2018年9月18日更新.3,327記事.5,528,363文字.

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抗ヒスタミン薬と抗アレルギー薬の違いは?

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抗アレルギー薬

広義の抗アレルギー薬はアレルギー疾患の治療薬を全て含むが、狭義ではアレルギー疾患の長期管理に使用される薬剤を指し、ステロイドなどは含めない。
抗アレルギー薬はⅠ型アレルギー反応に関与する化学伝達物質(ケミカルメディエーター)の遊離、並びに作用を調節する全ての薬剤、及びTH2サイトカイン阻害薬の総称である。
アレルギー疾患の病態の理解が深まり、各々のメディエーターの役割が明らかになるとともにそれらの産生阻害薬や受容体拮抗薬が多数開発された。

抗ヒスタミン薬

ヒスタミンのほとんどはマスト細胞(肥満細胞)と好塩基球に存在するが、胃粘膜のエンテロクロマフィン様細胞、ニューロンなどにも存在する。
マスト細胞と好塩基球ではアレルゲン、その他の刺激によりヒスタミンが遊離される。
ヒスタミン受容体にはH1、H2、H3、H4の4種類が知られている。
抗ヒスタミン薬には、H1、H2受容体にそれぞれ拮抗するH1受容体拮抗薬とH2受容体拮抗薬の2種類があり、通常抗ヒスタミン薬といった場合は前者のみを指す。

抗ヒスタミン薬は、ヒスタミンの作用を抑制する薬品である。特にヒスタミンH1受容体拮抗薬を指す。
抗ヒ剤と略称することもある。
鼻水といったアレルギー症状や、酔い止めの成分として知られ、花粉症の薬や総合感冒薬にも含まれる。

抗ヒスタミン薬の薬理作用

①H1受容体拮抗作用
抗ヒスタミン薬は標的細胞のH1受容体にヒスタミンが結合するのを阻止し、ヒスタミンの作用を抑制する。

②インバース・アゴニスト(逆作動薬)としての作用
近年、ヒスタミン受容体はヒスタミン非存在下でも活性化していることが明らかになった。
抗ヒスタミン薬はこの活性化を抑制する。

③抗アレルギー作用
第二世代抗ヒスタミン薬はマスト細胞からのヒスタミン、CysLTsなどのメディエーター遊離抑制作用、リンパ球、その他の細胞からのサイトカイン、ケモカイン産生抑制作用など、様々な抗アレルギー作用を示す。
従来の第一世代抗ヒスタミン薬には、H1受容体拮抗作用のほかにセロトニン、ブラジキニンなどに対する拮抗作用をもつものもある。
その他、中枢神経作用、抗嘔吐作用、局所麻酔作用、筋固縮減少作用、抗コリン作用などがある。

第1世代と第2世代の抗ヒスタミン薬

抗ヒスタミン薬はその特徴から第1世代と第2世代に分類されている。

第1世代の抗ヒスタミン薬は作用発現が早く、すばやい効果を期待する場合は有効であるが、中枢神経への移行がよいので、眠気などの副作用が出やすい。
第2世代の抗ヒスタミン薬はヒスタミン受容体に対する選択性が高く、中枢移行性が低いため、中枢神経系の副作用が出にくい。

そのうえ、種々の抗アレルギー作用を併せ持つものが多く、わが国では「アレルギー性炎症に関わる反応を抑制する薬」を意味する「抗アレルギー薬」と称される薬剤の範疇に入っている。

抗ヒスタミン薬の代表的副作用である中枢神経に対する鎮静作用(眠気)が少ないこと、非特異的作用が少ないこと、メディエーター遊離抑制作用をもつこと、炎症細胞に対する抑制作用を有し、かつ抗ヒスタミン作用以外に他のメディエーターに対する拮抗作用を有することを目標に開発され、次々と臨床の場に提供されてきました。

わが国では、これらの薬は、その「抗アレルギー作用」により、「抗アレルギー薬」の中に分類され使用されている。

従来の古典的(第一世代)ヒスタミンH1拮抗薬には、中枢神経抑制作用(眠気など)や抗コリン作用(口渇、排尿障害、緑内障、粘稠痰など)、不整脈、胃腸障害などの副作用が認められるが、第二世代のH1拮抗薬にはこれらの副作用が少なく、持続性に優れ、また、メディエーター遊離抑制作用を併せもつ薬剤も認められている。

抗ヒスタミン薬の中枢移行性

抗ヒスタミン薬の中枢への移行性の違いは、分子量の大きさ、脂溶性の性質に加え、最近の研究では血液脳関門における輸送系の一つであるP糖蛋白の関与等も指摘されています。

第一世代:脂溶性が高く分子量が小さいため容易に血液脳関門を通過する。

第二世代:中枢抑制作用を軽減することを目的に開発されており、一部を除き血液脳関門の透過性が低い。ただし同じ第二世代抗ヒスタミン薬でも血液脳関門の透過性に差があることから、中枢抑制作用は異なっている。

抗ヒスタミン薬の作用機序

マスト細胞上のヒスタミンH1受容体にて拮抗することで、ヒスタミンによって惹起されるアレルギー症状を軽減させる。

ヒスタミンのほとんどはマスト細胞(肥満細胞)と好塩基球に存在するが、胃粘膜のエンテロクロマフィン様細胞、ニューロンなどにも存在する。

マスト細胞と好塩基球ではアレルゲン、その他の刺激によりヒスタミンが遊離される。

ヒスタミン受容体

ヒスタミン受容体にはH1、H2、H3、H4の4種類が知られている。

H4受容体はかゆみに関係があるとの報告がある。

H3、H4受容体の拮抗薬は、現時点では臨床には用いられていない。

抗ヒスタミン薬には、H1、H2受容体にそれぞれ拮抗するH1受容体拮抗薬とH2受容体拮抗薬の2種類があり、通常抗ヒスタミン薬といった場合は前者のみを指す。

食物アレルギーに第一世代抗ヒスタミン薬はダメ?

抗ヒスタミン薬は、食物アレルギーの皮膚の掻痒感や蕁麻疹などの皮膚症状と眼や鼻の粘膜症状に対して使用される。

食物アレルギーの即時型症状出現時は症状が刻一刻と変化し、特に重篤な症状へ移行する場合は意識レベルの確認が重要となる。

そのため鎮静作用の強い抗ヒスタミン薬を使用すると、薬剤による眠気なのかアレルギー症状による意識障害なのかの判断に迷うことがあるため、第1世代の抗ヒスタミン薬の使用は推奨されない。

第3世代の抗ヒスタミン薬は、脳内移行性が少ないため眠気が少なく、また内服後の血中濃度到達時間も短いため症状改善の発現時間も速い。

薬剤により適応年齢が違うものがあり注意が必要であるが、内服が可能な場合の抗ヒスタミン薬は鎮静作用の少ない第3世代抗ヒスタミン薬の使用が推奨される。

剤形に関しては、年長児では錠剤・口腔内溶解錠が選択されるが、錠剤が飲めない乳幼児では粉薬・シロップが使用される。
乳幼児では、症状出現時には薬を飲ませにくくなることも経験され、味を含めた飲みやすさの確認が重要である。
内服が難しい状況では注射薬が選択されるが、静注可能な抗ヒスタミン薬は第1世代しか市販されておらず第3世代以降の注射薬の開発が期待される。

抗ヒスタミン薬 鎮静による分類

非鎮静性
フェキソフェナジン塩酸塩(120mg)
エピナスチン塩酸塩(20mg)
エバスチン(10mg)
ロラタジン(10mg)
セチリジン塩酸塩(10mg)
ベボタスチンベシル酸塩(10mg)
レボセチリジン塩酸塩(5mg)

軽度鎮静性
アゼラスチン塩酸塩(1mg)
メキタジン(3mg)
セチリジン塩酸塩(20mg)

鎮静性
オキサトミド(30mg)
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(2mg)
ジフェンヒドラミン塩酸塩(2mg)
ヒドロキシジン塩酸塩(30mg)
ケトチフェンフマル酸塩(1mg)
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(5mg/i.v.)

参考書籍:調剤と情報2013.11

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