更新日:2016年11月21日.全記事数:3,104件.

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肝排泄型薬物と腎排泄型薬物の違いは?


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肝排泄型と腎排泄型

薬は尿中未変化体排泄率によって肝排泄型薬物と腎排泄型薬物にわけられる。

尿中未変化体排泄率が1(100%)に近い場合を腎排泄型、0(0%)に近い場合を肝排泄型、中間の0.5(50%)に近い場合は肝・腎排泄型という。

尿中未変化体排泄率は、吸収されて全身循環に入った薬に対する割合、なので、経口剤の場合は、吸収率を考慮して肝排泄型か腎排泄型かを判断する。

肝臓で代謝されて、代謝物が腎臓を通って尿中に排泄された場合は、肝臓で代謝されて薬効を失ったので、肝排泄型であると考える。

代謝物に活性がある場合は、未変化体と活性体の両方を合わせて、肝排泄型か腎排泄型かを判断する。

肝排泄型薬物は肝機能低下時に投与すると肝臓に負荷を与える可能性はあるが、血中濃度が必ずしも上昇するとは限らない。

一方、腎排泄型薬物は腎機能低下時に投与すると血中濃度が上昇し、薬理作用が過剰に発現したり、薬理作用に基づく副作用があらわれる可能性が考えられる。

肝疾患患者に肝排泄型薬物投与時減量すべきか?

腎臓病患者に腎排泄型薬物を投与するとき、減量します。

減量しなければ、確実に血中濃度が上がります。

しかし、肝疾患時に肝排泄型薬物を投与しても直接血中濃度の上昇につながるかどうかはわからない。

なぜなら、肝臓は代償性が大きな臓器で、肝臓のダメージが直接薬の排泄に影響しない場合もあるからです。

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コメント

  1. 尿路感染症には腎排泄型
    腎排泄型薬剤と肝排泄型薬剤
    抗菌薬は主に腎臓と肝臓から排泄され、腎排泄型、肝排泄型、中間排泄型に分類される。
    水溶性抗菌薬はそのまま腎臓から尿中へ排泄される。
    糸球体濾過だけでなく尿細管からも分泌されるため、半減期が短い薬剤が多い。
    脂溶性抗菌薬は肝臓のチトクロームP450(CYP)で代謝され、水溶性になって胆汁から糞便中へ排泄される。
    排泄経路にあたる臓器の抗菌薬濃度は高くなる。
    尿路感染症には腎排泄型薬剤を、胆道感染症には肝排泄型薬剤を選択する。
    βラクタム系、アミノ配糖体系、
    フルオロキノロン系は腎排泄型で、アンピシリン(ビクシリン)は尿中に約90%が排泄される。
    セフェムの一部、テトラサイクリン系、マクロライド系は肝排泄型で、クリンダマイシンは胆汁中へ70〜90%が排泄される。
    フルオロキノロン系はもともと脂溶性であるが、中枢性の副作用を抑えるために水溶性の基が導入された。
    このため腎排泄が多いが、スパルフロキサシン(スパラ)、モキシフロキサシン塩酸塩(アベロックス)は胆汁排泄型である。
    抗菌薬の排泄経路
    水溶性
    分子量小:βラクタム系、アミノ配糖体系、オキサゾリジノン系、サルファ剤
    分子量大:ポリミキシン系、グリコペプチド系
    脂溶性
    分子量小:フルオロキノロン系、クロラムフェニコール、リンコマイシン系、テトラサイクリン系、リファンピシン
    分子量大:マクロライド系
    腎排泄型:アミノ配糖体系、グリコペプチド系、カルバペネム系、ペネム系、ホスホマイシン、ST合剤
    中間排泄型:ペニシリン系、セフェム系の一部、フルオロキノロン系、ニューマクロライド
    肝排泄型:セフェム系の一部、テトラサイクリン系、マクロライド系、クリンダマイシン、リファンピシン、クロラムフェニコール
    参考書籍:調剤と情報2011.11

    薬剤師:2012/7/29

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職業:管理薬剤師
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