2015年10月22日(木)更新.3,233記事.4,963,441文字.

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ステロイドで骨がもろくなる?

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ステロイドと骨

ステロイド剤には、骨を作る細胞(骨芽細胞)の活性を低下させるとともに、破骨細胞の活性を亢進する作用があります。

その度合いはステロイド剤の用量に依存することが判明しています。

ステロイド剤の服用によって骨密度が減少する病態は、ステロイド骨粗鬆症と呼ばれています。

ステロイド骨粗鬆症とは?

副腎皮質ホルモンであるグルココルチコイドは、抗炎症・免疫抑制作用などを有するため、関節性リウマチ・気管支喘息など、多くの疾患に長期にわたって使用されます。

しかし、長期間の服用で副作用を引き起こすことが知られており、骨がもろくなるのもその1つで、ステロイド性骨粗鬆症といわれます。

発症機序として、①グルココルチコイドが直接骨芽細胞の機能を抑制する(骨形成抑制)、②グルココルチコイドが腸管に直接作用して、腸管からのカルシウム吸収を抑制し、尿中へのカルシウム排泄を促進する(二次性副甲状腺機能亢進症)、③性ホルモンの分泌が低下する、が挙げられます。

骨量減少は皮質骨よりも海綿骨の多い脊椎などに起こりやすく、脊椎圧迫骨折や大腿骨頸部骨折につながり、患者のQOLを低下させます。

骨折には骨量減少のほかに、高齢者、骨折既往歴のある人、副腎皮質ホルモン剤を3ヶ月以上使用する症例や量の増加などが関与していて、これらのハイリスク患者では積極的な予防と治療が必要となります。

ステロイドと骨密度

骨密度は、ステロイドの服用後、始めの数カ月間は8~12%、その後は2~4%の割合で減少する。
また、1日2.5mg以上服用しているRA患者では、治療開始後3~6ヵ月で骨折リスクが最大に達することが明らかになっている。

ステロイド骨粗鬆症では骨密度が高くても骨折する?

ステロイドの副作用で骨粗鬆症があります。

ステロイドの使用は、骨折のリスクを2~4倍に高めるとされています。

問題なのは、通常の骨粗鬆症に比べて高い骨密度でも骨折が起こることです。

骨量減少にとどまらず、ステロイドの骨質に及ぼす影響についても懸念が深まっています。

ステロイド性骨粗鬆症に関する最近の臨床知見

・プレドニゾロン換算で2.5mg/日未満の少量ステロイドでも脊椎椎体骨折のリスクが増加する(1.55倍)

・投与中止後骨折リスクは低下していくが、中止2年では非投与例と同じレベルまでは低下しない

・プレドニゾロン換算で2.5mg/日以上使用例では、投与開始後3~6ヶ月で骨折リスクが最大に達する

・プレドニゾロン換算で20mg/日を超えると骨折リスクは急激に増大する

・高い骨密度でも骨折を起こしやすく、骨折を回避するための安全なプレドニゾロン1日投与量を算定すると、71μg/日であったとの報告があり、安全な治療用量はないと考えられる

・吸入ステロイドでも、①65歳以上、②閉経後女性、③高用量の吸入ステロイドを使用中、④性腺機能低下症の合併、のいずれかの条件を満たす場合は骨粗鬆症の管理と指導が必要である

参考書籍:調剤と情報2011.12

ビスホスホネートの予防投与

ステロイド性骨粗鬆症の場合、経口ステロイド薬を3ヶ月以上使用中または使用予定で、脆弱性骨折あり、骨密度YAM80%未満、プレドニゾロン換算5mg/日以上のいずれかの場合は治療を開始する必要がある。

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