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熱性けいれんからてんかんに移行する?
公開. 投稿者:風邪/インフルエンザ.この記事は約2分19秒で読めます.
1,891 ビュー. カテゴリ:熱性けいれんとてんかん
難治性てんかん原因を解明…東大准教授らのチーム- 毎日jp(毎日新聞)
難治性てんかん患者の多くを占める「側頭葉てんかん」の原因を、池谷裕二・東京大准教授(薬理学)らのチームが突き止めた。乳幼児期の風邪やインフルエンザの発熱で起こるけいれん(熱性けいれん)によって、脳内の神経回路の発達が妨げられていた。てんかん予防法につながる成果といい、15日付の米科学誌ネイチャーメディシン電子版に発表した。
難治性てんかんでは、学習や記憶をつかさどる脳の一部「海馬」の神経細胞が異常を起こしていることが知られているが、原因は謎だった。
チームは、患者の多くが乳幼児期に、熱性けいれんを経験していることに注目。マウスの神経細胞を可視化した上でけいれんを起こさせ、正常なマウスと比較した。
その結果、けいれんさせたマウスの神経細胞は正常に発達せず、てんかん患者と同じような神経回路になることが分かった。また、神経細胞を調べると、その活動を抑える効果を持つ神経伝達物質「GABA」に、逆の興奮作用を起こさせるたんぱく質が過剰に存在することが判明。このたんぱく質の働きを薬で抑えると、てんかん発作を防ぐこともできたという。
熱性けいれんを経験した子供のほとんどはてんかんに移行しません。
でも、熱性けいれんで神経細胞が正常に発達しないとなると怖い。
熱性けいれんを予防することでてんかんの予防になるのかな。
ダイアップ使ったほうが良いってこと?
熱性けいれん
熱性けいれんとは、38℃以上の発熱に伴って、乳幼児期に生じる発作性疾患である。
全身性のけいれんをきたす場合が圧倒的に多いが、非けいれん性の発作を伴う場合もある。
その際、中枢神経系感染症、代謝異常、その他の明らかな発作の原因疾患のないものを熱性けいれんという。
全体の30~40%に熱性けいれんの再発がある。
約10%で3回以上再発し、数十回もみられる場合もあるが、単純な熱性けいれんである限り、5~6歳頃までに自然治癒する。
従来、要注意因子の有無により、単純型と複合型に分けて扱われている。
最近、「熱性けいれんプラスをもつ全般てんかん」という家族性のけいれんがみられることがわかり、熱性けいれんとてんかんとの境界が曖昧になってきている。
しかし、逆にてんかんと診断されても、発達障害などの後遺症が伴わなければ、慢性的投薬治療が不要の場合もある。
わが国の有病率は7~8%といわれる。
生後半年~3歳、とくに満1歳代に好発する。
一般に幼稚園児までは熱性けいれんをきたしやすく、小学校に入学すると頻度は激減する。
家族歴に熱性けいれんがよくみられる。
7歳までに3%、10歳までに4.5%、25歳までに7%がてんかんを発病するといわれる。
ほとんどが特発性の全般てんかんか部分てんかんで、Dravet症候群(乳幼児重症ミオクロニーてんかん)などの難治てんかんは、むしろまれである。
また、片側けいれん片麻痺てんかん症候群(HHE症候群)や、(内側)側頭葉てんかん(MTLE)についても、従来話題になっているよりも、関連した発症頻度は比較的少ないようである。
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4 件のコメント
高熱を出すと発熱する子がいます。
大きな病院に観察入院した際「15分以内の熱性けいれんは何十回起こしても影響はないと言われています。親が痙攣を見たくなければ薬だしますけど、どうします?」と言われ、影響がないならと痙攣止めは断りました。
その後はクーリングと補水、それにカロナールによる解熱でできるだけ痙攣しないようにしてきましたが、解熱が間に合わず、その後も三年半の間に三回痙攣してしまいした。でも、影響がないから大丈夫だと考えていました。
この記事はかなりショックでした。「だったら、これからは痙攣止めを使おう」と思いならが、更に記事を探したところ、同じ研究のニュース記事の中に「重い熱性けいれんの治療で使う薬の大半に…、薬の投与でてんかんのリスクが高まるおそれがある」と書かれていました。
いったいどうしたらいいかと、途方にくれています。
先程のコメント、
冒頭の文は「高熱を出すと痙攣する子がいます」の間違えでした。
すみません。
コメントありがとうございます。
現段階では、その病院の医師の認識どおり、熱性けいれんからてんかんに移行する可能性はほとんど無いと考えられています。
ただ、てんかんの素因を持つお子さんが熱性けいれんを起こしやすいのかも知れませんが。
上記の記事はマウスでの実験段階のことで、人間でも同じようになるかどうかは全く不明です。
ダイアップを使ったからといって、てんかんを予防できるかどうかも不明です。
お子さんに関しては、大きな病院で検査してもらって、脳波に異常が無いのであれば、大丈夫かと思いますが。
ご返信いただき、ありがとうございます。
脳波検査は病院で「お勧めしません」と言われました。医師の説明では子供の負担の割に、検査結果はあてにならないという感じの内容でした(もっと丁寧な説明でしたが)。痙攣時間がいずれも10分以内だったこともあり、今後の発達・発育に遅延が見られなければ、特に何もする必要はないとのことでした。
欧米では(熱性痙攣の時)使用しない薬を使うことに抵抗がありながらも、使わないことへの不安も抱えていました。
色々な病院・医院で「痙攣止めを使わないの?」と医師たちから怪訝そうな顔で見られることが多かったのですが、最初の病院の医師の説明に納得してましたし、信頼できる病院・先生なので、痙攣止めは使ってきませんでした。
今でもその先生に診ていただいたことは良かったと思っていますが、この研究発表の記事タイトルを見たとき、本当にショックでした。
確かに発表内容をよく読めば、マウスでの現象であり、マウスの子供に40~42℃の発熱で起こした15分以上の痙攣は、人の子が起こす熱性けいれんなら、どの程度のものなのかもわからないですよね。
ダイアップを使ったからといって、てんかんを予防できないかもしれない…というよりも今回の発表からするとてんかん発症へのリスクを高める可能性も示唆されていて、どうするのが一番良いのかがわかなくなりました。
本当は子どもが風邪を引く度に熱におびえ、痙攣におびえ、ほとんど寝ずに検温して体温管理することに疲れていました。
痙攣止めを使った方が楽だよな~と思いつつ、痙攣止めが良いと思えず、かといって、痙攣させることもリスクがあるように感じ、どうするべきかいつも悩んでいました。
結局、答えは出ませんが、あと数年頑張れば小学生になるので、とりあえずこれまで通りの方法で乗り切りたいと思います。
親の不安を取り除くためのダイアップではなく、子供のリスクを軽減できる方法が早く明確になって欲しいです。
ブルーになっていたので、ついコメントに書き込んでしまいましたが、返信いただき、ちょっと心が軽くなりました。ありがとうございました。
他の記事も、いつも、とても参考になっています。これからも拝見させていただきます。ありがとうございました。