更新日:2017年1月4日.全記事数:3,117件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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インフルエンザワクチンは効かない?


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インフルエンザの予防接種の効果は?

インフルエンザの予防接種を受けても、インフルエンザにかかることはあります。
今年打つ予防接種のワクチンは、去年流行したインフルエンザウイルスの中から今年流行しそうなウイルス株を選んで作られます。

インフルエンザウイルスの進化のスピードは桁外れです。
インフルエンザウイルスの突然変異のスピードは人間の1000倍。1個のウイルスは1日で100万個にまで増殖します。常に進化し続けているのです。
そのため、1年前のウイルスでワクチンを作っても、効果があるかどうか疑問視する声もあります。

ワクチン株と流行株が一致している場合には、65歳以下の健常成人での発症予防効果は70~90%、施設入所の高齢者の入院や肺炎を防止する効果は50~60%、死亡の予防効果は80%となっています。
しかし、ワクチン株と流行株が一致することはありません。

1歳以上~6歳未満の幼児の場合、ワクチンを接種すると約20~30%の発病を阻止する効果があるという研究結果があります。低い有効率ですね。
過度な期待は禁物です。

インフルエンザワクチンはどのくらい効果続く?

ワクチンによる有効な免疫の持続は、3~4か月程度。
接種1~2週後から抗体が上昇しはじめて、2回接種1ヶ月後にピークになり、3~4ヶ月後に低下しはじめます。
接種5ヶ月くらいまで効果があります。

有効抗体水準に達するのは接種後3カ月で78.8%ですが、5か月では50.8%に減少するといわれている。

翌年までの持続は望めない。
毎年の継続接種が必要。

流行期である初冬から春先に備えて、毎年12月上旬までには接種することが勧められます。
10~11月に接種してしまうと、3~4月に流行があるときには効果が無くなっているかも。

インフルエンザワクチンの集団接種が中止されたのはなぜ?

1962年から1994年まで、日本の小学校ではインフルエンザワクチン接種が義務づけられていました。今は任意で医療機関で接種します。
インフルエンザの予防接種は効果が無いから集団接種が中止になった、と言う人がいます。

ある意味正しく、ある意味正しくありません。
インフルエンザの予防接種に、社会的流行を防ぐ効果は無いと指摘した前橋レポートが一つの原因にあります。しかし集団に対する効果は無いけど、個人に対する効果を否定したものではありません。

卵アレルギーの患者さんには接種できないという点も一つの理由です。

全ての小学生に接種すれば、アレルギーや副反応の問題は必ず出てきます。

一番大きいのは費用対効果の問題です。
全ての小学生に国が費用を負担して受けさせるほどの効果はありません。個人個人が自己責任で費用を負担して接種すべきという考えです。

インフルエンザの集団接種は無意味だった?

 かつて小学校などで行っていたインフルエンザワクチンの集団接種が、高齢者の死亡を半分以下に抑える効果があったとする分析を、けいゆう病院(横浜市)小児科の菅谷憲夫医師らがまとめた。米科学誌プロスワンに掲載された。
 菅谷医師らは日米両国の1978~2006年の人口統計を基に、インフルエンザによるとみられる死者の数を分析。日本の65歳以上の死者は、小学校などでの集団接種が行われていた94年まで10万人あたり6・8人だったが、95年以降は同14・5人に倍増した。
 集団接種がない米国では、高齢者のワクチン接種率が大幅に増えたにもかかわらず、両期間とも同16~18人でほとんど変化がなかった。
 集団接種による社会全体への感染予防効果が高齢者の感染を抑えたとみられる。結果として、集団接種が65歳以上の死亡率を減少させ、年間約1000人の死亡を抑えていたと、菅谷医師らは推定している。
(2011年12月26日 読売新聞)

インフルエンザによるとみられる死者の数、ってのが曖昧な気がする。
95年以降、検査キットの精度が高まっただけのような気も。

集団接種を再開すべき、と言っても無理でしょう。
高齢者のために打ちましょう、と言われても。

ワクチンを接種すれば感染しない?

ワクチンを接種しても免疫が獲得できないことはあります。

これをPVF(1次性ワクチン効果不全)といいます。
さらにSVF(2次性ワクチン効果不全)という、ワクチン接種で免疫を獲得したにもかかわらず、その後免疫が減衰することもあります。

ワクチンも万能ではありません。

インフルエンザの死亡率は?

インフルエンザに罹って入院して亡くなった人がいたとします。
この人の死因は何でしょう?
「肺炎」とか「呼吸不全」という病名になるでしょう。
死因で「インフルエンザ」というのは稀です。
そのためインフルエンザによる死亡率を正確に知るのは難しいです。

インフルエンザの予防接種は2回する?

インフルエンザワクチンの添付文書をみると、

「0.5mLを皮下に、1回又はおよそ1~4週間の間隔をおいて2回注射する。ただし、6歳から13歳未満のものには0.3mL、1歳から6歳未満のものには0.2mL、1歳未満のものには0.1mLずつ2回注射する。」

13歳以上なら1~2回、13歳未満は2回接種ですね。
近くの医療機関で、13歳未満でも1回の接種でいい、と言っているという話を聞きました。
1回よりも2回がいいというのは、ブースター効果のため。

ブースター効果で抗体価がどのくらい上昇するのかは、よくわかりません。
個人的には、インフルエンザのワクチンの効果なんて怪しげだと思っています。
インフルエンザに罹って会社を休むことになったときに、「ワクチンも打って無かったのか」と言われないように打つだけです。
打ったという事実が欲しいだけで、効果は期待してません。

なので、1回接種で十分です。

インフルエンザの予防接種はいくら?

 厚生労働省は14日、来月から始まる新型インフルエンザを含む3種混合ワクチン接種の費用について、1回目3600円、2回目2550円を目安とする方針を明らかにした。

 実際の費用は、これを参考に市町村が個別に決める。

 昨季は、新型インフルワクチンの接種費用を国が一律に定め、接種を推奨。今季は新型と季節性2種の混合ワクチンに変更され、接種事業の実施主体も市町村に移行されたため、自治体側から「目安を示してほしい」との声が上がっていた。

 金額の目安は昨季の新型ワクチンと同額だが、問診後に医師の判断で接種できなかった場合、昨季は無料だった費用が、今季は1790円かかるとしている。インフルワクチン接種1回目は3600円目安 科学 YOMIURI ONLINE(読売新聞)

近隣の医療機関では、とりあえず市町村が費用を設定しないといくらで受けられるのかわからない、ということで、まだ予約はしていないそうな。
市町村によって金額は変わってくるのでしょうか。
市町村というのは、接種される側の住所のある市町村?医療機関の市町村?
隣町の医療機関で接種したほうが安い、とかなるのでしょうか。

でも、厚生労働省の目安に従う市町村が多いかな。
自分が毎年受けていたところは、2000円で接種できていたので、値上がりとなります。

子供だと2回接種で6150円、大きいね。

インフルワクチンのB型が2種類に

インフルエンザワクチンの株が今までの3種類から4種類に増えるという話。

 4種類のウイルス型に対応したインフルエンザワクチンの導入が決まった。インフルエンザワクチンはこれまで、A型2種類とB型1種類を混ぜた3価ワクチンを製造していたが、今季からは新たにB型1種類を加えた4価ワクチンとなる。近年の流行状況や海外の動向などを踏まえた形だ。6月1日に開かれた厚生労働省の専門家会議では、4価ワクチンについての説明が行われた。【健百】4種類のウイルスに対応、インフルワクチン導入 あなたの健康百科

世界的には昨年から4種類。
3種類から4種類に増えた分、予防接種の料金が高くなる、かも、という話です。

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