更新日:2017年1月22日.全記事数:3,117件.

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ループ利尿薬はチアジド系利尿薬より強い?


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ループ利尿薬とチアジド系利尿薬の違いは?

チアジド系よりもループ利尿薬のほうが強い、というのは利尿作用の話。
降圧作用はチアジド系のほうが強い。

ループ系利尿薬は「体液を減らす薬」で、主に浮腫や心不全の治療に用いられます。
速効性で利尿作用が強いことが特徴で、急性効果として頻尿が起こります。

トイレの頻度が増えるといった「利尿薬」=「頻尿」のイメージがあてはまるのは、このループ系です。
一方、チアジド系利尿薬は、「身体から食塩を出す薬」で、主に高血圧の治療に使用され、持続性で利尿作用が弱いのが特徴です。

チアジド系利尿薬は利尿作用がメインのループ系に比べて、降圧作用が強い、作用時間が長い、副作用が出にくい、などのメリットがある。
うっ血性心不全の急性期のように著明な体液貯留が存在する場合には、ループ利尿薬が第一選択となる。

利尿効果が強力なため、脱水や低カリウム血症に注意を要する。

腎機能低下例でも有効である。

サイアザイド系利尿薬は、主に降圧効果を期待して使用される。
低カリウム血症の副作用に注意しながら、少量投与する。

心不全でも慢性期で、腎機能正常例では体液/ナトリウムバランスを負に維持するうえで有用である。
サイアザイド系利尿薬は、安価で有効性の高い降圧薬として世界中で広く使われており、米国やヨーロッパでは高血圧治療の第一選択薬とされているが、わが国では併用薬として使用されることが多い。

チアジド系利尿薬の特徴は?

ベンゾチアジアジン環を有するチアジド系利尿薬とスルホンアミド基とベンゼン環をもつ非チアジド系利尿薬があります。
標的は腎臓の遠位曲尿細管にあるNa+-cl-共輸送体です。
Na+(ナトリウムイオン)とcl-(塩素イオン)の再吸収を抑制し、血液中の過剰なナトリウムや水分を尿として排池させ、血圧を低下させ
ます。
一方、Na+排泄とともにK+排泄を促進するため、低ナトリウム血症や低カリウム血症が現れることがありますので定期的な電解質検査が必要です。
また、チアジド系利尿薬は血中尿酸値や血糖値を上昇させることがあり、痛風や糖尿病の症状を悪化させるおそれがありますので慎重な投与が必要です。

ループ利尿薬の特徴は?

フロセミドとトリパミドは、腎ネフロンのヘンレのループ上行脚の太い部分にあるNa+-K+-2Cl-共輸送体の作用を阻害し、Na+とcl-の再吸収を抑制し、循環血液量を減らして利尿作用を現します。
ヘンレのループに作用することから「ループ利尿薬」と呼ばれ、チアジド系利尿薬に比して利尿作用は強いです。

参考書籍:薬効力 ―72の分子標的と薬の作用―

利尿薬が血圧を下げる?

腎臓の尿細管において、ナトリウムと水の再吸収を抑制して、循環血流量を減らし降圧する。
ただし初期には循環血流量は減少するが、慢性期には回復し末梢血管抵抗の低下によって降圧すると考えられている。
利尿薬には、サイアザイド系利尿薬、サイアザイド類似薬(サイアザイド系利尿薬と構造が異なるが類似した作用を有する)、ループ利尿薬、カリウム保持性利尿薬などが含まれる。

一般的に高血圧治療で「利尿薬」とされるのは、サイアザイド系利尿薬である。
歴史ある薬剤で、エビデンスも豊富であり薬価も安い。
ただし利尿薬のみで降圧使用とすると用量が多くなり、代謝や電解質異常の副作用の頻度が上昇する。

利尿薬は、少量で併用薬として用いると最も効果が発揮される。
降圧配合剤中の利尿薬の用量は、降圧効果が最も得られ、かつ副作用の少ない用量に設定された。
ループ利尿薬には、強力な利尿効果があるが、降圧効果はサイアザイド系利尿薬より弱い。

腎機能正常の際は、尿細管から速やかに分泌されるためその作用は長くないが、腎機能が低下した際は作用時問が延長する。

参考書籍:調剤と情報2013.9

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