更新日:2015年11月6日.全記事数:3,169件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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精神科の服薬指導はカウンセリングか?


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精神科の服薬指導

精神科の服薬指導をカウンセリングとして捉えるか否かは議論されており、現在も一定の見解に至っていません。

この原因の1つとして個々の薬剤師によってカウンセリングの定義が異なり、曖昧であると考えられます。

しかしこの定義に関しては臨床心理士の世界でも同様にあり、「カウンセラーとクライエントの間の非指示的な言語交流による、クライエントの自己洞察力と自己受容の発展への援助」「情緒的、感情的交流の確立、自己理解の啓発、行為との忠告」などと異なっており、また疾患によってはカウンセリングとサイコセラピーと使い分ける場合もあります。

つまり統一したカウンセリングの定義がなされていないにもかかわらず精神科の服薬指導をカウンセリングか否かを議論することは困難ではないかと考えます。

また服薬指導の目的のひとつとして薬の情報を的確に患者に伝えることがありますが、この業務を実行するにあたりカウンセリングという手法は必ずしも必要ではなく、人とコミュニケーションをはかる時に配慮している技術や技能を得ることが必要だと考えます。

つまり精神科の服薬指導を特別な業務と考える必要はありません。

コーチングとカウンセリング

スポーツの世界では「コーチ」について教えてもらうというのはありふれたことですが、スタッフにコーチするというのはわかりますが、患者にコーチするというのはなんだか違和感があります。

服薬指導という言葉は「指導」というのが偉そうだからと、服薬ケアとか服薬カウンセリング、服薬支援、服薬サポート等色々代わる言葉がありますが、言い回しが違うだけで中身は同じ?

つまり患者さんから色々引き出していこう、一方的にしゃべるな、という「聞く姿勢」が大事だということでしょう。
カウンセリングとコーチングの違いはウィキペディアに書いてあります。

カウンセリングとコーチングの間に手法の違いはそれほど大きくはない。しかし、カウンセリングは癒しまたは治療が目的であり、クライアントの目標達成を手助けするコーチングとは性質が異なる。
精神面の治療が必要と判断した場合、コーチングを引き受けないコーチやコーチング会社がある。
コーチングは安定した精神状態をプラスマイナスゼロと考えた場合、プラスの状態の時に機能する。 例えば、大きなストレスを抱え続けていたり、家族を失ったりするなどの大きなダメージがあり、感情のコントロールが困難な状態(マイナスの状態)の時にはコーチングは適さない。 精神面の治療が必要な場合にコーチングを引き受ける事は、むしろ無責任な行為に当たる場合もある。

前向きなエネルギーを持った人にコーチングは適している。
しかし患者というのは前向きなエネルギーを持った人というのは少ない。

患者に行動を起こさせるためにはどうすればよいのか。
正しい答えをアドバイスすることはできるけど、患者自身がやりたいと思わなければ行動を起こさない。

ティーチングとコーチング

患者さんに情報提供し、行動を指示するのは「ティーチング」(教えること)。
一方、コーチングは、医療者が患者さんと対話を重ねることで、患者さん自身が自分の服薬行動や生活習慣を意識化し、どこに問題があるのか、解決のためにどんな方法があるかを患者さん自身が考えるように促します。

つまり、患者さんの自律(自分が決めた方法、規範のもとで行動すること)、そして最終的には自立(周囲の助けによらず自らの手でありたい状態を実現していること)を目指すのがコーチングなのです。

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