更新日:2015年10月22日.全記事数:3,117件.

調剤薬局で働く薬剤師のブログ。薬や医療の情報をわかりやすく伝えたい。あと、自分の勉強のため。日々の気になったニュース、勉強した内容の備忘録。

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錠剤を粉砕したときは嚥下困難者用製剤加算?自家製剤加算?


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嚥下困難者用製剤加算と自家製剤加算の違いは?

嚥下困難者用製剤加算という、飲み込みの悪い人のために錠剤を粉砕したときに算定できる点数があります。

キ 嚥下困難者用製剤加算は、嚥下障害等があって、市販されている剤形では薬剤の服用が困難な患者に対し、医師の了解を得た上で錠剤を砕く等剤形を加工した後調剤を行うことを評価するものである。
ク 剤形の加工は、薬剤の性質、製剤の特徴等についての薬学的な知識に基づいて行わなければならないこと。
ケ 嚥下困難者用製剤加算は、処方せん受付1回につき1回算定できるものであること。
コ 剤形を加工したものを用いて他の薬剤と計量混合した場合の計量混合調剤加算は算定できないものであること。
サ 嚥下困難者用製剤加算を算定した場合においては、一包化加算及び自家製剤加算は算定できないものであること。
シ薬剤師が剤形の加工の必要を認め、医師の了解を得た後剤形の加工を行った場合は、
その旨調剤録等に記載すること。

・嚥下困難者用製剤加算は、老人だけでなく、老人以外(子供含む)にも適用される。

よって、錠剤を粉砕した場合(同一規格がない場合のみ)はほぼ嚥下困難加算を算定すると考えてよい。

・嚥下困難加算は、処方箋上すべての医薬品が、服用しやすくなることが前提であり、何らかの理由により一つの医薬品のみ散剤化する場合は、自家製剤加算の対象となる。

・屯服薬の場合は算定できない。

で、錠剤を粉砕したときに算定できる点数にもう一つ、自家製剤加算という点数があります。

イ 本加算に係る自家製剤とは、個々の患者に対し市販されている医薬品の剤形では対応できない場合に、医師の指示に基づき、容易に服用できるよう調剤上の特殊な技術工夫(安定剤、溶解補助剤、懸濁剤等必要と認められる添加剤の使用、ろ過、加温、滅菌等)を行った次のような場合であり、既製剤を単に小分けする場合は該当しない。
(イ) 錠剤を粉砕して散剤とすること。
(ロ) 主薬を溶解して点眼剤を無菌に製すること。
(ハ) 主薬に基剤を加えて坐剤とすること。
エ 薬価基準に収載されている医薬品に溶媒、基剤等の賦形剤を加え、当該医薬品と異なる剤形の医薬品を自家製剤の上調剤した場合に、次の場合を除き自家製剤加算を算定できる。
(イ) 調剤した医薬品と同一剤形及び同一規格を有する医薬品が薬価基準に収載されている場合
(ロ) 液剤を調剤する場合であって、薬事法上の承認事項において用時溶解して使用することとされている医薬品を交付時に溶解した場合

で、錠剤を粉砕したとき、どちらで算定すべきか迷うのですが。

たとえば、1日1回朝食後0.8錠(粉砕)、という処方で粉砕する目的は嚥下困難ではなく、市販の剤形では対応できない自家製剤と考えることができます。

しかし、1日1回朝食後1錠(粉砕)は、普通錠剤のまま飲んでいいものと思われるので、嚥下困難者と考えることができます。

つまり、1回の服用錠数が整数倍である場合には嚥下困難と考えることができます。

嚥下困難者用製剤加算と自家製剤加算の点数

嚥下困難者用製剤加算は80点。

自家製剤加算は錠剤の粉砕の場合、20点。

加算料(嚥下困難者用製剤)

嚥下困難加算は、処方箋上すべての医薬品が、服用しやすくなることが前提であり、何らかの理由により一つの医薬品のみ散剤化する場合は、自家製剤加算の対象となる。

嚥下困難か自家製剤か悩む場合は、点数の安い自家製剤にしておけば問題ないと思われます。自家製剤、嚥下困難ともに調剤録とレセプト記載は必須ですが、嚥下困難加算は値段がかなり上がるので、レセプトに記載していないとほぼ100%返戻となります。

こういう理由で、嚥下困難者用製剤加算は算定しづらい。

あるいは、一包化加算との絡みもあり。
薬剤師会Q&A他 調剤薬局あれこれ

Q)一包化加算を算定した場合、自家製剤加算および計量混合加算は「算定できない」とされているが、①服用時点の異なる2種類以上の内服用固形剤、または、 ②1剤であっても3種類以上の内服用固形剤のいずれにも該当しない部分(剤)については、適用されないものと解釈してよいか。
例)
処方1 1日3回毎食後×14日分
処方2 1日1回朝食後×14日分
処方3 1日1回就寝前×14日分(薬剤は2種類以下)
→いずれも内服用固形剤が処方されているものと仮定。
 処方1と処方2を一包化。処方3は、処方1・処方2のいずれにも重複する服用時点はないが、自家製剤または計量混合に該当する行為あり。

A)上記例の場合、一包化加算の算定対象となるのは処方1と処方2のみであり、処方3は一包化加算の対象とならない。したがって、処方3において自家製剤加算または計量混合加算を算定しても差し支えない。

嚥下困難を取ると、一包化加算が取れない。

だから嚥下困難者で、全部粉砕の指示であったとしても、一包化加算を算定して、一包化加算の算定対象とならない部分だけ自家製剤加算を算定したほうがお得、みたいな。

こういう算定要件のよくわからないものはわかりやすくして欲しい!
とか声高に叫ぶと、安いほうにまとめられるから注意。

カプセルを開けて計量したら自家製剤加算を算定できるか?

カプセルを開けて小児用に計量した場合、自家製剤加算を算定できるか?

問.成人用のカプセル剤をあけて、又は錠剤を粉砕して小児用に計量した場合に自家製剤加算を算定できるか。
答.自家製剤加算の算定要件を満たせば算定は可能である。
ただし、小児に対しても適応される医薬品であれば、通常、散剤または水剤があると思われるので、医師に照会を行い、処方変更等の可能性があると考えられ、当該製品がない場合に限る。

参考書籍:保険調剤Q&A平成20年版

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コメント

  1. 「嚥下困難者用製剤加算は、嚥下障害等があって、市販されている剤形では薬剤の服用が困難な患者に対し、医師の了解を得た上で錠剤を砕く等剤形を加工した後調剤を行うことを評価するものである。」とあるので、散剤が市販されているのであれば、疑義照会して散剤に変更してもらいなさいということなのでしょうね。

    ただ、何種類か薬が処方されていてその全てを粉砕するケースで、その中の一つだけ散剤があるけれど、その薬については錠剤を粉砕して調剤しました、って場合なら嚥下困難加算で良いんじゃないかと思いますけど。

    yakuzaic:2014/3/5

  2. 突然すみません。1つ確認したいのですが、錠剤を粉砕してもその散剤がある場合は嚥下困難加算は取れないですよね?

    匿名:2014/3/5

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