合もあります。

角栓はとったほうがいい?

鼻の角栓をとる毛穴パックがあります。

けっこうゴッソリ抜けて気持ちがいいので、病み付きになります。

角栓がつまると黒ずんできたり、ニキビの原因になるので取ったほうがいといわれます。

自分が長年使った経験から言うと、使ったからといってニキビが出来にくくはなりませんでした。

逆に肌にダメージを与えていたような気がします。

鼻くそを取ったほうがいいのか、取らないほうがいいのか、という程度の話だと思います。

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