更新日:2016年10月19日.全記事数:3,169件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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どのくらい水を飲むと水中毒になる?


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水中毒

水中毒とは過剰の水分摂取により生じる低ナトリウム血症を起こす中毒症状です。
統合失調症の患者では水中毒の症状が出ることが多いです。
抗精神病薬の副作用に口渇とバソプレッシン分泌促進があるためらしいです。

1日29リットル

腎臓での処理を超えるほどの多飲は電解質異常を起こし、希釈性の低ナトリウム血症になります。
健常者では水の最大処理能力は、理論上ですが、1日約29Lといわれます。
しかし、統合失調症の患者さんは、それ以下の量でも水中毒になります。

水飲み大会で水中毒

2007年1月12日に、米カリフォルニア州サクラメントのラジオ局が主催した「水飲み大会」で、約2ガロン(7.6リットル)の水を飲み干して2位に入賞した女性(28)が、帰宅後に急死しました。
検視の結果、死因は水中毒と判明しました。

水中毒の予防

精神科領域のほとんどの疾患で、大量の水分を摂取する多飲症が見られ、低ナトリウム血症を起こし、多尿や嘔吐、精神症状の悪化、せん妄、けいれん、昏睡などの臨床症状を呈する水中毒に陥ることも少なくないようです。

また、悪性症候群や横紋筋融解症に移行する場合もあるようです。

水中毒の機序は、多飲や抗利尿ホルモンなどの関与や向精神薬の影響も考えられていますが、未だ様々な議論がされています。

多飲の予防は、体重の日内変動のモニター、水分制限、また服用薬のチェックなどが大切となります。

多飲行動の抑制には、根拠は薄いと考えられていますが、水分摂取を惹起するアンギオテンシンⅡの産生抑制に起因すると考えられているACE阻害薬やβ遮断薬が指摘され、またオピオイド拮抗薬も試みられているようです。

さらに、クロザピンも注目されています。

また、大量飲水から水中毒の予防には、塩化ナトリウムの経口的投与、抗利尿ホルモンの作用を阻害する炭酸リチウムとフェニトインの併用などが用いられます。

水中毒の治療には、血清Na値によって、1日の水分制限、塩化ナトリウムの経口投与、高張食塩水の輸液などが行われています。

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